【旨いのはどっち？・第４１号】駆け抜ける２ドアの選択！

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BMW ４２８iクーペ 直４縦２．０T スタンダード ８速AT FR （６０４．０） ６ ．４１（１５７０ｋｇ／２４５馬力）


今度のモデルから、３シリーズの派生のクーペは３シリーズクーペとは名乗らずに、４シリーズを名乗るようになり、１シリーズのクーペは２シリーズを名乗るようになった…｡

と言うのはある意味建前で、実のところ２シリーズには１シリーズと同じミニの１．６Lは搭載されず、３シリーズ同様の２Lターボが搭載されて２２０iを名乗る｡

よって、見方を変えれば３シリーズ派生のクーペが２種類存在し、数字が大きくなる４シリーズはFRスポーツクーペというよりはラグジュアリークーペの色合いが強く、数字が小さくなる２シリーズで軽快なFRスポーツクーペとしての存在感をアピールする、とも言えるのです｡

と前置きして、４シリーズとて所詮３シリーズであって、直４ターボになって、さぞかし味気ないエンジンフィールだろう…とも思ってたのだけれども…｡

それが、ゴルフ７のR同様に良い意味で裏切られる結果となったのは、非常に嬉しいニュース！

吸排気系を見直すことで、４ドアセダンやワゴンとは異なるスポーツサウンドにチューニングされており、あたかも伝説のシルキー６でも搭載されているかのようなエンジンフィールで、ハイパフォーマンスグレードでない仕様で、直４ターボらしかぬ官能性を見出だしていたのには想定外な驚き！

ダウンサイジングターボでも、ドライバーの感性に迫ったクルマ作りが充分に可能なんだと確信したきっかけとなった…｡

歴代のほとんどがそうなんだけど、BMWの２ドアクーペは後席着座姿勢までしっかりと設計しており、サイズの小さな２シリーズですら大人が座るのに耐えうるもの、というのが驚き！というか、本当は日本のスカイラインクーペ辺りでも普通に座れる２ドアクーペであって欲しいのだけど…｡

では、一回り大きな４シリーズは何が違うか？興味深いところでしょうが、後席足元の広さは大して変わらず、背もたれ角度が４シリーズで倒し気味になって、尚且つトルソアングルが大きくならないように、座面形状に配慮しているのだから、BMWって本当に憎いよね？（って、本心じゃベタ誉めなんだけどね｡）



BMW M２３５iクーペ 直６縦３．０T ８速AT FR （６１５．０）４．７５（１５５０ｋｇ／３２６馬力）


その意味では、スポーツクーペとしては最も理想形に近い２シリーズで尚且つ強馬力な直６の３Lターボが搭載されているのだから…と期待する方が多いかと思うけど、脱スピード至上主義な当方にしてみれば、ハイパフォーマンスカーらしいリアリティーを求めるなら本格的なMシリーズだと思うところで、絶対スピードに頼らない駆け抜ける悦びを求めるなら、重いエンジン積む６発じゃなくて、むしろ軽い４発狙いでしょうと…｡

それに、M２３５iの脚は所詮Mスポーツの脚！

なので、同日にメルセデスGクラスに乗ったことを差し引いても、ステアリングレスポンスがリニアじゃなくて、ドライバーの意思以上に動く傾向があった…｡

それに、DCTじゃなくてトルコンATだから変速スピードや切れ味に物足りなさをも感じる傾向あり｡かと言って２シリーズのみに設定されている６速MTをあえて選択しては、却って駆動伝達効率が落ちそうな予感がするほどATの出来が良いのだけれど…｡


では、２台のBMWクーペのどっちを選ぶか？と言われたら、迷わず４２８i支持と答える！


とは言え、実際に当方が選ぶとするならば、２２０iスポーツと４２０iスポーツ又はラグジュアリーのどちらかにすると思う。

と言うのも、４２０iは４２８iに比べて、同じエンジンでトップエンドでの出力の差で１００万円程安いから…｡