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2014年07月18日

山水電気、「オーディオ御三家」の墓標 資金繰りが続かなくなり、破産手続きを開始

東洋経済


月上旬、往年のオーディオメーカー、山水電気(SANSUI)が破産手続きに入った。帝国データバンクのニュースリリースに詳細が報じられている。

 今の若い人たちにとっては、まったくの昔話だと思うが、「SANSUI」には、高品質オーディオ機器としてのブランド力があった。

プリメインアンプのSANSUI

 高度経済成長期のオーディオブームでは、チューナーのトリオ(その後のケンウッドブランド)、アンプの山水電気、スピーカーのパイオニアが、オーディオベンチャーの御三家として急成長。元は音質の良いトランスを得意としていたが、その後、アンプ製作で評価を得て1970年代には”プリメインアンプと言えば山水電気”というほどの人気を得た。年間売上高の最高は1984年10月期の525億5200万円もちろん東証一部上場企業だった。

 オーディオ御三家は現在、そのいずれもがかつての勢いを急速に失った。しかし、トリオ(現在のJVCケンウッド)とパイオニアは、紆余曲折の中で、他の生きる道を見つけてきたと言っていいだろう。この2社が本当に厳しくなったのは、ここ数年のことである。そう考えると、他の事業への展開ができなかった山水電気の凋落は、御三家の中でも著しいものだった。

このため「オーディオ御三家の山水電気」と言われても、オーディオ業界を知る人間ほど、苦笑いするだろう。かつての山水電気という会社が、そもそも現在まで存続していたとは言いがたい状況だったからだ。

 山水電気はまだバブル経済真っ最中の1989年には、すでに資金繰りを悪化させて英国資本の傘下に入った。プリメインアンプというジャンルにおいて圧倒的な強さを誇ったが、その強さが徒となったのか、他コンポーネントへの投資を行わず、”アンプだけのブランド”になっていたことが遠因だ。

■単品経営の悲劇

 プリメインアンプしか主要商品がない山水電気は、進化と需要が一巡し、オーディオブームが去って製品の投入サイクルが短くなると、あっという間にそれまでのビジネスモデルが破綻した。経営悪化は時流の変化を読めなかったことに尽きる。

 そもそもプリメインアンプ以外の主力製品が育っていなかったため、容易に企業体質を変えることはできなかった。収益源を増やそうにも、アンプ技術以外に投資をしていなかった点がネックになった。

 英国資本の支援を受けた翌年の1990年には経営破綻。1991年に今度は香港資本の傘下になるが、その後も新たなビジネスモデルが生まれるわけでもなく、「死に体」だった。

 今世紀に入り、ふたたび”SANSUI”ブランドを展示会などで見かける機会が増えたが、これは山水電気が復活の狼煙を上げたからではなく、過去に栄華を誇ったSANSUIブランドを使って一旗揚げたいオーディオベンチャーへのライセンス事業を行ったからに過ぎない。オーディオメーカーとしての山水電気は、1990年には終焉を迎えていたと言ってもいい。

それでも今まで存続してきたのは、やはり”ブランド”に尽きる。山水電気を傘下に収めた香港資本とはセミテックだが、このセミテックは同じく日本のオーディオブランドである赤井電機のブランドを取得。その後、アカイホールディングスという社名になった。全盛期の山水電気は90%以上を輸出していた事から海外でのブランド力が強く、、新興国でのオーディオ事業開拓のために伝統のある信頼のブランドとして駆り出されたわけだ。

■オーディオ市場は健在

 2012年に会社更生法が適用され上場廃止となった時も、今回、破産処理を開始した時も、オーディオ関係者からは、「えっ、まだ山水電気は存在していたのか」との声が聞こえてくる。日本人にとってのSANSUIはすでに失われ、新規市場開拓のために使う撒き餌にされていたのだ。モノづくり企業、あるいはオーディオメーカーとしての企業価値は、ほぼゼロになっていたのである。

 しかし、この事例をオーディオ業界全体のトレンドとして見ると、世の中の動向を見誤る。オーディオ機器へのニーズは、音楽文化が廃れない限り続くものだ。問題はどのようなオーディエンスに対し、どのような価値を提供するのか。フォーカスを定め、変化するニーズに対応した付加価値を追求することで、事業開発を行う余地がある。

 たとえば米オッポ・デジタル(中国のスマートフォンメーカー、オッポの兄弟会社)は、500ドル以上の値付けの高級ブルーレイプレーヤーを年間20万台以上販売し、最近は30万台の売り上げを見据えた投資を行っている。オッポはその名を知られるようになってから、まだ5年あまり。この短期間に、高級ブルーレイプレーヤでは欠かせない圧倒的な支持を得られるようになったのだ。

 短期間で成長できた理由は、彼らがエンドユーザーのニーズに敏感に対応し、欲しいと思える仕様の製品を、実際に購入しやすい価格で提供したから。ゼロから活動を始めたオッポが、短期間に優れたオーディオ機器、ビジュアル機器メーカーとして認識されたのは、時代の変わり目において適切な商品企画を、確かな技術の元で実現させたからにほかならない。

 すでに過去の話ではあるのだが、プリメインアンプで掴んだ成功を次の時代へ繋げられなかった山水電気の悲劇は、今にも繋がる教訓を秘めているのである。

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Posted at 2014/07/18 21:05:23

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