ハモン様との美術館デート。
今回は名古屋市美術館の「シャガール展 三次元の世界」。
ロシア生まれのマルク・シャガール。
その作品の一部を絵葉書でご覧ください。
展示されていた作品の作風は幅広く、キュビスム、フォーヴィスム、シュルレアリスムなど、様々な表現方法を多彩に駆使しています。
展示には陶芸作品もあり、彼の才能の多才さをさらに強く感じさせてくれるものでした。
展示脇の解説によれば、キュビスム、特にピカソの作品に影響を受けたようです。
キュビスムは物体を見える範囲で描くのでなく、見えない部分も描くことで、多面的に表現するというようなものだと理解しています。
つまり3次元の実物を2次元の絵にする際に、3次元のまま表現するということかなと。
しかしシャガールはそこに時間の概念を加えました。
例えば↑の3つ目の作品。
主役である花と花瓶は室内のものでしょう。
でもその左下には路面が描かれています。
恐らくシャガールの記憶の中では、花と花瓶に加え、部屋の外の出来事が印象に残っているということではないでしょうか。
あるいは↑の1つ目の作品。
これは男性はシャガール、女性は妻のベラです。
久しぶりに大好きなベラに会いに来たシャガールの気持ちが、不自然に曲がっているシャガールの首に表現されています。
展示では陶芸作品も飾られていましたが、確かピカソも陶芸作品を作っています。
もしかしたらシャガールはピカソに影響を受け、さらにそれを超えて独自の世界を生み出そうとしていたのではないか。
その結果が今日の高い評価につながっているのではないか。
そんなことを考えた展示会でした。
やはり私には、たくさんの画家の作品が集められた展示よりも、今回のように1人の画家の作品をじっくりと楽しむほうが性に合っているような気がしました。
Posted at 2018/02/10 18:03:17 | |
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