厳冬の矢木沢ダム
投稿日 : 2017年02月18日
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2017年2月16日(木)
水資源機構沼田総合管理所による「厳冬期のダム見学会」に参加させて頂いた。
一昨年から3回目の開催で今回77名の応募から抽選で15名という幸運だ。
当日の積雪量は平年の170cm程を上回り250cm程である。
現地までの移動に使用されたマイクロバスに座った目線の高さだ。
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管理道路は常に不測の事態に備えて職員が移動できる様に20cm以下に除雪されている。
それでも雪崩や事故の懸念から必ず本部と無線で現在位置を連絡しつつ2台以上で行動する。
冬期において迂闊な一般車は侵入禁止の所以である。
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震度4以上の地震の場合には「休日・深夜・季節・天候」を問わずダムに異常が無いか点検し
発生から3時間以内に国土交通省へダムの状態を報告しなければならない。
ダムの点検は堤外の歩廊の他に内部にも加速度計等の計測器が設置された観察廊がある。
そして中心の縦孔には堤体の上部と下部のたわみを計測する振り子が吊るされている。
ダムのたわみは「貯水位・季節の気温・堤体表面への日射量」等で常に数cm変動しており
長年の観測データの蓄積により正常値が把握されている。
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観察廊の壁にはコンクリートを打った際の木枠の木目や釘の跡がはっきり残っている。
この巨大な建造物も職人の手による一段一段の積み重ねで出来ているのだ。
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ここへは昭和の時代から通っているが冬期閉鎖中のダムを眺めるのは当然初めてだ。
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結氷した湖面への積雪で一瞬ここが湖であることを忘れる。
この時点での貯水率は51.2%で湖面の標高は満水時と比較して決して高くはない。
「雪」は春に暖かくなって「水」になるまではダムには貯まらないからだ。
かといって下流への放流もしなくてはいけない。
渇水対策は夏だけのものではなくこの厳冬下においてもダムは日々戦っているのだ。
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夏渇水の主な原因は「冬の積雪量・春の気温・夏の雨量」の3つだ。
昨年2016年の夏渇水はそもそも「冬の積雪量」の少なさが原因の一つだった。
今年2017年は現在第1段階「冬の積雪量」クリアーといったところだろうか。
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いい天気 カミサマがいる
ぼくは信じてはいないけれど
きょうは 信じてもいいかな
※♪谷山浩子「放課後」♪
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