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モータージャーナリスト 町山絢香のブログ一覧

2013年01月07日 イイね!

【選ぶならどっち?・第23号】 あのトヨタ車の今。

VS

 2005年に3代目がデビューし、北米では昨年4代目にFMCされるも、日本国内では現行3代目と一部改良して延命されることとなり、今年でモデルサイクル8年が経過することとなります。

 そんな、忘れかけた?RAV4は今乗ってどうなの?と気になったのが取り上げたきっかけです。

 対する86は、当方企画のわたしのカーオブザイヤーでベストカーに受賞したのですが、改めて乗って思ったことを記したいと思います。


’10 トヨタ RAV4 2.4 スタイル 6速CVT FF (128.8) 8.59(1460kg/170馬力)


 RAV4と言えば、初代3ドアモデルの超コンパクトで車両感覚が掴み易いボディ形状で、当時COTY選考委員だった福野礼一郎氏が絶賛して、デビュー直後から10点を投じる表明をされたくらいでした。

 それが3代目になって北米市場に向いた開発となったことで大幅に大柄になり、もはやかつてのRAV4には非ず、と見切ったのでした・・・。

 ところが、これをベースにストレッチしたヴァンガードの今年中の生産終了を受けて、改めて現行RAV4に乗ってみると、異様にステアリングコラムが低い歪な運転環境が気にならないわけではないし、トヨタCVT特有のビジーな加速特性でデリケートなアクセルワークが必要な部分はあるのですが、これ意外にも全長が短くて4.3m台しかないのです。

 幅は、ワイドボディでない仕様で1.8m台前半、18インチ仕様だと1.8m台後半になってしまうのですが、横幅が広くて踏ん張りが効いたボディ形状で、旋回時には取り回しの良さを実感したくらいなのです。

 今回乗ったのは、今年9月で初回の車検を迎える3年落ちで走行3.7万km台の物件で、厳密には一部改良前のもの。

 故に、ステアリング形状が初期型から続く真円タイプで(一部改良後は、ヴァンガード後期2.4L同様楕円型。)ステアリング操作性に優れ、またフロントタイヤが極端に磨耗した状態でステアリング操舵力が電動に割に重めにはなってたものの然程不快感はなかったです。

 そして何よりも、脚周りはフロアの剛性感が3年落ちを感じさせないもので、おそらく新車当時からはそれ程極端には経たってはいないだろう・・・と思える程の耐久性はさすがトヨタ?と思ったのでした。

 これ、中古で上手く買えば軽四新車並の価格で買えるし、新車は・・・と思うと215万円が車両本体であることから、値引きやリセール面を考慮しても割かしコストパフォーマンス高いのでは?とRAV4を見直すきっかけに、少しなったのでした。

 軽快なフットワークで走らせるSUVとしてのRAV4は、まだ健在だったんだと・・・。


 トヨタ 86 2.0 GT 6速MT FR (279.0) 6.15(1230kg/200馬力)


 昨年のカーオブザイヤーは、86で始まり、86で終わった、良くも悪くもそんな印象でした。

 身体感覚に最も近い小型FRのスポーツカーとして、昨年復帰したことそのものは大歓迎でした。

 ところが、実際に売れたのは、当初狙ってた若年層の創出というよりも、往年のスポーツカーマニアな中年層がメインだった、ということで、一過性で終わってしまわないか?と懸念する結果となりました。

 その点伏木氏に質問してみたところ、複雑な水平対向エンジンを採用して、スポーツカーらしいパフォーマンスを確保しようと思うと、どうしても現状の価格にまで高騰してしまうとのこと。

 よって、往年もそうだったけど、本来スポーツカーは憧れの的で高嶺の花なため、どうしても富裕層を中心に売れる傾向になってしまうのは仕方なく、70年代・80年代ならば大衆車の中古でFRが買えてたので、それをベースにチューニングしたりして、腕を磨いていたというわけです。


 改めて86に乗って思ったのは、ステアリング操舵力は意外にも軽く、同時に乗ったRAV4以上に軽かったこと。

 そして、エンジンを高回転域まで回して乗る分には非常に爽快なクルマではあるものの、3000rpm以下のトルクの細さは致命的でクラッチ操作には気を使うもの。

 なので、エンジン回転を回さない領域、即ち街乗りにおいては意外にもRAV4の方が圧倒的にトルクフルで、街乗り領域では速く、86の場合飛ばした時には面白いけど、そうでない時の走りのデザインはちょっと貧弱だな・・・とも。

 昨年のわたしのカーオブザイヤーにて、お一人だけ86の操縦性やパワートレインの特性に疑問を持ち、思い切ってワーストカーとして選出されましたが、彼のおかげで86大政翼賛会にならずに済んで良かった、と感謝しているくらいなのです。

 一言で人馬一体と言っても、誰しも86の操縦特性を理想とするわけではなく、より穏やかによりゆったりとした動きにこそ人馬一体になる、という感性だって大切な要素であり、86をワーストとした彼はシーマをベストに選んだのですが、あのどっしりとした乗り味を持ってベストとしたのかと思うと、なるほどと当方も納得するのでした。


 それでも、FRが好きでスポーツカーが好きだから86を支持はしますが、RAV4もあながち、開店休業状態で放置するには勿体無い、穴場物件だと思ったのでした・・・。
Posted at 2013/01/07 18:20:33 | コメント(1) | トラックバック(0) | トヨタ RWD | クルマ
2013年01月07日 イイね!

【選ぶならどっち?・第22号】 マツダ製クリーンディーゼル、究極の選択!

VS

 2012年のCOTYカーオブザイヤーに受賞したCX-5に、新型アテンザと対決です!

 受賞に繋がった決め手となったマツダ製スカイアクティブD技術を導入したクリーンディーゼル搭載で、アテンザは17インチタイヤのXD・6速ATを、CX-5はこれまで試乗してなかった4駆モデルでのエントリーです。


 マツダ アテンザ ワゴン 2.2DT XD ディスチャージパッケージ 6速AT FF (297.4) 8.74(1530kg/175馬力)


 これがもしボディがセダンだったら、間違いなくアテンザのベストバイなのでは?と思う程の完成度の高さを誇っていました。

 これまで、新型アテンザ・ディーゼルには19インチタイヤの仕様のみでの試乗となったのですが、荒れた路面でのタイヤの追従性で新型BMW3シリーズに及ばないところがあり、シャーシ剛性面での隔たりを感じてしまったのですが、17インチタイヤとの組み合わせならば、タイヤのゴムのたわみが大きい分、荒れた路面への追従性がかなり増した印象だったからです。

 思うに、パワートレインの仕上がりぶりはトヨタ車の比ではなく、いかにCVTよりも出来のいいトルコン6速ATの方が、スピードコントロールしやすくて乗ってて爽快か?を物語る結果となりました。

 なので、全幅1.84mのワイドボディを生かした安定したコーナリングを堪能することが可能になり、絶対的なボディサイズだけでは語れない、車両感覚の掴み易さを実感するに至ったのです。

 もしも、昨年デビュー直後にこの仕様に乗っていたならば、当方企画のわたしのカーオブザイヤーで、更に高い得点を与えていたかも・・・と思ったのでした。

 ドライビングプレジャー面で言っても、短期間でのエキサイトならば86に分があるでしょうが、長距離ドライブを考慮すると、疲れにくさでアテンザが圧倒しているため、トータルで長く楽しめるのはむしろアテンザでは?とすら思ったのです。


 マツダ CX-5 2.2DT XD 6速AT AWD (279.0) 9.20(1610kg/175馬力)


 対するCX-5は、4駆モデルになるのですが、基本的なシステムとしては、通常走行では前輪2輪のみの駆動になるものの、路面状況に合わせてCPU制御により直結4駆まで駆動配分をコントロールする方式で、言わばスタンバイ型と分類されるものです。

 基本的なリアサス形式もFFと同様であることから、ドライ路面では然程差を感じることは・・・と思ってたのですが、意外にも違いを実感することが出来たのです。
 
 まず、FFよりも良好だったのは、フロア周りの剛性感が増して、先に試乗したアテンザよりも更に荒れた路面でのタイヤの追従性が増したこと。

 これにより、BMW3シリーズの感覚に少し近づいた感じになりました。

 反対に弱点となったのは、センターデフが加わったことでコーナリング時に抵抗を感じる部分があり、それにより曲がりにくさ、即ちアンダーステア傾向が強まったこと。

 そして、ステアリングを切った時のフィーリングで、スムーズさを欠いたところがあったこと、でした。


 では、この2車でどう選択すればいいか?ですが、峠のようなコーナリングを堪能したいならば、重心が低くて身のこなしが軽快で、パドルシフトが付いてマニュアル操作がよりしやすくなったアテンザをお勧めしますが、今回乗ったワゴンの後席環境はあまり感心しないもの。

 前席比後席着座位置が低いもので、全長もかなり長くなることから、高い着座位置による見晴らし性を重視し、フロア周りの剛性が増したことによりコンフォート性の向上、そして後席環境面で言えば、4駆のCX-5推奨となります。


 それに、アテンザって根付けが高めなんですね。^^

 しかも、今回デザインの元となったセダンではないわけだし・・・。



 という訳で、今回は迷いに迷うのですが、CX-5支持とします!
Posted at 2013/01/07 17:57:43 | コメント(0) | トラックバック(0) | マツダ | クルマ

プロフィール

「メルセデスやBMWと比較するのはやめましょう──レクサス新型ESを考える
https://carview.yahoo.co.jp/news/market/20190123-10378107-carview/

これね、次期GSが計画されてない、というのが謎の答えだと思うんだけど。」
何シテル?   01/23 21:07
モータージャーナリスト 町山絢香です。よろしくお願いします。
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