(記録であり長文となるためご容赦願います)
5月7日長野県の自宅を出発。
途中、雨に打たれながらも一気に走りぬけ、気が付けば400km先の福島である。
更に雨脚の強くなるなかを北上し、山形県米沢のとあるラーメン店へ
製麺所も営むラーメン店であるのだが、まわりは畑と田んぼばかり・・・
「こんなところへいったい誰が来るのだろう」と言った立地条件なのであるが、相当混みあうとのこと。
既に午後2時を回っての到着であったため、繁盛店であるも店主が僕の一杯だけを作ってくれた。
この縮れ麺の旨さ、煮干の出汁のあっさりスープ、大きな「の」の字のナルト、
ちゃんと包丁で丁寧に切られた葱と、柔らかくジューシーでありながら脂の少ない茹で豚。
もう何もかもが完璧なのである。米沢のラーメン恐るべし!
山形の友人が薦めてくれただけのことはある。
しばし走って天童へ到着。
古くからの友人の仕事が終わるのを待って杯を重ねる。
地元でもめったに予約がとれないという「宝屋」さんで、まずは山形のダシをのせたヤッコ
ご飯にのせても、冷たい蕎麦にのせても旨いとのこと。
食欲の落ちる夏にピッタリの料理とのことであるのだが、夏でも食欲は落ちない場合はどうなるのだろう(笑)
親鶏の皮だけを煮込んだ「鶏皮煮」、想像するようなプルンプルンではなく
歯ごたえのあるなんとも滋味深い味わいに悶える。
刺身はこれで一人前、逆の意味でひっくりかえるような(安い)値段設定である。
良い刺身は厚く切ろとの言葉どおり、しかも鯛は昆布締めしてあるし、カレイの縁側の甘さは最高だし
ホヤを口に含むと「東北の海」の味がいっぱいに広がるのである。
牛のスジを塩で煮込んだもの。潮汁といった感じであろうか・・・
そもそもの牛が全然違うのであろう。このなかで泳ぎたい(笑)
ギンむつのカマである。
普通は、ホロホロとしたその身が口中で崩れ・・・とか表現するのだが
こちらのギンむつは「プルンプルン」とその弾力が全く違うのである。味は言うまでもない。
したたか飲んで「〆は蕎麦」
有名店の「水車生蕎麦」へお邪魔する。
数日前に「ケンミンショー」と言うテレビ番組で見ていたので不思議な喜びがある(笑)
これは太いなぁ~とつぶやくと、友人は「これを太いとは言わない」とのこと(笑)
よく噛んでいると、蕎麦の良い香りが口の周りに広がるのである。
そんなに食べられないと言うのに「鳥中華」も注文される(笑)
確かに周りを見回すとこちらを注文している酔客のほうが多いくらいである。
蕎麦のカツオを使った出し汁に中華麺を入れてあり、テンカスや葱、鶏肉を湯がいたもの、三つ葉、海苔と
中華麺以外は全てお蕎麦屋さんの材料だけなのに、ちゃんとラーメンとなっている。
その不思議でありながら、酔客らが皆それを注文するその味わいにハタと考え込んでしまうのであった。
確かに「旨い!」のであるが、私のような信州の者にとって蕎麦屋に中華麺があること自体不思議でならなかった。
しかし、後述もするのだが・・・
逆に「肉そば」と言って、冷たい鶏肉でとったスープに蕎麦を入れたメニューもあるのである。
こちらは、冬でもこの「冷たい肉そば」をもっぱら食べることが多いとのこと。
「蕎麦」を「蕎麦道」のように「道」として完成させてきたであろう「信州」と
「組み合わせて」「美味しければ」「アリ」としてしまう柔軟性のある「山形」
ビックリするのは、蕎麦のザルに「蕎麦と中華麺」が並べられてあり、それを啜っているところをみたところである。
自由に美味しいものを柔軟に考えて食べてしまう「山形」の深さにおののきを感じてしまうのであった。
旨いのなんの!二晩つづけて「飲み会の〆」として通ってしまったのである(笑)
友人と迎えに来てくれた息子さんである。
5月8日
友人の友人が1日山形のベストツーリングコースを案内してくれる。
月山湖のほとり。
月山は霧で隠れてしまい(実際はこの写真の後ろ側)見ることはできなかったが、
ちょっとした霧の間から見えるその姿は迫力満点なのであった。
月山のスキー場は4月から7月が営業期間と聞いてビックリした。
雪が深すぎて4月にならないと登れないとのことであった。
山形の羨ましいところは海もあることである。
由良港で休憩する。
酒田まで来たら山居倉庫にバイクを停めて昼飯となる。
酒田の有名店である。
こちらはアゴダシ(トビウオ)のスープである。
特徴的なのは、この麺である。
なんとも優しく柔らかいの存在感のある不思議な麺。
アゴダシの醤油スープとあわせて食べているとあっと言う間である。
なにより素晴らしいのが食べた直後からまた食べたくなる「後味の良さ」
これには本当に参ってしまったのである。
秋田県に少し入って、鳥海山から日本海を望む。
酒田市から、秋田県側まで見渡せて、しかも日本海が見える絶景である。
雲が晴れてくれたらなとも思う。
下山すると雲は晴れるものらしい(笑)
山も海も素晴らしいのであるのだが・・・
川も素晴らしい。
最上川の豊かな水量を見るとなんだか羨ましくなってしまうのであった。
このコースを走るために直前に下見までして頂いたとのこと。まことに感謝のかぎりである。
戻ってからは友人とその友達との3名での宴である(笑)
細竹のタケノコの天婦羅などをつまんだり・・・
お寿司をつまんだり(笑)
やっぱりしたたか飲んでしまい、昨夜の「水車生蕎麦」さんへお邪魔する。
帰りの車で爆睡してしまい、気が付いたらホテルの前であったりした。
5月9日の最終日である。
疲れもあって友人のコペンに乗せてもらって「山寺」を目指す。
どれがどれだか暗記できないので、アンチョコも撮影(笑)
そこから蔵王へ向かう。
オープンだとまだまだ肌寒いほどの涼しさである。
初めて見る「お釜」、SF映画のロケでも使えそうなほどの風景にしばし無言となる。
山形最後の食事は、前述の「冷たい肉そば」である。
こちらでは、ゲソの天婦羅が普通だと言う。
恐るべき山形の食文化、麺文化に触れられることができたのである。
友人に撮影してもらった山形から帰路に着くの「図」である(笑)
途中、メーターが壊れてしまったので正確ではないのだが、概ね1400kmの走行距離であった。
三日でこのスケジュールにもかかわらず、なんだか痩せなかったのが不思議である(笑)
今日は自転車にしておいた(笑)