土屋武士のブログ一覧

さて、スーパーフォーミュラの録画を見終わりましたので、このレースの中でのキーポイントの解説をしてみたいと思います。


とにかくＳＣが４回も入ったレースなんて滅多にないので、展開がよく分からなくなった所もあると思いますが、ロイックとアンドレの素晴らしいバトルに釘づけになったというだけではもったいないので、解説します！


まずは最初の４周目ＳＣでピットに入ったマシンは３台。

６周目に伊沢選手が最初に入り、次の周に安田選手とブラッドレー選手が入りました。この時点で入ることは少しばかり賭けでもあるのですが、燃料を薄くして走る「リーンマップ」を駆使して、走れば走りきれるという判断からの作戦だったと思います。

最終的には安田選手しか残らず、その後３回もＳＣが入ったので、この時点でのピットが正解だったかどうか、すなわち最後まで走りきれたかどうかというのは、解らずじまいです。なぜなら終盤は気温も下がってきて燃費は悪くなるからです。もちろんペースを落とせば走りきれますが、それでは通常の「リッチマップ」を使っているマシンを押さえきれるかどうかも？？？でしょう。

後方集団に埋もれているマシンにとっては、このタイミングのＳＣはおいしい状況でしたね！

そしてすぐに８周目に２回目のＳＣが入るのですが、ここではほとんどのマシンがピットに入ります。ここまで走れば「リーンマップ」を使えば最後まで走りきれるからです。俗に「ＳＣウインドウオープン」という言い方をしていますが、もし序盤にＳＣが入った場合に、ピットに入れる周回数をいいます。

そしてここでは確認できている中ではタイヤを交換したマシンはいません。それはピットの時に他のマシンに前に出られたくないからです。まだ数周しか走っていないので、タイヤの摩耗よりもポジションを優先するということです。

そんな中、ピットに入らずにステイアウトしたマシンが３台いました。小暮、国本、中嶋大祐です。

セオリーでは入った方がいいんですが、狙ってかたまたまかは分かりませんが、ここで小暮選手がレースの主導権を握る素晴らしい走りをしていきます。

フォーミュラカーは一番前を走ると綺麗な空気の中を走れるので、ダウンフォースを最大限に使うことができ、速く走ることができます。よく「フレッシュエア」の所で走るという言い方をしますが、それにプラス、ピットに入ったマシンはガソリンを満タンにしていますので、約８５ｋｇを積んで走っています。

ピットに入っていないマシンは満タンからスタートしていたとしたら、９周＋フォーメーション＋グリッドオンの計１１周分の約１５ｋｇを重く積んで走ることになるので、「フレッシュエア」＋１５ｋｇ軽く＋マシンの速さ＋小暮の速さで、１周につき０．７～１秒ものＧＡＰを作っていきます。

今回の菅生のロスタイムは２２．５秒＋静止時間だったので、約３６秒の差を後続につけられればトップで戻れる計算です。

ピットインをしているマシンのトップは伊沢選手でその後ろがロイック、アンドレ、山本でしたが、３回目のＳＣの直前の２７周目の小暮選手と伊沢選手のタイム差は１６秒でした。

小暮選手が最大にピットを遅らせて入ることができる周回数は約５１周と予想すると、（ピットの際のリフューエルが１２秒から算出）残り２４周であと２０秒のＧＡＰを作ることができるかどうかがレース中盤の見どころでした。

３回目のＳＣが入るまでは・・・

２７周目のブラッドレー選手のクラッシュで３度目のＳＣが入ったんですけど、正直、これで小暮選手の勝機は潰えたかなと思ったんですけど、ここで起きたことがまたまたややこしく・・・

ピットに入っていない小暮選手はなるべく急いでピットに戻ってきたけれど、ピットに入った組はゆっくりと走っていたんだと思います。

結果、小暮選手は伊沢選手の後ろ、ロイック選手の前に戻ることに成功しました。

ＳＣは１コーナーあたりで待機してトップを捕まえるので、ＳＣの後ろでロスしたのではないですね。

このＳＣが入った周の伊沢選手とロイック選手の差が７秒ありました。ＳＣ前は２～３秒だったと思うので、ＳＣが入ったことによってたくさんのマシンがスピードを落とし過ぎたことが小暮選手のポジションをあまり落とさなかった要因になりました。

無線があるので、クラッシュの場所をしっかり教えてもらって、セーフティーになるべく速くＳＣの後ろに着くことが必要だったということです。

こうなると小暮選手の優位は歴然でした。

ほとんどの選手はタイヤ無交換でリーンマップを使用しなければならない状況で、小暮選手はタイヤはフレッシュ、そしてリッチマップという状況でしたので、小暮選手がトップに立つのは時間の問題かなと思ったんですが、、、

いやいや、今回のレースは接触が結構ありましたね。

小暮選手にペナルティが下りましたが、言えるのは双方が勿体なかったなということですね。

いやいや、残念な接触でした。


ということで、終盤の激しいバトルに繋がっていくんですが、このバトルが４回もＳＣが入るような少々グダグダな展開を払しょくしてくれように感じます。


二人はホントにすごかったですね～


本当に見どころ満載なレースでしたが、やってる方はたまったもんじゃありません。

ガチのスピード勝負の部分と、戦略の部分と色々ありましたが、ロイックとアンドレはすげ～な、といういつものオチでチェッカーでした。


ということで、解りにくい部分をクローズアップしてみました！

このシリーズ、ちょいちょいやっていきたいと思います。


ではまた！

今週は菅生でＦ３のレースでした～

そしてもう一つ、スーパーフォーミュラもありました。


今日はスーパーフォーミュラの決勝途中に帰路についてしまいましたが、、、


とうとうチームルマン、ロイックが優勝を遂げました～！！！！！


おめでとう！！！！！！



昨年までの２年間、チームキグナススノコで監督をしていましたが、２位が数回あって優勝には届きませんでした。

それ以前に、２００２年から２００５年までドライバーとしてチームルマンにドライバーとして在籍していましたが、２位を何回も、ポールも何回も獲りましたが優勝はできず、、、


はい、僕もチームの優勝を心待ちにしてました！！


まだレース内容が全部は分からないので、ビデオ見てみます～


本当に良かっね、みんな！！！


今夜は飲み明かしてくださいね！！



僕も頑張ろう～


ではまた。

アジアンルマン決勝は残念ながら６位という結果に終わってしまいましたが、たくさんの応援、本当にありがとうございました！！


レース後、少々落ち込んでいたのであまり皆さんとお話しできなくてすみません。。。

自分たちのベストなレースができなかったことと、チャンピオンシップのことを考えると、正直、気持ちは落ちていました・・・


でも今日は朝から元気に２５Racingで業務をしているので大丈夫です！！

切り替えは速くないと！！


さて、昨日のレースを振り返ってみると、チャンピオン争いを考えると、リスクはあっても積極的な戦略をとることが我々の立場だったので、練習、予選とスピードで負けていたので決勝は１ピットストップ作戦を狙ってスタートしました。


燃費的には普通に走ったら全然最後までもたない状況でしたが、ＳＣが入ったりして成功したらもしかしたら表彰台争いに加われるんではないかということだったんですが、、、

スタートするとトップ集団はうちよりも２～３秒も速いペース(＠_＠;)

計算上は１秒から１．５秒落ちくらいで走れれば充分勝負になったので、序盤の時点で表彰台圏外になっていました。

でも同じタイヤを履くマシンたちからは、１秒～１．５秒落ちくらいのタイムで走れていたので充分前に出れる計算。

トップ集団の１台がトラブルでリタイヤしたので、実質４位が自分たちのターゲットになっていました。


そして１回目のピットストップは３時間レースの１時間２２分経過の４６周終了時点で行い、フルサービスでピットアウト。計算上はほとんど無理な中コースインしました。


これで万が一成功すれば面白いかも？！って思っていた矢先、リヤタイヤが外れかかってしまい、急遽ピットインして締め直すことに・・・

これでスローダウンを含め１分くらいはロスしてしまいました・・・


実質の５番手を走行しながら後は燃料消費との戦い。

始めはストレート以外は全開にしないで燃費走行をしていましたが、残り半分くらいからストレートも全開にしないように、毎周メーターとにらめっこ。


残り２０分くらいからどうしても最後まで走りきれない状況になり、タイムも大幅に落として走っていると１台にパスされ６位に後退。

そして最終ラップ、後ろにいるマシンとのギャップを見つつ、メーターを見つつ、残り６００ｃｃのガスを残して何とかゴールすることができました(^_^;)


何と５７周(＠_＠;)


タイムを落とさず、燃費を稼いで走るということは過去にも経験はありますが、ここまでの燃費走行は初体験です。

また新しい引き出しが増えました(^_^;)


最後の４０分くらいは全くスロットルを全開にしないでベストの１秒落ちで走ることができるようになったり。

それはそれで新しい発見がたくさんあって面白かったんですが、、、


結果が残念だったので、そしてミスもあったりベストレースと言えるものではなかったので、反省点がたくさんあることも事実で・・・


応援して下さった皆さんへは申し訳ない気持ちでいっぱいです(>_<)


ただ今回の戦略は、チャンピオンを狙っての博打だったので、それに関しては悔いはないです。

もっとテストをたくさんこなしていれば、上位チームとスピード勝負ができると思うけど、テストを１回もできていない中で戦っているので、可能性がある限りリスクはあってもチャレンジしていくのがうちのチームの立場だから、昨日のことはＯＫだと思う。


とにかく与えられた環境の中で精一杯やりきることが大切！


まだまだ残り２戦あるので、更にチャレンジングスピリットを持ってやっていきたいと思います！！


最後まで諦めませんよ～！！



そうそう、今回のレースではシリーズ戦で行われている性能調整の中で、ＪＡＦ車両の給油リストリクターが外されていましたが、これによってＪＡＦ車両のガス給油時間が十秒以上もＦＩＡ勢より速かったんですが、これはどういった根拠でそういうルールになったんでしょう？？

自分も走っていたのでレース展開は全部分かるわけではないですが、少なくとも１スティントを僅差（４秒）で争っていた＃１６ＣＲ－Ｚと＃１１ＳＬＳはピット作業後、１６秒もの差がついていました。


ＪＡＦ車両はレギュレーション上、車両の改造範囲が広いので燃料タンクの形状や取り回しなどに自由度が高いです。その為、改造ができず規制が多いＦＩＡ車両と比べると、給油の際のガソリン流速がＪＡＦ車両の方が速いのが理由で今季の途中から給油リストリクターがＪＡＦ車両に対して施されていたのですが、今回の撤廃により、２回のピットストップで２台のタイム差は２０秒でした。もちろん＃１６ＣＲ－Ｚが速かったです。

これにはＳＬＳとＣＲ－Ｚの燃費の差は考慮されていませんが、たぶんそれほど変わらないと思います。


そして決勝ゴール時のタイム差が８秒。


僕の主観ですが、今回の勝敗はこの給油リストリクターが関与していたことが非常に大きく影響していたと思います。


スポーツはルールの中で、スポーツマンシップをもって、ライバルを尊重しながら戦うからスポーツであって、勝敗はつくけど、全力を尽くして戦えた時にお互いに清々しい気持ちになれるんだと思います。

そのルールは全ての参加者に対して公平でなければならないのが、スポーツの大前提だと思います。


やっぱり全力を出し切った後に、みんなが清々しい気持ちでサーキットを後にできることをイメージしながらルールやレギュレーションを作って欲しいと思います。


レースマニアからのお願いでした（笑）


ちょっと＃１１ＳＬＳチームの頑張りがすごく伝わってきたレースだったので、内側からのレポートが必要かなって思ったので綴ってみました。


ルールを作る側も色々想像をしたりデータから分析したり、その結果で決めていることなので、他のスポーツと違い機械を使うという観点からも、とても複雑になっていて難しいと思うので、すごく大変な作業だということも忘れてはならないと思います。


とにかくレースに関わるみんながハッピーになれたらいいなと思います！！


みんなで一緒にいいレースを作っていきましょう～！！


ではまた。

今日はアジアンルマンの予選日でした！

今回のこのレースは、ＧＴ300クラスにはシリーズのチャンピオンシップポイントが付与されるとあって、非常に重要な1戦になりますが、予選結果はクラス8位ということで、ノーウエイトの中での戦いでは遅れをとってしまいました。



前戦の富士から日にちもたっていないので、この状況は多少予想はできていましたが、厳しいことにはかわりありません。


とにかく、チャンピオンの権利がある以上、最後まで諦めずに戦っていこうと思っています！！


明日のレースは、そういう意味でも攻めていきたいと思います！！




レースは最後まで何があるか分かりませんから！！



応援よろしくお願いします！！(^^)/