去年乗ってそこそこ好感触だったスカクー、それが
ドナドナされて後輩宅に来たのがこのWRX S4。
さすがにピカピカの新車だけはあり、乗せてもらうのも自重していたが
先日になって、乗せてくれるという話をありがたく受けた訳で。
この話より多少遡ったタイミングで、
うちのAnchang一家が帰省した際、兄夫婦がどっちも飲むため
ご自慢の(?)BMW 320i(E91)を漏れが運転することになった。
図らずとも乗り比べという感じになったが果たして。
まずドアを開けて乗り込み。
地面からシートが遠いんだよね、サイドシルが妙に厚いというか。
このあたりの感覚は両車とも似ている。
ただE91のほうは、降りるときもサイドシルの高さが気になった。
ドアを閉めると、ぱすん、と重くも軽くもなく閉まり
気密性高いでっせ、という感じがする。ここも両車似てる。
ドラポジ各部チェックと調整。
S4は何の問題もなく調整…電動シートだと?? ミラー関係も不満なし。
E91は手動シートで軽くカッチリした操作、ただミラー格納だけは表示もイルミもなく
いちばん悪戦苦闘した。これだけ唐突に不親切すぎるので、日本市場向けの
後付け装備なんだろうなと推測。
S4のマルチインフォメーションディスプレイは、たぶん後輩君オヌヌヌの
油温/ブースト圧/アクセル開度 で今回は固定。
アクセル踏むと走り出す、マジ感動。
GTOはおいといて、E91はよくあるステップAT。
しかしな…踏むと応える、このダイレクト感ハンパない。
トルコンのスリップ比は相当に抑えめだろうなと。
瞬間燃費計がアナログ指針表示。クイクイ動くので、これがバキューム計代わりに
見て楽しめる系かなっと。
トルク感はまずます。この時はスーチャだと信じて疑わなかったが
その実無加給なんねコレ…この力感は素直に関心。1.5トンくらいの筈なんだが。
いっぽうS4はCVT。
しかしそこはスバル自慢のリニアトロニック、ダイレクト感はCVTでもかなり良好。
しかし乗ってみて気づくのだが、街乗りレベルでのちょい踏みでも
ブースト0までガンッと上がる。踏めば応えるのだが…車速とエンジン回転の
上がり方は一致してないように感じる。
街乗りだとアクセル開度はせいぜい5~8%程度だが、それでもブーストは0まですぐ上がる。
ダイレクト感を出すために、統合制御を相当頑張っているのではないか。
あとはヨタCVTと違い、エンジン回転はほぼ1600前後とやや高め。ではあるが
乗り味と燃費の両立のためだろう、スバル技術陣の変態的努力が伺える。
S4のパワー系についても少し語ると、
低回転でくいっと踏んでみてもブーストはかからない。
たぶんパワーもそれなり重視で、そこそこ大きいタービンを積んでいるだろう。
山道でパドルシフトにしてみて、3000以上だとレスポンス良くイキイキ走れる。
とはいえ、すぐにヤバイ級のスピードになるので試せたのは片鱗のみ。
低速でのピックアップは、レヴォーグのテンロクのほうが良いらしいが
CVTとの相性ってより、テンロクのほうはタービンも小さく
ブーストの立ち上がりが早いんだろうな、と妄想する。
まあ、300ウマのトルク40キロ出すタービンが小さい訳ないのだし。
テンロクのほうは確か、210馬力のトルク23キロ、くらいだっただろうか。
S4をガン踏みしたときのパワー感たるや当然ながら凄まじいものだが、
GC8インプのハチャメチャ感はなく安心して踏める感じ。
ハンドルを持つ手がおぼつかなくなるって事は無かったなーS4だと。
やっぱり、じわじわ来るのとドカンと来るのとの違いなんだろうか?
乗り心地や足回りの感触…だが、これも両車よく似ている。
足はほどほどに硬いが、ギャップはスタッと小気味良く超える。
ボディのしっかり・どっしり具合は、やはりE91のほうが上か。
ワゴンとはいえ、高く乗り降りしにくいサイドシルは伊達ではない様子。
S4のボディは、緩いというより軽い感じ。
例えると、金属バットと軟球、がE91で
S4は木製バットの真芯で硬球を捉える感じ、かな。
ステアリングの感触も似ていて、ロールに耐えながらフロントがくいっと入る感じ。
スカイラインクーペとかとは違い、ロールしてるけど耐えてる感触がする。
初めての味だなウン、こういうのもいいね。
まあ好みで言えばS4のほう。ビーフシチューもたまには良いが、毎日なら肉じゃがだろ。
いわきでラーメンを食いに行く、という名目だったので
グリーンふるさとラインから、広域農道を経て無事にいわき市内へ。
山道を走っていったのだけど、S4の本気はさすがに手ごわすぎるので
回転上げ目のレスポンス重視で軽めに流していくのみ。
その後R6バイパスを北上し、平~草野あたりの「鶴也」で油そばウマウマ。
その後、明治団地近くの「岳」で夕食…の前に少し腹ごなし。
周辺の走りスポット?を巡ってみる。
夏井川から小玉ダムへ。短いコースだが、ここのダムは割と面白かった。
貯水量の割にダム湖が短いためか、小さいわりに堤高がけっこうありなかなかのスケール感。
お次は湯ノ岳パノラマライン…観光路線だが震災でずいぶんダメージが大きかったのは
当時確認済み。あれから4年、再訪してみたが…
頂上付近で3車線まるごと潰れていたのは復旧したが、なんとも寂れていた。
震災だけが原因なのだろうか?路線も整備されていないし、人が寄り付かない感じ。
どうしてこうなったのかはわからないが、ちょっと残念。
らーめん岳で夕食後は大人しく帰還。面倒だし高速使うよー
ここでアイサイトとクルコンが威力を発揮した。
クルコン初体験…ああ、けっこう面倒というか手順多いのね。
しかしセットしてしまえば楽チン極まりない。500キロとか走るとアクセルを踏むかかとが
痛くなるのだが、クルコンなら胡坐かいててもいい訳だしそんな悩みとは無縁。
しかもアイサイトが、前走車を見つけて勝手に減速してくれたりするし。
なんだこれ空飛ぶ円盤かUFO戦士ダイアポロンか。
あきれるほど便利すぎたけど、なんだか複雑。
クルマとは、ここまで便利で良いのだろうか。
S4はそれなりに趣味性もあるクルマなのでまだ良いが、ヨタ系ファミリーカーで
コレやられたら絶対に寝る自信がある。
いまや実用品、家電と言ってもいいクルマだが、趣味性は失わないでいてホスィのだな。
燃費は満タン計測こそ出来なかったが、トリップメーターのアベレージで
13~14キロくらいだったかな。この車重とパワーでこれか、何と言うべきか…
凄いな!VTECでもこうはいかんよ?