先ほどYahooニュースを見てましたらこんな記事が載ってました。
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【リコール】トヨタ ヴィッツ など3車種13万台…ハンドルが重くなる恐れ
トヨタ自動車は7月3日、「ヴィッツ」「ラクティス」とスバルブランドの「トレジア」計3車種の電動式パワーステアリングコンピュータに不具合があるとして、国土交通省にリコール(回収・無償修理)を届け出た。
対象となるのは、2010年10月8日~2011年8月3日までの間に製作された13万44台。
密閉式のモータ駆動用リレーのコイル線に吸着した水分が結露水となり、端子間に付着して短絡回路が形成されるため、コンピュータが異常を検出し、ハンドル操作力が増大するおそれがある。全車両、当該コンピュータを対策品と交換する。
不具合発生件数は209件で、市場からの情報で発見した。事故は起きていない。
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「ハンドルが重くなる恐れ」でリコールが出たそうです。
なんとまあ親切な・・・。
ちなみにR230ですと、ザッと思いつくだけで、
・突然車高がベタベタに下がり走行不能になる恐れ
・突然シフトがPからDに入らず走行不能になる恐れ
・バリオルーフが半分までしか閉まらず走行不能になる恐れ
・ドアロックポンプが壊れ、走行どころが車に入れない恐れ
・プーリーのガタによりVベルトが外れ走行不能になる恐れ
・スーパーチャージャーのベアリングが飛び出し走行不能になる恐れ
・あらゆる繋ぎ目から各種オイルが漏れ出し、走行不能になる恐れ
・突然ガソリンタンクの溶接が外れる恐れ
・ブレーキが効かなくなるタイムリミットがある恐れ(死へのカウントダウン)
・これらは↑もちろんリコールなど出ておらず、客負担の超高額修理となる恐れ(撃沈
どんだけ恐れ多いねん^^;
さて、
先日エンジン回りのリフレッシュでエアフィルターの記事が抜けてましたので先にレポートします。(商品の到着が間に合わなかっただけですが^^;)
同じM113でもAMGは腹立つことにエアフィルターの寸法が違い、OEMでも倍以上の価格となります。
セントピアのOEM製で12850円也。
オクで検索していると、OEMではありますがSOLから4200円というAMG用としては破格の金額で売ってましたので即落札しました。
「在庫がないため早急に手配しております。発送までしばらくお待ちください。」
と連絡があり、1週間ほどで到着しました。
しかし、到着したブツがやたら薄い・・・!
開封すると、
1個しか入ってませんでした(撃沈
商品写真では2個写ってましたが、確かに商品説明にはどこにも「2個セット」とは書いてません^^;
悪いのは私です(汗
しかし、ちょっと予想外の嬉しい?誤算が!
OEMの在庫がないのに出品してしまって、それを私が落札してしまったことに責任を感じたのか、送られてきたエアフィルターはAMGロゴ入りのメルセデス純正品ではないですか^^/
1個4200円でAMG純正なら高いけど安い!
SOLでも純正は1個1万円弱しますので^^
オクを見るとまだ同じものが出品されてました。OEMで4200円也。
2個必要ですので、これを買うとまた仕方なくAMG純正品を手配するのではないかと期待して落札(爆
予想は的中しました(爆
8400円でAMG純正エアフィルターを2個ゲットしました^^/
ヤナセ定価で22260円ですので、まあお買い得ではないでしょうか。
ちなみにSOLからOEMのSL55エアフィルターの出品は・・・ 無くなりました(爆
私のせいです^^;
今まで掃除機で吸ってごまかしてきましたが、さすがにそろそろ替え時ですね。
裏側。
では本題に入ります。
M113 55AMG、M113 500ならここは押さえておきたいよく出る不具合、まあ数え切れないくらいありますが(爆、
・テンショナープーリーの破損 ⇒ Vベルト脱落
・スーパーチャージャーのプーリー破損
いずれもベアリングの消耗が原因です。
私の車両では、許容範囲の軽いガタツキ程度でしたのであまり気にしてなかったのですが、KimixさんからLINEで「アイドラプーリーのベアリングに魔法のグリスを注入しました♪」とのレポートをいただき・・・ 火が付いてしまいました(爆
魔法のグリスに関しましては後述しますが、今回は魔法のグリスのテストを含め各ベアリングとの相性、ベアリングの選択などを実車にて検証してみました。
では今回の交換部品をEPCで見てみましょう。
・8番 アイドラプーリー
・11番 ダブルプーリー(500はシングルです)
・29番 コンプレッサー側テンショナー
・23番 E/G側テンショナー
気になるお値段は?
上記4点、ヤナセ定価で185000円(税別)。
カイエン師匠に入れて頂いたJPY表示されるEPCは非常に便利です。
コンプレッサー側Vベルト、E/G側Vベルト、ヤナセ定価で13630円(税別)
※HMGさんスミマセン、画像をお借りします^^;
スーパーチャージャープーリーリペアキット。
これ、なんと!!!
271100円(税別)もします(驚
パーツ代だけで税込み約50万弱、+工賃10~15万ってとこでしょうか。
ではDIYでやってみましょう^^
※今回は色々と遠回りしましたが、最後の結果を見ていただければ驚くほど破格で純正以上のパフォーマンスと耐久性を手に入れたことが分かっていただけるかと思います。
200枚以上の画像とともに紹介していきます。
写真手前がコンプレッサー側Vベルト&プーリー。
奥に見えてるのがE/G側Vベルト&プーリーです。
まず手前のコンプレッサー側のテンショナーを緩めて固定ピンでロックし、Vベルトを外します。
そして、E/G側も同様にテンショナーを緩めて固定ピンでロックしVベルトを外します。
固定ピンの穴が直視できませんので、手探りでの作業になります。
Vベルトが2本外れました。
SCの冷却ラインのリテーナーがコンプレッサー側のテンショナーに固定されてますので外します。
これですね。
で、ヘックス2本を緩めてテンショナーを外します。
次にこちら、E/G側のテンショナーを外します。
同様にヘックス2本で止まってますので緩めて、
外します。
矢印を入れ忘れましたが、画像中央の物体がアイドラプーリーです。
星型のソケットで外します。
こちらがダブルプーリー。
これ、残念ながらOEMが出てません。
ヤナセ定価77175円、パーツ屋で5万ちょいです。
非AMG車両はこれがシングルのアイドラーになってます。
こちらのカバーをマイナスドライバーでこじって外し(プラ製ですので慎重に)、
中のヘックスを緩めて、
外します。
プーリーの固定ボルトはほぼすべて別サイズになってますので、このようなトルクスレンチ、スターナット用のソケットが必要です。
・コンプレッサー側テンショナー
ヤナセ定価52710円 OEM(セントピアで購入)31626円
(裏技ありますが、テンショナーのスプリングがヘタっている可能性があるため購入。裏技は後述します。)
・E/G側テンショナー
ヤナセ定価52500円 OEM(G TECHで購入)10500円 安い!
・アイドラプーリー
ヤナセ定価11865円 OEM無し、純正品(セントピアで購入)8300円
・ダブルプーリー
ヤナセ定価77175円 OEM無し、純正品50000円~55000円位
(高くて手が出ず購入見送り、但し裏技あり。後述します。)
OEMって大丈夫か? おい!!
という疑問にお答えします(笑
E/G側テンショナー メルセデス純正、Litens製。
OEM、Litens製。
全く同じです。
コンプレッサー側テンショナー メルセデス純正、Litens製。
OEM、Litens製。
全く同じです。
アイドラプーリーはどちらもメルセデス純正です。 (OEM無し)
ベアリングとフィンの形状に若干違いあり。
何らかの対策が施されてるようです。
ダブルプーリーのコンプレッサー側。
これを購入しなかったのは、Cリングを外せばベアリング交換できるからです。
ダブルプーリーのE/G側。
裏側。
これはアイドラプーリーと同様、樹脂成型時にベアリングが封入されてますのでベアリング単体の脱着不可です。
但し後述しますが、中々優秀なベアリングが入ってます。
ダブルプーリーの構成パーツです。
そして最大の難関・・・
コブラレンチ(ホームセンターで1000円くらいです)で、
電磁クラッチを縛り、SCのセンターボルトを緩めようとしましたが・・・
あっけなくゴムが切れました(撃沈
一応内部にワイヤーまで入ってるんですが・・・
今度はクランプを買ってきて挑戦するも・・・
滑ってしまいボルトはビクともせず(泣
WISではこのセンターボルトの締め付けトルクは60Nm。
私の体感では200Nm以上の力で緩めてるのですが全く緩みません。
何らかの強烈なネジロックで固定されている模様です。
ここはちょっと保留にしておきます。
ベアリングにはラバーシールとメタルシールドのものがありますが、プーリー関係のベアリングはすべてラバーシールですのでこのように開封することができます。
左から、ダブルプーリーのコンプレッサー側、ダブルプーリーのE/G側、アイドラプーリーのE/G側、となります。
開封して内部のグリスの状態を確認します。
ダブルプーリーのコンプレッサー側はほぼグリス切れ状態でした。
ダブルプーリーのE/G側はグリス満タン状態。
中々優秀なラバーシールです。
プーリーがフィン形状になっていることも関係しています。これに関しては後述します。
アイドラプーリーのE/G側。
こちらは新品です。
国産NTN製のベアリング6203が入ってます。
テンショナーのプーリーもグリスを入れ替えますのでプーリーを外します。
こちらはコンプレッサー側です。
ベアリングの規格は6303、トルコ製です。
E/G側のテンショナー。
これがまたこんなヘックスで・・・
これで外します。
ラバーシールは超音波洗浄にかけて古いグリスを落としていきます。
E/G側テンショナーのプーリーはベアリング脱着不可ですのでラバーシールのみ外して、内部のグリスを除去します。
適当なインスツルメントでグリスを除去した後、ブレーキクリーナーで完全除去します。
ブレーキクリーナーを吹きますと温度差で内部に水滴が発生しますので、エアブローして水分を飛ばします。
そして魔法のグリスがこちら、「チキソグリス」です。
Kimixさんから「小分けして差し上げますよ~」とありがたいお言葉をいただいたのですが、こんなものを知ってしまっては買わずにいられませんでした(爆
このグリスに関しての詳細は
こちらのサイトに載ってます。
これは電動ガンのギアに使用する超高級グリスですが、これに非常に特性が似てます。
そしてチキソグリスを充填!
このグリスが実車にて使用した場合、どのような特性があるのかわかりませんので、とりあえず満タン注入します。
ラバーシールを戻します。
アイドラプーリーのベアリングにも同様に満タン充填します。
ラバーシールを戻します。
ベアリングの内輪をブン回して、どれくらいグリスが出てくるかテストします。
エンジンルーム内とは、温度、ベアリングにかかる負荷など全く環境が異なりますが、とりあえずは遠心力で飛び出るグリスの量を見てみます。
ベアリングが熱くなるほどかなり高回転まで回してこの程度です。
余分なグリスを綿棒で拭き取ります。
コンプレッサー側のテンションプーリーです。
グリスを拭き取ります。
画像がこれしかありませんが、ダブルプーリーのE/G側です。
グリス除去後、同様にチキソ充填しました。
除去したグリスです。
SCプーリーのベアリングにもチキソ充填します。
グリスの入れ替えだけでしたらセンターボルトを外さなくても可能です。
Cリングを外して、
ラバーシールを外します。
外したラバーシールとCリング。
ベアリングのガタはそれほどありませんが、グリスは残り2割くらいです。
それよりもベアリングのリテーナーが驚くことに樹脂製!!
よく修理工場の故障例紹介でSCのベアリングが吹っ飛んだ記事を見かけますが、原因はこのリテーナーですね^^;
長年の謎が解けました。
リテーナーが砕けてラバーシールを突き破ってベアリング球が飛び散るというわけです。
しかもこのリテーナーの形状。これではすぐにグリスが切れてしまいます^^;
ビニール袋で受けながらブレーキクリーナーを吹いて旧グリスを除去します。
結構飛び散りますので、キッチンペーパーで養生しておいたほうが良いです。
グリスが完全に除去出来たかどうかはプーリーを手で回すと分かります。
グリスが残っていると回しても無音、グリスが完全除去されると「カラカラ音」になります。
ベアリングが磨耗していると「ガラガラ音」です(笑
グリス除去後。
うまく写りませんでしたが、リテーナーは手前と奥に2箇所入っており、ベアリングが2列に配置されてます。
不思議なのが、なんでこんなベアリングを使っているのか・・・
これじゃぶっ壊れるのも分かります。
とりあえずテストですのでチキソ充填します。
シリンジにチキソグリスを入れて、
奥から手前まで、満遍なく・・・
テストですので満タン注入します。
ラバーシールとCリングを戻して完成。
グリス交換が終わったら各プーリーを車両に組み込んでいくのですが、コンプレッサー側のテンショナーのクーラントラインのリテーナーのねじ穴(長いなぁ・・・爆)はタップが切られてませんので、
タップを切ります。
この作業は特に必要ないのですが、セルフタッピングでもないネジを無理やりねじ込むのはどうも気が引けますので^^;
無理やりねじ込む場合は35Nm、タップが切ってある場合は25Nmで締めるようWISに記載されてました。
ダブルプーリーのベアリングは脱着できますので交換します。
Cリングを外して、
手持ちのクランプで、
ベアリングを抜きました。
ラバーシールのベアリングが間に合わなかったため、応急的にホームセンターに売っていたスチールシールのベアリングを組み込みます。
※スチールシールのベアリングは非接触型で隙間が空いており、内部に水分やゴミが入りやすいですのでプーリーのベアリングには不向きです。
Cリングを戻して、
完成。
5つのプーリーのグリス入れ替えが終わりました。
あとは車両に組み込んでいきます。
新品のVベルトを2本入れました。
このキャップを忘れずに^^
ではエンジン始動します。
アイドリングのみで早速グリスが出てきますので、
綿棒で拭き取ります。
満タン注入して、アイドリングだけで出てきたグリスはこれだけでしたが・・・
走行してしばらくブン回してきましたが、カバーを外して見てみるとSCプーリー周囲を中心に、そこら中グリスまみれに(汗
拭き取りに1時間かかりました。
画像のE/Gカバー裏は撮影する前にすでに3回拭き取ってます。
いつまでも続くグリスの飛び散り・・・
何とかしなければいけません。
さらにコンプレッサー側のテンショナープーリーのベアリングからも大量にグリスが飛び出し、こんな状態です。
こちらも対策しなければいけません。
他のプーリーのベアリングからは殆どグリス漏れは見られませんでした。
②へ続く・・・