※このページは大型一種の技能試験には何の役にも立ちませんことを先にお断りしておきます。
私が大型一種の免許を取得したのは1996年。いわゆる旧規格の時代で試験車両は4トンワイドの強化ボディーみたいなものでした。確かに4トン標準車よりは幅が広くてタイヤも大きいのですが、後輪は1軸でキャブデザインも4トン車そのもの(いすゞフォワードでした)。当時学生だった私は生意気にも、「あれ、ホンモノの大型車じゃないのか、つまんないなあ。」と内心思ったものでした。
当時は一発試験のために練習をするお金もなく、試験が練習というあまりにも無謀な挑戦を繰り返し、7回目の技能試験でめでたく合格したのですが、大型免許を活かしたのは、塾講師のバイト先のスキー旅行(千葉~長野)で交代しながら運転したトヨタコースター(マイクロバス)と、職場の旅行先での駐車場でドライバー氏の許可を得て”1mほど”動かした2代目エアロバス(ふそうの大型観光バス)のみ。ほとんど活用していません。
ということで、ホンモノの大型トラックとはどんなものなのかを試してみたくなり、大型一種のペーパードライバー練習に行ってきました。人生初の3軸車です。お世話になったのは埼玉県にあるいつもの某所。一発試験のための聖地みたいなところです。
練習車両はふそうのスーパーグレート初期型でした。
(参考:フォトギャラリー
大型一種練習車両)
2時限の練習で基本的な右左折から試験課題でもある路端停止発進、隘路への進入、方向変換、ポールありのS字(受験地によって異なるようです)をこなし、長大なリアオーバーハングによる尻振りの実験として、車両後部の横にポールを立ててフルステアし、どの場所だったらポールがぶつからないかなど試してみました。練習したスーパーグレートのワンデフ車(駆動輪は後二軸の前側のみ)では、後前輪の横1mくらいの場所に立てたポールがフルステアでちょうどあたるかどうかという具合でした。
一通り試験課題も含めてこなしてみたペーパー練習でしたが、結構難しいと思ったのは隘路への進入と路端停止発進です。隘路は後輪が隘路に見立てた白線の後端を踏むように誘導してビシッと決めなければいけないし、(それくらいの気持ちでやらないと極小エリア内での修正はききません)、路端からの発進時における車両の尻振りも、すこーしずつハンドルを切りながら前方の障害物をぎりぎりで左ミラーが通過するようなイメージで行かないと、車両左後端が左側に壁のように立ちはだかるポールにあたってしまいます。
私は試験のための練習ではなくてペーパー練習でしたが、試しに練習させてもらったこの二つの課題はきわめて実践的なものだと思いました。狭い道路への出入りや高速道路のサービスエリアなどでの駐車、発車の際には必ずこれをやっているわけで、これが出来なければ大型トラックの運転は務まらないでしょうということで なかなかよくできた試験課題だと感心したところです。
余談:
空荷の大型トラックはアクセルを踏めば即座にレスポンス。動き出せば結構速いです。低回転から湧き上がるトルクに物を言わせてシュイーンと加速する様は痛快です。マニュアル車とはこういうものだというダイレクト感を堪能しました。これが仕事となればまた話が違うのでしょうけど、箱庭の中を遊びで走らせる分には楽しくて仕方ありません。
これに比べれば、評論家諸氏がダイレクト感あふれるすばらしいミッションだと絶賛するDSGは、Dレンジではやっぱりただのオートマです。比較対象が間違っている気もしますが・・・。
Posted at 2011/03/06 23:20:34 | |
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