ゴルゴ１４のブログ一覧

今日は、日赤長崎県支部で次回の熊本派出に必要な機材の準備でした。

今のところ次の派出のスケジュールは未定です。

遅くなりましたが、ねこバスの近況を・・・

ご覧のとおりのアンテナを屋根に付けました。
(実は借り物)

八木アンテナというタイプです。

エレメントの長さは違いますが、よく見る地デジテレビ用のUHFアンテナと同じカタチです。

周波数帯は1200MHzです。
(地デジテレビの周波数は500MHz付近です)

２本並列に取り付けています。

エレメントの数は60です。

エレメントの数が多いのと２本にしたのは、利得を良くするためです。
(ざっくり言うとできるだけ遠くと交信するため)

全高が250cmを超えてしまいました♪

シコ名は「のこぎりくわがた」


つのまがり
私の生まれ故郷、熊本県人吉市では、のこぎりくわがたのことを「つのまがり」と言います♪

(^-^)/

画像は日本赤十字社熊本県支部の屋上に設置したWiRES-X用のアンテナです。
(３段グランドプレーンアンテナ)

アンテナはWiRES-X専用という特別なものはなく、古くから普及している従来型のものでもオッケーです。


インターネットとアマチュア無線を融合させた通信システムには
WiRES-X
D-STAR
エコーリンク
があります。

ほかにもあるかもしれません。

私はWiRES-Xの勉強を始めたばかりで他のシステムのことは少ししか知らないのですが、どなたかこれらの特長をまとめて解説できる人(または組織)はいないでしょうか？

それぞれを研究している人はいるのですが、それぞれを理解していてそれぞれの長所短所を知っている人が見つからなくて苦労しています。

それぞれを研究している人が他のシステムを寄せ付けず、お互いが嫌悪感を抱いているように感じます。

WiRES-Xを使っている人は「WiRES-Xがあるから他はいらない」
D-STARを使っている人は「D-STARがあるから他はいらない」
エコーリンクを使っている人は「エコーリンクがあるから他はいらない」

協調性がまるでありません。

もっともっとお互いに情報を交換して、トータルで無線技術を探求する必要があると思います。


若い世代の人が少ないのも、影響していると思います。

いや、違いますね。

今のアマチュア無線家が、世代交代に真剣に取り組んでいないのがまずいと思います。

いろんな所で世代交代の必要性を言っていますが、真剣に考える人はなかなかいません。

第二回の派遣は、災害時に威力を発揮する無線局(基地局)の設置が主な目的でした。

アマチュア無線(アナログ&デジタル)とインターネットを融合させた「WiRES-X(ワイヤーズエックス)」というシステムの基地局を設置してきました。

場所は熊本赤十字病院に隣接の、日本赤十字社熊本県支部の無線室です。

天候が悪くて、屋上のアンテナ設置に苦労しました。

このWiRES-Xというシステムですが、従来型のアマチュア無線のように人と人が1対1で交信(情報伝送)するものとは違います。

アナログとデジタルの両方で運用できるところも、大きな特長(利点)のひとつです。

このシステムのもっとも大きな特長は、基地局(熊本)にオペレーター(人)を配置する必要がないところです。

被災した所または避難所を日赤のボランティアが情報収集に巡回しますが、それにWiRES-Xの無線機を持った無線奉仕団員が帯同します。

無線機は大がかりなものではなく、手のひらに収まるハンディーサイズのものもあります。

それぞれの場所の状況、困っていること、必要な物質、その付近の道路情報などを救援の拠点(日赤熊本県支部)に「音声」、「文字」、「画像(静止画)」で伝送します。

音声と文字と画像の伝送は携帯電話や衛星携帯電話でもできるのですが、ここにWiRES-Xの大きな特長が威力を発揮します。

電話や従来型の無線と違って通信の形態が「1対1」ではありません。

避難所から日赤熊本県支部へ情報を送るのがメインなので見た目は1対1の通信ですが、その交信を全国の日赤支部と無線奉仕団員が同時に受信します。

いま風の表現にすると
最初の情報発信=広範囲に同時拡散
ということです。

日赤熊本県支部が全国の支部に転送する必要がないのです。

インターネット回線を使うので
電波の届かない所には伝送できない
ということがありません。

もちろん、海外への伝送も可能です。

たとえば避難所から「折り畳み式ベッドを300個欲しい」というリクエストがあり、それを避難所へ行ったボランティア(無線奉仕団体員)がWiRES-Xで熊本県支部に伝えます。
↓
熊本県支部に送信される内容は全国の支部と無線奉仕団員が同時に受信(傍受)します。
↓
熊本県支部は傍受した全国各地に「ベッド300個を持っている所はありますか？」と問い合わせを発信できる。

という感じです。

情報を受け取った熊本県支部があちこちの日赤支部に電話やfaxで問い合わせる
という時間のかかる作業を、大幅に省略できます。



WiRES-Xの通信には430MHzのUHF帯の電波が使われます。

UHF帯はざっくり言って、見える範囲までしか電波が届きません。

日赤熊本県支部からだと益城町には電波が届きますが、南阿蘇や大分県までは届きません。

しかし、そこに多くの無線奉仕団員が協力してくれます。

近隣の無線奉仕団員が自宅などにWiRES-Xの基地局を設置してくれています。
この基地局に電波が届けば、そこから先はインターネット回線なので情報を送ることができます。
自動なので基地局に人がいる必要はありません。


熊本県支部にも被災者がたくさんいて熊本の基地局をオペレートできる人もなかなか確保できないのが現状ですが、そこにもこのシステムの特長が威力を発揮します。

熊本県支部の基地局は無人でもいいのです。
全国各地の日赤支部あるいは無線奉仕団員が、現地からの伝送を受信することができます。

インターネットを使う意義はここにあります。

まだまだ歴史が浅く実績も少ないWiRES-Xですが、是非とも有効活用して救援活動をバックアップするお手伝いができればいいなと思います。


携帯電話の普及にともない、アマチュア無線の免許を取得する人は以前の50分の1以下に激減しています。

日赤長崎県支部の無線奉仕団体員は、そのほとんどが65歳以上となっています。

WiRES-Xもそうなのですが、デジタル技術やネットワーク技術を取り入れて多種多様なシステムが増え、老いた頭では「ついていけない」という現状です。

世代交代が必要なのですが、なかなか若いメンバーを確保できません。

このブログをご覧のみなさん、あるいはそのご家族(子供さん)やお知り合いのみなさんに、アマチュア無線の免許取得をお願いしたいと思います。

アマチュア無線の免許とは
技術研究を第一義として認められている免許資格であり、業務無線の免許とは別なので免許を取得しても就職に有利になったり仕事に使ったりすることはできませんが、ボランティア精神のある方にとってはいろいろな意味で魅力がいっぱいです。

たくさんの人に免許を取得してほしいと思います。



被災した現地にはまだまだ多くのありとあらゆる救援が必要です。

また行くと思います。

まだ佐世保市に帰りついていませんが、とりあえず帰投の途上です。

今回は一泊二日でしたが、じつにいろいろいろいろなコトがありました。

救援とはホンっとに難しいものです。



まづわ・・・

帰って寝ます。

その前にお留守番にゃんこと遊ぶです。




(^_^)/