2012年04月08日
2011年に試乗したクルマを一気にインプレッション
あくまで思った事を書いただけなので、クルマに思う感想は人それぞれ。
読んで気分を害した人はごめんなさい。
○太ったカンガルー?
ルノーカングー(4AT)
商用車ベース(?)の割り切りの使い易さと、サスペンションの味付けの良さからミニバンとは思えない楽しいハンドリング。
とは言え巨体を動かすにはあまりにも非力な1600ccエンジンと、変速制御もイマイチな4ATは実用性と趣味性が混沌としている。
それでもMTが選択出来るミニバンが日本にある事は喜ばしい事だと思う。本当、大きくならなくて良かったのに。
○実は丁度良くない
ホンダフリードHEV
それなりの加速感、高い実用性、コンパクトな車体。
これでハンドリングが良いと買いなのだが、いかんせんフワフワして軟らかいだけの出来の悪いベッドで寝ているようだ。
これでは腰と三半規管が参ってしまう。酔いやすい私にとって助手席は拷問に近い。
後部座席の独立シートもいまいち使いにくい。
サイズは丁度いいのに、それ以外は丁度良くない。
○カローラに学ぶ販売哲学
ホンダフィットシャトルHEV
先に出た普通のFitHEVよりも出来が良い。何が良いってクルマの質が明らかに1ランク上にシフトした。
フィットシャトルはエアウェイブみたいに別名にせずに、トヨタのカローラみたいにFit兄弟の形で売り出す事にしたのは有名な話。
荷室空間を確保したクルマが良いけどフリードみたいなミニバンはNGな人には良いパッケージかもね。
商用車に会社で使うなら考えるかな。HEVの加速間も排気量があるおかげでFitよりは良い。
ただ、それだけ。
クルマ好きを納得させるジャンルのクルマでは無いから、良くまとまったクルマという感想しか出てこない。
まさに、本田流のカローラだね!
○背伸びは”ほどほど”が良い
マツダアクセラ(2000cc)
これは、ごめんガッカリしてしまった。
硬いだけでまとまりの無い足回りはボディ剛性と重さのバランスが悪く、シートもしっくり来なかったせいもあり、見た目の質感が高い(外装・内装とも)だけにギャップが大きくて残念だった。
2000ccの加速も、進む事は進むのだけれどトルクが薄い!燃料をケチっているのが明らかに分かる。
トルクが薄いとクルマの印象は明らかに悪くなるので、ガッカリの大きな要素でしょう。
昔のマツダのエンジンの印象は、パワーは無くても中間のトルクがしっかりついて来てたので、乗りやすくて良かったのにな~。
これだと、前の型のアクセラの方が完成度が高かった。
背伸びして、欲張った分だけ中身がついて来なかった。
まぁ、かけられるコストを目に見える部分に使った(カタログの燃費とか)結果の産物でしょうか。
○もう、日本人には売る気無いのか
マツダアテンザツーリングワゴン
とても大きく立派になったアテンザ。
ツーリングワゴンでも車体の剛性は十分。
前にアクセラに乗ってただけに大人の質感があふれるクルマになってました。
加速感もトルクも車格に見合って合格点。
内装は、デザインはスッキリ素敵。肌に触れる部分がプラスチックだったりパーティングラインが見えるのは御愛嬌。
ホンダのアコードワゴンと比べても、乗り味は負けていないしレガシー程のの安定感は無いけど直進安定性自体は優れている。
黒い内装(スポーツグレードだった)も渋くて、よくあるまとめ方だけどピラーの圧迫感などはレガシーほどでは無い。
でも、やっぱりでかい。
日本の道で低めのセダン系ツーリングワゴンであのサイズは見切りが悪い。
アクセラの質感がよくなかっただけにアテンザはお勧めしたいが、それなりに大きなセダンに乗りなれてないとあのサイズは多少疲れると思う。
アクセラのサイズで、アテンザの作り込みがされたクルマがスカイアクティブとして出れば、文句無いのにな。
○実は一番地に足が着いたカーメーカー?
スズキスイフト(CVT)
北海道でのレンタカーとして、1週間ほどじっくり乗る事ができました。
フルモデルチェンジしたスイフトは日本のコンパクトカーの中では一番カッコよくまとまっているのではないでしょうか。
内装は、黒を基調としたもので芸が無いと言えば無いけど、文句を言うべき部分は少ないし、センターコンソールのまとめ方も自然で好感が持てました。
少なくともヴィッツより全然イイ。
高速道路での直進安定性はコンパクトカーとしては十分なものでした。
上の速度域では確かにわだちでロールすると、収束するまでフラつきはするけれど、ヴィッツの腰砕け感やフィットの腰高感はありませんでした。
エンジンは上まで確実にスッキリと回ります。
トルク感は乏しいけれど、加速にパンチがあるので楽しいです。
ただ、味は薄味。
ワゴンRに乗った時のフィーリングに近いかな。
最近の日本車のコンパクトカーでは一番お勧め出来るクルマです。
○何処へ行く日産
日産マーチ
何だろう。
技術的には見るべきポイントも多々あるし、例えばアイドリングストップもついてるし、タイで作ったグローバルカーだし、3気筒エンジンにも興味心身だったはずなのに、エモ―ショナルな部分が得られなかった。
特段感想ありません。って言って終わりたくなる感じは、何なんだろう。
例えば、普段クルマを設計していないエンジニアリング集団に、必要な性能とコスト目標を啓示して「じゃ、よろしく」と言って出来あがったクルマをベンチにかけて、必要な目標値が出ているから、OK、ありがとう。お疲れさん。てな感じで出来あがったクルマ。
本当に日産の社員はクルマ好きなの?クルマ特別好きでもないけど、クルマ作ってます。一応。
性能も出てるし文句ある?と言いたげな仕上げ方。
別に、どこのメーカーだって、実はそれほどクルマが好きでも無いけど社員として働いているとは思うのだけど、魂が無い製品は心に響かない。
道具としてのクルマと言えばそれまでだけど、ここまで無味なクルマもある意味で新鮮。
日産は一体何処へ向かうのか。
ソニーみたいにならないか勝手に心配してます。
<まとめ>
2011年は、私にとってとても忙しい年でした。
そのまま継続して2012年も1月に書きかけのブログをアップするのに4月になってしまうほどに。
それでもクルマが好きなので、ディーラーさんには申し訳ないが時間を作って試乗させて頂いてました。
最近の傾向として、どうも国産車には心魅かれるクルマが少なくなってしまった気がしてます。
どちらかと言えばブランドには拘りたく無いので、外車をありがたがる気も無いのですが、試乗して心踊る気分が減りました。特に国産車は。
86、BRZが気になるものの、それ以外は。。。
シャカリキになって飛ばす時代でもないし、スポーツカーしか楽しいクルマが無いわけではない事もカングーの試乗で分かりました。
2012年は、ワクワクさせるクルマにどれだけ出会う事が出来るのでしょうか。
楽しみです。
Posted at 2012/04/08 23:26:03 | |
トラックバック(0) |
試乗記 | クルマ