2011年01月27日
田辺三菱、相次ぐ不祥事 社長「管理・監督に問題」(日本経済新聞)
田辺三菱製薬は26日、製造子会社の田辺三菱製薬工場(大阪市)が医療用医薬品の品質試験の一部を実施しないまま製品を出荷していた、と発表した。
同社は昨年にも、別の子会社が臨床試験データを改ざんしていたとして行政処分を受けたばかり。安全性に関する相次ぐ不祥事で、製薬会社としての信頼を根底から失いかねない。
事態の発覚を受けて東京都内で記者会見した土屋裕弘社長は「患者や医療関係者をはじめ多くの皆様に心からおわびする」と謝罪。原因については「管理・監督に問題があったと言わざるを得ない」と説明した。
同社は合併を繰り返してきた企業。2007年に旧田辺製薬と合併した旧三菱ウェルファーマは、4社が合併してできた。合併後もそれぞれの子会社間の人事交流をほとんどせず、経営のチェック機能が働きにくかったことが背景のひとつとみられる。
今回試験を実施しなかったとされる子会社社員も、02年から一人で検査を受け持っていた。
同日から始めた自主回収の対象となるのは、自社販売する3製品合計で200万本。ただ「品質や安全性に問題ないことが確認できた」として生産は続けることにしており、患者への影響は当面はないとみられる。
10年3月期の売上高は3製品合計で96億円。業績への影響は「算出するに至っていない」(子林孝司取締役)と説明。土屋社長は自身の責任問題について「信頼回復に努めるのが社長の責務で(進退については)その後に考える」と述べるにとどめた。
ただ、26日の東京株式市場で田辺三菱株は、企業体質への不信感などから一時、7%強下落した。相次ぐ不祥事で失った信頼を取り戻すのは容易ではない。
ブログ一覧 |
不祥事(その他) | 日記
Posted at
2011/01/31 21:15:45
今、あなたにおすすめ