ようやく今日が帰国日。
コロンボ深夜発の便なので日本到着は明日ですが。
短いスリランカ出張でしたが、案の定、3日目くらいからもう飽きてすぐにでも日本に帰りたい状態。
16日の夜に成田空港から8時間以上も掛かってようやくスリランカのコロンボに到着。
コロンボはスリランカの西部に位置する大都市。
大都市と言ってもスリランカ自体が北海道より面積が小さい島国。
人口も2千万。
それなので都市は人が多いって言ってもたかが知れてます。
上海や東京っていう感じではまるでありません。
なんかほのぼのとしております。
首都は別にありますが、コロンボは経済の中心地ということもありほとんど首都扱い。
宿泊先のホテルは取引先に選んでもらいましたが、そして自分のオフィスに近いって理由だけで選んでもらったホテルでしたが郊外の海岸沿いにありプライベートビーチもあるリゾートホテルみたいなところでした。
一泊朝食込みで$120くらい。
五つ星ホテルっていう事ですが細かい事言うと日本人なので色々文句出てきます。
でも、まあこんなもんでしょう。
ランドリーサービスもあるし、部屋ではWIFIに接続できるし、冷蔵庫も空ければ冷えたドリンクもあります。
不便はありませんし、不快に思うこともあまり無い。
短期滞在には十分過ぎるクオリティです。
コロンボ到着が深夜で周囲が暗かった事と疲れていた事もあってホテル周囲の景色も全く気付きませんでした。
朝起きて部屋のカーテン開けるといきなりオーシャンビュー。
テラスもあってそこにはテーブルと椅子もあります。
テラスから白い砂浜と椰子の木を見てるとまるっきりリゾート地ですな。
「こんなところに来てたのか?」
チェアに座って海を見ながらタバコ吸ってコーラ飲んでると、
「いやぁー、イイところだわー」
本当に仕事するの?
とか思ってしまいました。
2004年まで北と南で内戦やってた国ですがそういった内戦の傷跡らしきものは既に見当たりません。
現在は急速に経済発展している真っ最中ということで建設ラッシュ。
あちこちで道路や建物作っております。
ハイアットホテルも来年オープンするそうです。
イギリスの植民地だったということもあって道路は日本と同じ左側通行。
スリランカは自国に自動車産業をもたないので走ってる車は全てが輸入車。
輸入車と言っても一人当たりGDPが5600ドル(日本:約4万ドル)の所謂貧乏国。
公務員の平均年収が20万円くらいって言われてる国。
みた感じも中国より10年くらい遅れてるのでは?
っていう印象です。
大都市のコロンボにいると住んでいる人達もあか抜けているし、ちょっと高いレストランとかに入るとカッコイイ人達も多く、町全体も道路工事だ、ホテル建設だと活気にみちているのでそういうのあまり感じません。
ただ地方の農村地域に行くと、農民が裸足で鍬持って畑耕してるし、住んでいる家はほとんど石器時代っていう人達が大勢おります。
これって中国やインドと同じですね。
日本も地方行くと思いっきり寂れてますが、発展途上国のそれとは格差のレベルが違う。
地方と都市で収入格差5倍以上って日本じゃならんですよね?
スリランカでも地方と都会の経済格差も近年大きくなり政府は地方の農民の生活改善、収入格差是正に力をいれている模様です。
人は皆さんやたらとフレンドリーなんですよ。
公用語はセイロン語と英語。
英語話すって言っても一般人の英語はブロークン過ぎてなかなか分かりません。
私の英語も片言レベルに毛の生えた程度ですがそれでも通じて相手の英語が理解できるのは貿易関係者のみ。
田舎に行って、車停めてタバコ休憩とかしてると外国人が珍しいのかそこら中の人全員が私に注目してるんですよ。
子供なんかはろこつに私の回りに群がってきます。
カメラ持ってるとポーズを決めて写真撮れって言ってくるんですよ。
子供も含めて回りの人が全員、私を見てますが目が合うと、皆さんニコって笑ってhelloって言ってくるのが大勢いるんですな。
周囲の人間全員が私を見てるので私が顔を上げて誰かみると必ずその相手も私を見てるわけで・・・。
やたらと目が合うんですな。
だから立ちションとか絶対出来ないんですよ。
知らない人にhello、helloって言い続けてるのは日本人ならちょっと変な気分ですな。
オレは「国賓か?」っていう感じ。
五つ星ホテル?
コロンボの例のホテルで朝食食べてミルクティー飲みながらタバコ吸ってると給仕のおばちゃんが「あなた、こんな綺麗な空気のところで何でタバコ吸ってるの? 健康に悪いよ、一日、どのくらい吸うの?」とかって話しかけてくる。
基本、コミュニケーションが上手な国民なんですね。
日本人とは全く違うし、コミュニケーションにやたらと積極的な中国人とも違う。
食事は250円もあれば腹一杯。
日本だと1000円っていう感じですかね?
スーパーの商品とか見ても物価は東京の1/4-1/5程度っていう印象です。
ガソリンは100円/L程度と現地の物価水準からみると割高ですが・・・。
所謂発展途上国なので新車の輸入車とかほとんどありません。
そのほとんどはインド、韓国、日本の中古車。
車の輸入には高額な輸入関税と年式制限(古い車は不可、年式が新しくて価格も高い車のみ輸入可能)が掛かっていますがそれは自国の自動車産業守るとかいう為では無く単に多すぎる車の量をこれ以上増やさないようにするため。
スリランカで車、作ってないですから。
10年前の内戦終了後の急速な経済発展にともない海外からの中古輸入車の数量が急激に増え、発展途上国ではありがちの道路の拡張、都市での駐車場の確保といったインフラの整備が追いつかず朝夕の道路の渋滞が発生。
政府は国民の車の所有を制限する政策にうってでました。
輸入車、といっても大半が中古車でしかも輸入にあたって年式制限が有るため、中国やインドみたいに古い車はあまりみかけません。
比較的新しい車が多いっていう印象です。
独車とかほとんど走ってません。
事前に取引先のスリランカ人に
「スリランカはどういう車が多いの?」
と聞くと、
「メルセデスやBMW、フェラーリもたくさん走ってる。」
っていう話しでしたが、それは彼の「お国自慢都」の様です。
田舎はおろかコロンボでもそんな車は全然見かけません。
新車はおろか型落ちすら見ないです。
ちなみに滞在中はアウディとBMWを数台見かけただけ。
メルセデスなんて一回も見てません。
日本車はたくさん走ってます。
ヴィッツやインド・スズキのスイフトとか小さい車ばかりです。
時々プリウスやアクアも見かけます。
スリランカを走ってる車のぱっと見国別勢力図はインドのタタ、マルチ・スズキ、韓国のKIAやHyundaiさらに日本車っていう感じ。(順不同)
ちなみにトヨタのプレミオがここでは思いっきり高級セダン。
日本で言うクラウンどころかレクサスのLS級っていう感じ。
コロンボの高級ホテルの前にピカピカに磨いたプレミオが・・・・。
走ってる車がスズキの軽自動車とかA-Bセグメントの車ばかりなのでDセグメントのプレミオはかなり目立ちます。
高級ホテルの前に止まっているのをみるとなんか高級車の風格すら漂ってます。。
中国にいくと黒塗りのカムリがやたらと高級車に見えてくるので不思議だって思ってましたがここではプレミオか?
二日目からスリランカを北から南まで横断する旅にでました。
4日間で1500km。
小さい島なので島中ほとんど走り尽くしたったいう感じ。
高速道路はコロンボ郊外にある国際空港から市内の中心地までしかありません。
後は全部普通の片側一車線の一般道。
片側二車線すらコロンボの市内以外はほとんどない。
のろのろ走るバスやトラックも多いし、なにより東南アジア諸国おきまりの三輪タクシー。
あれがとにかく多い。
しかも歩行者も多く、しかも犬とかすぐに飛び出してくるのでスピードを出せない。
山道だと30km/hで走ってます。
突然のスコールが来ると前が見えなくなる。
夜だと前が見えなくなって本当に危険。
だから移動するのにやたらと時間が掛かる。
朝の7時半にホテルを出発して夜中の11時に別のホテルに到着。
その間、5時間程度は食事や仕事の現地訪問とかしてるとしても10時間以上かけて300km程度しか走れない。
ここのドライバーも常時右ウインカーだしまくって強引な追い越し掛けて前を急ぎますがそれでも移動平均速度は30km/hを超えません。
日本の都心並の時間当たりの移動平均距離なんですな。
ちなみにドライバーの運転マナーは中国やインドよりもずっとまとも。
昨年、レンタカー屋で運転手ごと雇ったインド人ドライバーは運転に殺気すら感じさせてくれるほど強烈な運転をするドライバーで閉口しましたが、今回のドライバーは取引先の知り合いということもあって普通の人に見えました。
周り見てもそれほど強引な運転してる人はいません。
今回用意していただいた車は取引先の社長が乗る三菱のランサー、Gx-R。
日本の中古車の輸入品の様子。
三日目の朝にドライバーがオルタネーターを回すベルトが切れたとか言って騒いでます。
エンジンは掛かりますが、エアコンが効かないしこのままじゃまずいということで、近所のパーツ屋でベルト買ってきて付け替えたら、今度はオルタネーターも壊れてるとか言い出してます。
すぐに近所の自動車修理工場(田舎に行くと修理工場がやたらとある。)に車入れてメカニックっていうか修理屋の親父に見てもらうとエンジンルームから親父がオルタネーター取り出してこれと同じオルタネーター探して来いっていう指示。
「は?」
とか思って聞いてたら確かに車の修理屋とか解体屋みたいなパーツ屋とかそこら中にたくさんあるんですよ。
そして、親父の指示通りそのオルタネーター持って数カ所の解体屋なのかパーツ屋なのか分からないようなお店回ってら本当に見つかりました。
ランサーのオルタネーター。(って、店の主人が言ってます。)
確かに両方を並べて比べると形はそっくり。
でもプーリーというかベルトを掛ける滑車のサイズが微妙に異なるような・・・・。
ドライバーもそれに気づき、店の主人にワーワー言ってます。
でも解体屋の主人は「大丈夫だ!!」を連発。
結局、1200円でそれ買って元の修理工場に戻ったらやはりベルトが掛からない。
修理車のメカニック?の提案で新たにこれに合うオルタネーター探すより見つけたオルタネーターに合うベルト探した方が良いという事で今度はドライバーが単独で修理屋のバイク借りてベルトを探す旅にでて行ってしまいました。
「いったい、何時出発できるんだろう?」
私はというと・・・。
車無いので動けません。
ホテルはチェックアウトしたし・・・・。
どうするんだろう?
とか思ってたら例の社長から「車直るまで時間あるからその間は動物園に象を見に行こう」という提案です。
「赤道近くの炎天下の下、なんで象見学?」
正直、象なんかに全く興味無いし、日中、晴天下の象見学なんか体力消耗するだけ・・・。
辛すぎる提案でした。
結局、無理矢理説得されて行きたくもないのに象の見学ツアーに強制参加。
地元の小学生と一緒に象見学。
勘弁してもらいたいなって思いました。
これだったらクーラーの効いた喫茶店で寝てた方がずっとまし。
ようやく車の修理が完了したのは夕方の5時。
一日潰してしまいました。
その後のスケジュールはこの日の遅れを取り戻すために元々強行なのがさらに強行スケジュールとなり早朝出発、深夜ホテルに戻るが繰り返されることになりました。
暗くなってから工場とかよく見えないし見落としも多くでるのですが行かないよりまし・・・。
といった状態に。