うわわわ、更に3割もコスト下げたら、クラウンなんか内装ペランペランになるんじゃないですか?大丈夫?
現時点でも、ミニバンのエンジン等基幹パーツを既に多く中国やアジアの工場で生産し輸入して組立てているといいいます。これらの品質造り込みや水準維持に、現地のトヨタ社員さん達は大変苦労されていると思いますが、更に品質管理の難しい部材を海外移転するのは大変です。
全然レベル違う話ですけど、例えば中国の100円ライターは、日本のそれと姿形は全く同一です。そりゃそうですよね、どちらも中国で製造してるんですから。でも中国国内のそれは、硬い床に落とすと金属製部品の着火部分が粉々に飛び散って壊れるモノが多いです。日本に出荷されたライターは、そんな事ありませんよね。この差はどこにあるかというと、その金属部品の強度が弱い。厚みがより薄い。中国の人に聞くと、『そりゃ、日本では100円ですが、中国では1元(15円以下)ですから当然ですよ』。
※画像は、私の持ってた中国製品を床に落とした結果。
今、実際に手元高さから落としてみたので事実の画像です。クロームめっき金属製の
着火覆い部品の金属板厚みが日本向けより薄くて弱いので、すぐ開いちゃうんです。
はたまた現地調達するアルミ合金やステンレス合金等の粗鋼も、ちゃんと金属含有量や比重を定期的にサンプリング調査しないと、そこを誤魔化して利鞘を取ろうとする業者もいるので要注意です。例えば、ステンレス鋼製のお台所シンク、水が残ってると翌日赤錆が浮いてたりする事が良くあります。トヨタさんも当然そんな事は承知の輔折込済みで、ちゃんと品質管理されてると思います。私が言いたいのは、外国特に中国の人が取引先/顧客に対して持つ、日本人とのCS意識の違いの事です。
現地のトヨタ社員さんは、顔かたちは日本人と同じですが全く発想の違う現地中国人に、生産技術以前に『使う人の気持ちになって』意識教育を浸透させる必要があり、こちらに費やすパワーと時間が半端じゃ無い筈だと思うのです。だから、大変なんです。賃上げストやるだけはやるけど、良いモノづくりの心も作業員ひとりひとりがちゃんと醸成してくれないと。
今後、韓国などの安価な電子/オーディオパーツを採用してそのまま組んで欧米に売って、結果問題が生じても、この前のアクセル設計問題のように『トヨタさんがOKして採用されたのだから、作った私達は悪くアリマセン』と開き直られたりするリスクもありますよね・・・。
それとも、例えば昔のMAZDA RX-7(SA-22C)はコスト削減のために、サス等足回り部品はファミリアと共通部品を使っていましたが、手っ取り早く設計上、共通部品を増やして行く方向かも知れませんね。
『改善』にはコスト削減と技術上品質維持/向上のいずれも含まれますが、品質上及び販売店網の面でトヨタさんと大きな差のある韓国車とを、ユーザーは同じ土俵では考えていないと思います。安いクルマが欲しい国には思い切った設計上のコスト削減が必要です。その国のユーザーは『たっか~い、買えないよ』クルマは要らないのですから。でも、例えば日本のユーザーは、そうした国々で生産したモノだと聞いただけで、品質上の精度/出来栄えに耳を貸さず拒否反応を起こします。そこを考慮しなければならないと思います。
************** 以下、プレス発表記事内容 *****************
2013年までに車両販売価格を3割程度引き下げたい=トヨタ
[豊田市 18日 ロイター]
トヨタ自動車<7203.T>の白根武史専務取締役は18日、ロイターとのインタビューで、新しいコスト削減計画により、2013年までに車両の販売価格を3割程度引き下げるとの方針を示した。
白根専務は「グローバルにみると、韓国車に対してうちの車は3割程度高い」と指摘し、販売価格を引き下げる施策に取り組むとした。具体的には165の部品を選び、それぞれに最適の部材や設計方法を検討するという。すでに調達部門と設計部門が共同で取り組み始めているとした。
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品質問題 | クルマ
Posted at
2010/06/19 09:07:41