ガンダム40周年プロジェクトの一環として
ガンダムNTやガンダム00と共に4DX版が上映されている逆襲のシャア。
そして30周年を迎えた事を記念して制作され
7月17日(金)より上映が始まった機動警察パトレイバー the Movie。
ちょうど現在地元のコロナシネマワールドにて2作品とも上映中なので、
続けて見に行ってきました。
逆襲のシャアとパトレイバー1はどちらもほぼ同時期の30年前の作品。
ともに今なおファンに愛され続ける傑作とも言えるもので、
私個人としても「何回見ても飽きないアニメ映画ベスト3」として
時々見返したりする作品です。
ちなみに残りひとつはガルパン劇場版です。
6月初旬より上映が始まっていた
逆襲のシャアの4DXは
COVID-19の影響もあって
なかなか映画館へ行く事が
躊躇われる時期でもありましたが、
当初1週間程度の上映期間だったものが
好評な事と他に上映作品が無い事等から
延長や再上映されていて
7月もコロナシネマワールド他
全国の4DX劇場で上映されています。
気になっている方は是非
見に行って欲しいと思います。
逆襲のシャアは他にもウルティラ特別音響上映なんかもありますが、
今回は4DX。
元は30年以上前の作品ですので、
最新設備に合った映像フォーマットは無く
上映に使用されたメディアは恐らくBD版だと思われます。
逆襲のシャアには音声リニューアル版等はありませんから
音声面ではあまり迫力はありませんでしたが、
それでも最新映画館の大きなスクリーンで見られるだけでも
十分楽しめるものでした。
これに4DXの演出が加わるのでさらに楽しくなる訳ですが、
ガルパン等で派手な4DXに慣れている方からすると
今回の逆襲のシャア4DXはやや期待外れ感があるかもしれません。
というのも、4DXは車のような乗り物系映画と特に相性が良いのですが、
逆襲のシャアの物語はあまりMSのコクピットの一人称視点は多く無く
また当時の富野作品らしくキャラクタードラマが中心となっていますので
4DXで派手に揺らしてしまうとかえって現実に戻されて
中途半端な興醒め感すら出てしまいかねないので
むしろこのややマイルドなセッティングは良かったと思います。
ガンダムで4DXを派手にやるなら
戦闘シーンがより派手なガンダム00やガンダムNTの方が良いのかも。
余力があればそちらも見てみたいところですね。
あとMX4Dで首都圏限定だったガンダムUCep7も
できれば全国に広げて欲しいところかも。
さて逆襲のシャアの4DXでは前述の通り味付けがマイルドですが、
決してつまらない訳ではなく、
むしろキャラクター同士の駆け引きの面白さや
富野作品らしいセリフまわしを堪能しながら
戦闘シーンでは揺れや衝撃の物理的演出が加わって
楽しさがいい感じに底上げされるような感じになっています。
4DX演出に派手さは無いと書きましたが、
終盤のνガンダムとサザビーのチャンバラからのド突き合いは
なかなか派手に動いてくれて、
MSの格闘戦がより楽しく感じられます。
惜しむらくは、最後にサザビーの脱出ポッドを
アクシズに叩きつける際の衝撃が
4DXではあまり揺れてくれなかった事でしょうか。
ここだけでもいいから最大設定で揺らして
シャアの気分を味わわせて貰いたかったですね。
総じて評価しますと、
逆襲のシャアを新しい角度で楽しめるので超お勧めですね。
続いて機動警察パトレイバー the Movie。
こちらも元の作品は
1988年3月公開の逆襲のシャアから
約1年後の1989年7月公開の作品で、
同じように押井守監督の濃ゆい人間ドラマが
魅力の作品でもあります。
逆襲のシャアと同様に
キャラクター同士の掛け合いが楽しい作品なので、
そういう点では逆襲のシャア4DXと
同じように派手さはやや抑えてある
セッティングとなっているようでした。
とはいえパトレイバー1にはDVD化にあたって制作された
サウンドリニューアル版という5.1ch音響対応化版があります。
セリフも全てオリジナルキャストで撮り直したもので
劇場公開版の音声に慣れているファンからすると
一部のセリフの発声なんかにやや違和感もありますが、
しかし今回は最新の劇場音響システムでの上映ですので
そんなの気にならないくらいに派手な音響が楽しめます。
実際、冒頭の自衛隊試作レイバー暴走シーンでは
「企画・原作 ヘッドギア」のクレジットと共に
重低音のパンチの効いたBGMが流れ始め鳥肌が立ちます。
四方八方から来る派手な音と場面に合わせた4DXの揺れと振動で
今まで何十回も見てきたはずの同作が新作に思えるほど楽しいです。
ド派手な銃撃戦は4DXの恩恵を特に受けている場面ですね。
イングラム2号機とタイラント2000の市街地戦での
揺れからの水しぶきなんかも楽しいですよ♪
ミストによる水の演出をモロに被りますが、
真夏なのでちょっと気持ち良いくらいです。
反面、ドラマパートでは4DX演出はほどんど動いていません。
でも実は全く動いてない訳でもなくて、
松井刑事の捜索シーンとかでもよく見ると座席がゆっくりと
画面の動きに合わせて動いていたりします。
見入るべきシーンではしっかりと見入って、
激しく体感すべきシーンは4DX演出で楽しませてくれるので
逆襲のシャアよりもやや4DXに向いているのかもしれません。
こちらも惜しむらくは、劇中でも語られる
イングラムの乗り心地の悪さを
4DXの揺れと振動でもうちょっと感じさせてくれればと、
その辺りは微妙に残念かもしれませんが…。
でもやっぱり嵐の中を方舟へ向けて出発するシーンの
荒れる海の動きや方舟内部での戦闘シーンは
やっぱり4DXのおかげですごく楽しくなりますね。
終盤で方舟を一斉パージした際の派手な崩落シーンは
イングラムの乗り心地と合わせて
もうちょっと派手に揺らしても良かったかもしれませんが、
これも逆襲のシャアと同じでマニア向けではないからかもしれませんね。
ガルパンの場合は最初から乗り物系という4DXとの相性の良さに加え、
ファンが非常にマニアックな志向があるので
ガンダムやパトレイバーとはちょっとベクトルが違うのもありますね。
逆襲のシャアもパトレイバーも、
4DXプログラムを制作された方が
その辺りもちゃんと理解されているような感じがします。
どちらにしても、両作品とも好きな方は
絶対に見に行った方が良いと思いますので、
お近くに上映劇場があるならお早めに。
上映期間はあまり長く無いと思いますので。
という感じで、テキストばっかりですが
逆襲のシャアとパトレイバーの4DXの個人的感想でした。
ここからはパトレイバーの劇場販売グッズのお話。
逆襲のシャアでは特に新作グッズ類の販売はありませんでしたが、
パトレイバーは昨年からの30周年のものも含めて
劇場グッズ売り場でいくつか販売されています。
なお販売されるグッズは劇場によって一部異なるようです。
私が購入したのは↓主にクリアファイル系です。嵩張らないので(^^;
今回購入したクリアファイルの中には、
入場者特典と同じ絵柄のものがありましたが、
実は両者は若干異なるのものとなっています。
パトレイバー1のキービジュアルのひとつでもある、
泉野明の絵柄は今回2種類あって、
ひとつは1989年の劇場公開時にゆうきまさみさんが描いたもので、
もうひとつは昨年の30周年の際に高田明美さんが描いたもの。
前者と後者の違いは高田明美さんがツイッターで語られている通り。
ちなみにこの野明の表紙絵はパンフレットでも同じとなります。
↓4DXサウンドリニューアル版パンフレット。
↓1989年劇場公開版の復刻版。
パンフレット2冊の違いは
パトレイバー公式サイトでも紹介されています。
パンフレットはどちらも上映劇場で販売されている他、
Amazonのパトレイバー公式ストアでも通販されています。
一部劇場では売り切れている事もあるそうなので、
その場合は通販を利用されると良いと思います。
・
Amazonサウンドリニューアル版パンフレット
・
Amazon復刻版パンフレット
以上、逆襲のシャア及びパトレイバー4DXのお話でした。
最後に個人的なお話ですが、
パトレイバー劇場版のタイラント2000との市街地戦の
イングラム2号機が起動するシーンで、
かつて私が乗っていたクルマが写ってたりします。
実は私はこれを全然気付いていなくて、
クルマをオールペン&北米仕様にカスタムした後で気付きました。
バンパーやボディサイドの太いモールもホワイトに塗装されていて、
しかも日本ではまず見る事がなかった北米仕様のテールランプ。
気付いた時はホントに嬉しかった思い出♪