• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

shibi-shibiの愛車 [トヨタ オーリス]

整備手帳

作業日:2016年7月31日

電源ライン上での電解コン実験(キャパシタ自作準備)

他の整備手帳を見る 他の整備手帳を見る

目的 チューニング・カスタム
作業 DIY
難易度

初級

作業時間 12時間以上
1
2016年7月31日と8月8日の2日間に渡って自宅内で実験をしました。

目的は、
「自分の好みの音色を出してくれるキャパシタを自作する事前準備」
です。

この前の作業でニチコンの電解コンデンサ、KG SuperThrough、63V、4700μFとフィルムコンデンサASC X335 3μFを使ってキャパシタを自作しました。

ヘッドデッキDEH-970の直前に並列に入れましたが、思いの外効果を実感できました。

970の電圧が0.2V程度高くなったこと、ステージングがビシッと高めになったこと、エージング前ではありましたがキラキラと華やかになったり。。。
華やかさは聴き続けると少し落ち着きました。

音色が好みかと言われると難しいところでしたが、こういう変化が得られるのであれば通常キャパシタの仕事と言えば、ヘッドユニットに入れればCDの音飛び防止であったりとかアンプであれば低音が連続で入力されても電気切れを起こさない駆動力のサポートではありますが、もう1つ音色を変えることもできるという点に着目して、世の中で手軽に入手できる電解コンデンサから自分の好みにある電解コンを探してみることにしました。

検討した電解コンデンサはオンラインショップ(共立エレショップ、秋月電子通商、千石電商、若松通商)で購入しました。一部のフィルムコンデンサはコイズミ無線です。

音質比較したコンデンサの一覧です。

<比較用電解コンデンサ 19種>


KT(105℃、オーディオ用電解)、ニチコン、25V、420μF
KA(105℃、オーディオ用ハイグレード)、ニチコン、25V、420μF
FW(オーディオ用標準品)、ニチコン、25V、420μF
FG(Fine Gold、85℃、オーディオ用)、ニチコン、25V、420μF
MUSE KZ(ハイグレード)、ニチコン、25V、420μF
KMG(105℃)、日本ケミコン、25V、420μF
PK、ルビコン、25V、420μF
PX、ルビコン、16V、420μF
ZLH(電源用)、ルビコン、35V、420μF
PZA(導電性高分子アルミ固体)、ルビコン、25V、420μF
UTSJ(音響用ハイグレード)、東信工業、25V、420μF
UTWE(105℃)、東信工業、25V、420μF
OS-CON導電性高分子アルミ固体電解コンデンサ、Panasonic、25V、360μF
HZ(低ESR、PC用)、ニチコン、16V、470μF
KME(105℃、両極性)、日本ケミコン、35V、420μF
導電性高分子アルミ固体、日本ケミコン、25V、420μF
UTWRZ(低ESR、PC用)、東信工業、25V、400μF
SILMIC、ELNA、25V、420μF
SILMICⅡ、ELNA、25V、420μF

OS-CONは180μFを2個、HZは470μF 1個のみ、UTWRZは100μFを4個で実験を行いました。
他は220μF、100μF、100μFの3個で420μFとしました。

容量の選択理由ですが、オーディオ機材の基板内での電源周りの電源平滑回路というものがあるそうですが、そこでよく470μFの電解コンデンサが使われることがあるそうなので、その容量を参考にしました。

なるべく同じ容量・耐圧にするべく耐圧も25Vとしました。

470μF付近の容量を1個で用意せず、音質検討の先にブレンドしてさらに好みの音色を作ることを想定したので、今回のような1銘柄で3個のコンデンサで比較する方法を採りました。

そしてフィルムコンデンサについても3種類のみ音質比較を行いました。

キャパシタとしてコンデンサを使った時にノイズフィルターとしての役割もあるそうです。
電解コンデンサは低周波数帯域を受け持ち、フィルムコンデンサは高域周波数帯域を受け持つ特性があるそうで、2種類をブレンドしたほうがよりよいとアドバイスを頂いたので検討に加えました。

<比較用フィルムコンデンサ 3種>

M-CAP、Mundorf、630V、0.1μF
CrossCap、Jantzen、400V、0.1μF
MKS2、WIMA、63V、0.1μF

2
実験を車両で行おうとするといろいろと煩雑になると容易に予想できたので、まずは自宅内で出来る方法を検討しました。

あれこれ考えた末にカー用のCDデッキをAC100VからDC12Vに電源で変換し、PCで使っていたDIATONEのスピーカーで鳴らすシステムを作り、電源からCDデッキに行く途中にコンデンサを差し替えられる基板を並列接続で入れて比較をしやすくしました。
3
<実験機材>

CDデッキ:KENWOOD K-CD01
スピーカー:DIATONE DS-B1(2Way ブックシェルフ)
安定化電源:アルインコ DM-120MV(電圧 13.8V)
スピーカーケーブル:FOSTEX SFC103
電源ケーブル:昭和電線 EEF-F2(単線)

写真はKENWOOD K-CD01です。

K-CD01の再生は電源が入った状態のままでボリュームを14に固定(最大30)。

EQやラウドネス、バランス、フェーダーはいじっていません。TAはそもそも持っていません。
4
スピーカーはDIATONE。

もう古いスピーカーだと思います。ペーパーコーンです。
5
安定化電源は兄に借りたアルインコ。

当初PCに使われているATX電源を改造して使う予定でした。

PC電源はオーディオ的にはノイズが乗りやすいということから敬遠されがちなスイッチング式という方式で変換しているそうです。

対してトランス式という安定化電源は無線でも使われているようでノイズが出にくくオーディオ使用に適しているそうです。

そんな電源を兄がたまたま持っていたことはラッキーでした。

電源は13.8Vで固定しました。
6
コンデンサの差し替えはブレッドボード上で行いました。

コンデンサからCDデッキへの配線はなるべく短いほどカーオーディオでのキャパシタ的な効果が期待できるので実験基盤のブレッドボードから25cm程度の電源ケーブルでCDデッキの電源ハーネスに接続しています。
7
コンデンサはよくエージングの話題が出ます。

電気を通してある程度なじめば音質や音色が落ち着いて変化しなくなるというものです。

どれくらいのエージングが適しているかよくわかりませんが、今回は30時間写真の状態で音楽を流しエージングしました。

今回は電解コンデンサの他に3種だけですがフィルムコンデンサも音質比較しております。

こちらは2種が20時間、1種WIMAだけ計測ミスして25時間エージングしました。
8
試聴音源はDEPAPEPEとNE-YOです。

結果を羅列します。
一応主観で評価ポイントも付けました。
1がドンマイ、5がハッピーですw

<電解コンデンサ>

KT、評価:4
アコギの弦がキラキラする。響きの収束が早い。低域の少し上あたりが気持ちいい。奥行きあんまりない。

KA、評価:3
アコギの鳴り具合はKTの方が気持ちいい。分離がいいように感じるが音場が少し狭い。高域が詰まり気味か。

FW、評価:4
アコギがきれい。余韻・響きがKTよりもある。NE-YOもきれい。バランスがいい。たぶん好み。

FG、評価:5
アコギがきれい。響きがいい。バランスもいい。好きだ。

MUSE KZ、評価:4
アコギキンキンする感じはない。分離がいいが音場が少し狭い。低域の押し出しが強い。

KMG、評価:2
アコギの弦の荒っぽい部分がマイルドになる。電解コン導入時の変化量が乏しい。

PK、評価:2
アコギが少しキラキラする。電解コン導入の変化を感じにくい。

PX、評価:2
PKより少し解像度が上がる。電解コン導入の変化を感じにくい。

ZLH、評価:3
PK・PXよりがいいがそれでも主張は弱い。聞きやすいと言えばそうだが。。。

PZA、評価:3
少し線が細い。音は細かい。解像度高め。低域少し弱い。

UTSJ、評価:4
押し出しが弱めで奥で鳴っている感じ。音色は好み。響きいい。低域がもう一息欲しい。

UTWE、評価:4
UTSJよりも音が前に出る。これもいい。響きはUTSJの方がきれい。

OS-CON、評価:4
解像度高い。PZAよりも高い。低域は弱い。響き悪くない。

HZ、評価:3
アコギの響きに変化をあまり感じない。NE-YOは音が少し細かい。やはり音色変化少ないが低域が少し締まるがちょっと弱い。

KME、評価:4
アコギが気持ちキレイかな。すっきりめ。NE-YO少し音が整う感じだが大きくは変わらない。でもなぜか印象いい。

導電性高分子アルミ固体(ニッケミ)、評価:4
解像度いい。押しがある。メリハリがあり低域弱くない。元気。

UTWRZ、評価:4
解像度高い。ニッケミの導電性高分子アルミ固体とだいぶ似ている音。押しがある。NE-YOメリハリある。全体的にS/N比上がる感じ。

SILMIC、評価:3
少しメリハリよい。アコギ響きが少しいい。音の輪郭が少ししっかりする。

SILMICⅡ、評価:4
アコギ気持ちいいが高域の解像度が弱い。NE-YO低域厚め。中低域寄りで伸びが少し弱いか。

<フィルムコンデンサ>

M-CAP、評価:5
う~ん、やっぱり白ムン。オーリスの自作パッシブ1号機でも使いましたが、余韻がきれい。響きもいい!NE-YOはそんなに印象は変わらず。

CrossCap、評価:4
白ムンほど顕著じゃないけど響ききれい。余韻も十分いい。

MKS2、評価:2
ほんのわずかに高域やさしくなる。NE-YOよくわからん。


これらの結果を踏まえて、各銘柄をブレンドしてお互いのメリットやデメリットを補完しあって好みの音色を探してみました。

自宅の実験システムでは写真の組み合わせが僕には最高でした。

東信UTSJ、ニチコンFG、エルナーSILMICⅡの電解コンデンサに、フィルムコンデンサにWIMAです。

電解コン3種の容量的な比率も全部試しましたが、東信UTSJ 220μF、ニチコンFG 100μF、エルナーSILMICⅡ 100μFの2:1:1の組み合わせが最高でした。

低域表現はKZがブレンドに入っているほうがいいと思いますが、SILMICⅡが手伝ってくれるアコギの弦が滑らかに厚く鳴ってくれる出音は僕にはたまりません。。。

哀愁のある鳴り方が加わるせいかやっぱり感動できます。

以上の結果が得られましたので、この組み合わせでキャパシタを自作してオーリスに実装してみたいと思います。

まず、CDデッキに実験的に実装し、思った方向性が得られればアンプ、デッキACC、アンプリモートの計4点の搭載を行いたいと思います。


今回の実験に関連したブログです。

思い立ったら吉日~電解コンデンサ編~
http://minkara.carview.co.jp/userid/519534/blog/38217832/

電解コンデンサ 第二陣、バイバイアッテネーター。
http://minkara.carview.co.jp/userid/519534/blog/38225124/

突如現れた安定化電源
http://minkara.carview.co.jp/userid/519534/blog/38258010/

電源ラインでの電解コン実験 始まりました。。。
http://minkara.carview.co.jp/userid/519534/blog/38261273/

電解コンデンサ 本実験は週末に。。。
http://minkara.carview.co.jp/userid/519534/blog/38289306/

電源ライン上での電解コン実験結果 その1
http://minkara.carview.co.jp/userid/519534/blog/38309099/

電解コンデンサ 第三陣、これが最後かな。。。
http://minkara.carview.co.jp/userid/519534/blog/38323157/

迷った挙げ句の第四陣、そしてオフ会で発奮
http://minkara.carview.co.jp/userid/519534/blog/38337280/

電源ライン上での電解コン実験結果 その2
http://minkara.carview.co.jp/userid/519534/blog/38352979/

関連パーツレビュー

イイね!0件




タグ

関連整備ピックアップ

11万km記念

難易度:

フェンダーモール取付

難易度:

サマータイヤに履き替え

難易度:

ダッシュボードのラッピング

難易度:

車検(故障個所あり)

難易度: ★★

マフラーアース取り付け

難易度:

関連リンク

この記事へのコメント

2016年8月21日 8:06
こんにちは〜HAchanです。
興味深々、拝見させていただいています。
昔わたしも最終的な調整で、spネットワークをつくったの余りモノですが電源系にパラ接続しました。車の中は、ショセン電池8本(12V)なので、私の場合、電源を稼ぐ為に電解Cパラで立ち上がりを、他機器(アンプ等々)のDCコンバーターから来る脈流の逃がしにその機器に比較的大きめの箔膜Cが効果がありました。数値でピタッと合うところがあるんですよね!ベンチの場合、ホームと同じでACDCの脈流の影響が大きくコンセントの方向(ACのグランド側)も影響がありました。私の場合ショセン余りモノでのテストですが〜
私も今は内蔵アンプでドンダケ〜いけるかやってます。まず歪みの大きいsp(2桁以上)からトライしていますが、次は電源系にトライしたいと思いました。
コメントへの返答
2016年8月21日 9:53
初めまして、おはようございます。

コメント頂き、ありがとうございました<(_ _)>

HAchanさんのブログ等拝見させて頂きましたが、まだまだ知識のない僕にはちんぷんかんぷんでした(^^ゞ
かなり深い知識とご経験でDIYされているんですね~。

音声信号ライン上でのコンデンサ遊びはパッシブネットワークになると思いますが、そのあたりは僕も含めて皆さん盛んにやっているのをみんカラでも拝見しますが、こと電源ライン上でオーディオ的な遊びをされている方がいらっしゃるとは思うのですが少なく感じたので、自分も知りたかったのでやってみました。

耐圧・容量を揃えて比較されている方もやはり少なく感じました。。。
電解コンはフィルムコンに比べて何よりも安いのが助かります(^。^)

何かお役に立ちましたら幸いです~。

プロフィール

「2年ぶりに静岡の愛するラーメン屋さんへ。」
何シテル?   07/09 18:36
shibi-shibiと申します。子供が前愛車三菱eKワゴンを見て三菱が言えずに話した言葉が由来です。我が家のダイアトーンのスピーカーの裏のラベルを見て、色鉛筆...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

リンク・クリップ

カーオーディオをやってきて良かったと思える日! 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2023/08/17 10:40:28
MOMO HYPERSTAR EVO 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2023/08/15 10:23:07
フロントカメラ取付 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2023/02/27 23:31:29

愛車一覧

トヨタ オーリス トヨタ オーリス
2015年2月22日、奥さんの愛車として中古車でネッツトヨタにて購入。 初代後期型です。 ...
アルファロメオ 147 アルファロメオ 147
4台目の車輌。 2009年6月19日に納車されました。中古で購入。 車両価格79万円、イ ...
アウディ A3 アウディ A3
奥さんの車として2006年に認定中古車で購入。 2LのFSIスポーツというグレード。3ド ...
三菱 eKワゴン 三菱 eKワゴン
3台目の車輌。 2年間通勤用に使用。中古で購入。10万キロ乗るつもりが我慢できずに4万キ ...
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation