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モータージャーナリスト 町山絢香のブログ一覧

2011年06月18日 イイね!

【ざ・新車対決2011・第36号】 ニッポンの底力!

 スバル レガシィ アウトバック 2.5i アイサイト Sパッケージリミテッド リニアトロニック(CVT)(317.1)



vs 日産 ラフェスタ ハイウェイスターG FF 5速AT(226.8)




 これまでの新車対決を振り返ると、全体的な傾向として、BMW勢の運転環境の完璧さ・走りの質感の高さが目立ち、VWアウディ勢の燃焼効率に優れたパワートレインが光っていました。

 こうした切磋琢磨な技術革新が目立つドイツを始めとする欧州車勢に対し、製造コスト削減優先で小手先な燃費対策など、稚拙なクルマ作りが目立つ日本車勢の不甲斐なさに、心を痛めることしばしばです…。


 そんな中、走りの質感を磨き、技術革新を推進しているメーカーと言えば、日本だとスバルであり、マツダである、そう思うわけです。

 一例を挙げると、小型3列シート車のベンチマークはVWゴルフトゥーランだけど、日本車勢からオルタナティブを挙げるならば、1にエクシーガ、2にプレマシー、3にラフェスタといったところです…。


 今回取り上げるのは、レガシィ・アウトバックとマツダからОEM供給されるラフェスタ・ハイウェイスターです。

 アウトバックは、今月のMCで新たに追加された特別仕様で、クロスオーバー仕様であるアウトバックでは初のビルシュタインショック採用で、アウトバックでスポーツ志向を高めたもの。

 対してラフェスタは、基本的にマツダ・プレマシーと共通としながら、本家プレマシーには未設定な17インチタイヤを採用し、こちらもスポーツ志向を高めた仕様となっております。

 いずれも、走りの質感・愉しさの面でそこそこはいいレベルにあると言えます。

 現行レガシィに関して言えば、先代と比較すると明らかにソフト志向でトヨタ車寄りな味付けである点は一貫しており、今回の仕様に関しても、気持ち引き締まった仕様といったところです。

 ただ、現行型レガシィで街乗りでのコンフォート面を重要視するなら、見た目が貧弱になるのを覚悟した上で16インチ仕様にするのが一番なところは変わりなく、今回乗ったアウトバックに関しては、外径の大きな18インチタイヤに換装されたことで、凹凸の大きな路面でのハーシュネスは避けられない傾向でした…。

 苦言めいた内容にはなっておりますが、見た目のカッコ良さとのバランスで言えば、選んでも悪くはない、他のメーカーのミニバン等よりは遥かにドライビングプレジャーに富んでいることには変わりないです。


 今回の対決で、どちらかを選択することにしているのですが、今回はあえてラフェスタを支持することにしました。

 というのも、ラフェスタ(基本プレマシー)は、今も電動油圧式のパワステで操舵感の自然さでは、まだまだ電動では適わない部分です。

 そして組み合わされるトランスミッションも、変速が不自然になりがちなCVTではなく、通常のトルコンAT。

 VWのような燃焼効率の高さは期待できないにしても、あえてラフェスタをプレマシーを選択するだけの理由があるのです…。

 では、自社生産のラフェスタジョイと比較すると…。

 今月2日に試乗したのですが、5ナンバーサイズで車両感覚が掴みやすくて、基本設計の古さを除けば、十分に使いやすいミニバンでした…。

 ただ、リモコンみたいなインパネシフトは非機能的であり、その意味ではマツダ製のハイウェイスターの方に分がある、と分析しております。

 その意味では、高速域での走りの質感を重視するなら、マツダ製の方をお勧めします。


 今回の対決。

 ラフェスタ・ハイウェイスターの勝ちで、勝ち点2で次回に持ち越しです。
Posted at 2011/06/18 16:18:56 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日産 | クルマ
2011年06月17日 イイね!

【プレイバック試乗記・第2号】 ズームズームの元祖、初代マツダ・アテンザを振り返る。

’07 マツダ アテンザ スポーツワゴン 23S 5速AT




 FFのR32スカイライン…。


 これが2002年にデビューした、マツダ・アテンザの第一印象でした。

 それまでの年寄り臭いイメージだった「カペラ」の後継車としてデビューし、ここ5年続いてるマツダの大躍進へ、大いに貢献したモデルでした。

 運転席に座った瞬間、ステアリングやメーター・トランスミッションの位置、そしてシートの出来に、クルマとの一体感を感じ、そこにかつての32スカイラインを彷彿とさせるものがありました。

 たかだか、直4横置きFFで2.3Lながら200馬力にも満たないにも関わらず、なのです。

 デビュー当初、5ドアHBのスポーツ23Sに試乗して、オートマながら人馬一体感に溢れたクルマだった記憶があります。

 あれから5年経った今、オートマが4速から5速になり、ステアリングにテレスコピックが付くようになった、後期のスポーツワゴン23Sで再会することとなったのです。

 来年2008年の初めにも、新型にFMCするとのことで、現行型では最後のチャンスだったのです。

 そして、実際に走らせてみたところ、相変わらず良いクルマであると確信したのです。

 前回デミオに乗った時の、ステアリングを切った瞬間の過敏さは感じられず、シートの出来もデミオとの格違いを見せ付ける形となったのです。

 さらに気付いたのは、ドライビングポジションが決まるポイントが広く、アップライトにもローポジションにも座れるだけの懐の広さがあったのです。

 しかも、乗員5人分のヘッドレストと3点式シートベルトも装備され、乗員環境で言うと、同じマツダのプレマシーよりも優れてるとすら思いました。

 その他気付いたことは、

 17インチの23Sでも重めのステアフィールでしっかり感があった。

 オートマの出来は日本車としては良いけど、ポルシェに乗った後ではトルコンの増幅が感じられた。

 約50km/h・5速時の回転数は、約1000rpm台後半。です。


 現行アテンザを総括すると、スポーツ性を備えたファミリーカーというキャラで、完全にスバルのレガシィのお株を奪ったくらいです。

 ただ、アテンザの理想の選択肢は、セダンの2.3L。前期のみにあった15インチ仕様の23E。でも、後期の23EXも悪くはないですけどね。(セダンだと、マツダスピード以外にスポーツ内装が選べないのが残念。)

 セダンの後席が、一番座り心地に優れてるんですね。

 果たして、新型がどれだけ現行型の良さを受け継いでいるか、が非常に楽しみであり、不安でもあるのです。


                                               作成日時 2007-11-04
Posted at 2011/06/17 20:29:39 | コメント(0) | トラックバック(0) | マツダ | クルマ
2011年06月13日 イイね!

【プレイバック試乗記・創刊号】 3代目インプレッサ・3日間モニター試乗。

’07 スバル インプレッサ S-GTスポーツパッケージ 4速AT



 本日より新企画の開始です。

 かつてmixiで執筆した試乗記のリメイク版をお送りいたします。

 晴れて初回を飾るのは、史上初の4年でのFMCが予定されている、現行インプレッサの初期型A型です。





 2007年7月14日から16日までの間、モニターとして新型インプレッサに乗ることになりました。

 1日目・7月14日。

 今回借りることになった仕様は、2LターボのS-GTスポーツパッケージの4ATで、色はWRブルーマイカです。

 このクルマと対面する前、もろずみ総研メルマガで新型インプレッサを取り上げてましたが、ドライビングポジションの違和感を訴えられてました。

 発売された6月5日に、実はディーラーで試乗していたのですが、その時は現行レガシィと比べたら運転環境は良くなったなぁ~と思ってたんです。

 ところが、いざ再びコクピットに座ると、ステアリングコラムが異様に低い…。

 だから、アップライトなポジションは取れず、低く寝そべったスタイルを強いられますね。

 よって、チルトをめいいっぱい上げて、シートリフターをめいいっぱい下げたところしか、スイートスポットがないんです。

 そのドライビングポジションで、ミニのテストドライブキャンペーンで、BMWミニのお店へ試乗に。

 そこで乗ったミニのワン(1.4L)と比べると、インプレッサはソフィスティケートされたステアフィールに感じましたね。

 先のドライビングポジションといい、ステアフィールといい、ちょっとトヨタ車っぽいなぁと思ったのは私だけでしょうか。

 この日は、台風警報が出るほどの天候でしたが、台風が来る前にと思い、夜には国道182号線を北に向かい、道の駅・三和まで走って往復。

 この時、登りの山道でターボパワーを使い、ガソリン消費量を増やしたみたい。

 でも、さすがに走りに余裕ありました。ウェット路面でも安心して走れ、不整路路面でも持ち前のロードホールディングの良さを発揮してました。

 この時、燃費のインジケーターは7.8km/L。

 約76kmの走行でした。


 2日目・7月15日。

 この日は、新型メルセデスベンツCクラスやEクラスのディーゼルに試乗するため、岡山まで走る。

 それにしても、昨日の山道とは一転して燃費の数値が向上。

 往復で最高9.4km/Lの表示が。

 それにしても、走る道によって燃費が変わるのはいかがなものか。

 加速感を演出するために、アクセル踏み始めで一気にスロットルが開く。

 アクセルを離しても減速しにくい、という空走感があるため、先のスロットル特性により、一気に加速してはブレーキで速度調整する、という非効率な走りに終始しがち。

 カタログ数値の燃費良くする前に、バイオ燃料にこだわる前に、スピード管理がしやすい特性にする方が、燃費にもいいし運転して気持ちいいし、結果的にエコだと思うんだけど、どうでしょう…。

 と、インプレッサに対して苦言が続いておりますが、さすがに最新型はいいなぁ、というところもあるんです。

 例えば、ボディ本体の剛性やショックを吸収するサスペンション。綺麗に建て付けされたインパネ。トンネル内でも見やすいメーターなど。

 こうした便利装備は、新型車ならではのものです。

 さて、明日の最終日でどんな締めくくりになるか、楽しみですね。


 3日目・7月16日。

 最後の締めくくりとして、グリーンラインを走ろうと思ったけど、先日の台風で土砂崩れがあり、通行出来ず断念。

 この2日間、いろいろと書かせていただきましたが、いざお別れとなると、ちょっとおセンチになったりします。

 でも、こうしてガソリン代だけで3日間乗らせてもらうことが出来て、本当に有り難いです。
 
 こうして、インプレッサはスバルのお店でお別れしたのです。

 そして、愛車のスカイライン(R32の2ドアタイプM5速)との再会です。

 まず乗って思ったのは、クルマが小さく軽く感じたことですね。

 やはり、衝突安全を然程気にしてなかった時代で、全体的に車重が軽く仕上がってたんですね。

 それに、エアバックがないので、ステアリング捌きが軽いこと。

 平成元年当時は、これでも重くがっしりしてた方なんでしょうね。

 時代の差は感じますが、やっぱりスカイラインが私の身体に馴染んでるんですね。

 また、どこで新たな出会いがあるかわからないけど、それまでの間は、マイスカイラインを愛してあげたいなぁ~。


 書き忘れてましたが、インプレッサの走行距離は231.5km、消費ガソリンは25.5L。

 よって、総合燃費は8.73km/Lでした。

 ターボ車としては、可もなく不可もなくといったところでしょうか。 
Posted at 2011/06/13 17:43:48 | コメント(1) | トラックバック(0) | スバル | クルマ
2011年06月12日 イイね!

【3.11革命への夜明け・第7号】 自然エネルギーに関する「総理と有識者によるオープン懇談会」

 首相官邸HP
  http://www.kantei.go.jp/live/20110612.html

  自然エネルギーに関する「総理・有識者オープン懇談会」

1.開催趣旨

 このたび、菅直人内閣総理大臣に対して、下記の有識者の方から、自然エネルギーの本格的普及に関する要望を頂きました。
 そこで、これら5名の方々に、一堂に集まって頂き、総理との懇談会を開き、率直な意見と提言を聞かせて頂くとともに、「これから、どう自然エネルギーを普及させていけばよいか」について、積極的な意見交換をすることとしました。
 なお、この懇談会は、ネットを通じて動画中継を行い、ツイッターでの質問を受けることにより、テーマに関心あるすべての国民がリアルタイムで参加できる「オープン懇談会」とさせて頂きます。
 多くの方々にご参加頂ければ幸いです。

2.日時  平成23年6月12日(日) 14:00~15:30

3.場所  首相官邸

4.参加有識者(五十音順)

 ・枝廣淳子 環境ジャーナリスト
   配付資料:http://www.kantei.go.jp/live/pdf/20110612_edahiro.pdf
 ・岡田武史 元サッカー日本代表監督
 ・小林武史 ap bank代表理事
 ・坂本龍一 ミュージシャン (ビデオメッセージによる参加)
 ・孫 正義 ソフトバンク社長
   配付資料:http://www.kantei.go.jp/live/pdf/20110612_son.pdf
 [司会]藤沢久美 シンクタンク・ソフィアバンク 副代表


5.その他

 ・懇談会での議論は、インターネット同時中継で視聴できます。
 ・ツイッターの次のハッシュタグによって、進行中の議論に対して、コメントをすることができます。(コメント用 #openkonc)
 ・同様に、次のハッシュタグを使って、質問することができます。(質問用 #openkonq)
 ・また、専門家、メディアの方は、次のハッシュタグを使って、質問して下さい。(#openkonm  職業と氏名を明記の上ご質問ください)
 ・時間の制約上、頂いた質問の全てに対して、懇談の席でお答えすることは困難な場合があります。ご了承ください。

                                     (首相官邸HPからの案内は以上です。)


 本日、上記の趣旨で行われ、わたしもインターネットを通じて、懇談会を傍聴いたしました。

 まずは、政府機関から積極的に自然エネルギーへの変換を表明し、有識者から意見やアイデアを募る場を提供されたことは、非常に画期的なことと思いました。

 とはいえ、これまでの原子力政策において吹き込まれた国民たちの一部は、原発がなくても本当に電力供給は大丈夫だろうか…という不安が付きまとうのも無理もない話です。

 今後自然エネルギーを展開していく上で、我々国民としては、電力供給システムが、これまでの大企業が大量の電力を供給する巨大な発電所を作る発想から、地域ごとにあらゆる場所に小さな発電所を作り、多くの国民が発電事業に参加していく発想に転換していくことが、始めの出発点だとおっしゃられておりました。

 その自然エネルギーとなる資源も、一つの物に固執するのではなく、地域ごとに適した資源を使っていくことで、レジリアンス(しなやかさ)のあるシステムにすることで、災害時の電力供給が困難になるリスクを軽減することが可能です。


 もう1つ重要なこととして、こうした議論をしていく上で問題になるのが、「あの人は脱原発派」とか「この人は原発推進派」とかと、レッテルを貼ることで思考停止してしまっては、有効な議論に結びつかない、ということです。(小林武史氏の発言より…。)

 思えば、今日は全国各地で「脱原発パレード」が開催され、我が地元福山市でも行われていたにも関わらず、あえて参加しなかったのは、反対運動で感情的になるよりは、有識者のアイデアに耳を傾けて、総理官邸の立場に配慮しながら、有効な手立てを生み出すきっかけを作ったほうが、自分にとっては有意義で心地よくて将来性に満ちたことと判断したため、官邸HPからの放送を傍聴したわけです。

 今回の懇談会での菅総理の表情が柔らかく、つい先日までの国会での政局闘争での険しい表情とは打って変わって、ざっくばらんに談話されてて、バイオマスエネルギーの話になると止まらないくらいでした。(笑

 枝廣・孫両氏が資料を準備して専門的に話される中、素人のオジサン代表になってた岡田氏(といいつつ、環境教育のインストラクターを務めているのですが…)のコメントで、「資源は先祖から引き継がれたものではなく、子孫から借りたものである。」といった趣旨のことがあり、再生可能・持続可能なエネルギーを進めていく上で、非常に説得力あるお言葉だな、とつくづく思います。


 最後の締めでジーンときたのは、首相と同席していた福山官房副長官のコメントで、「被災者に対して対応している政府機関の一人として、極限に不便な避難生活を強いられている被災者に対して何が出来るか、胸が締め付けられる思いで自問自答を繰り返し…」という冒頭部分で、政府の人もひとりの人間なんだということを再認識し、普段やりがちな安易に政府対応への批判をするのは酷なことであり、恥ずかしいことだな、とつくづく思いました。

 選挙で環境のことを言うと、票が取れないぞ、政治資金入らないぞ、と先輩から言われてたとのことでしたが、今はむしろ環境のことを言わない政治家の方が時代遅れで、極力時代に合った政治家に投票していく姿勢が必要だな、と改めて思いました。(選挙そのものが果たして本当に公正なのか否か、という問題点はありますが、それに関しては別の機会か、別のブログで…。)


 今回の懇談会を傍聴して、送電線を国有化する話が、どう考えてもただの構想で終わる気配ではなく、自然エネルギーを推進していく上では避けて通れない話ではないか、と思わずには居られませんでした。

 そして、最も重要なことは、こうした官邸でのオープン懇談会を、今後も継続していくことです。

 菅総理も、その点に関しては即答で「やります!」とのことでした。

 後心配なのは、菅総理が退陣間近であるだけに、次の総理への引継ぎに関してです。


 そして、震災復興へ一定の目処が経った段階で、総理が最後の花道を飾れるように、微力ではありますが、一国民として菅総理を見届けていくつもりです。
Posted at 2011/06/12 18:56:17 | コメント(0) | トラックバック(0) | 3.11革命 | 日記
2011年06月11日 イイね!

【ざ・中古車対決2011・第25号】 腐っても鯛!?

’91 トヨタ マークⅡ 4ドアハードトップ 2500 グランデリミテッド(15)(勝ち点4)



vs ’99 VW ヴェント 2.0GLi (9.8)



vs ’96 ダイハツ ミラ ターボTR-XXアヴァンツァートR 5速MT FF(5)




 先日、新車対決で新たに殿堂入りしたポロGTIの画像と見比べてみると、どうにも81マークⅡが貧相に見えてしまった…。

 20年選手としては、内外装・機関共に状態が良かったにも関わらず…。



 今回紹介するのは、実用FFセダンのベンチマークなVWヴェントと、20世紀末を代表する軽カースポーツ代表のミラです。



 思えば、VWヴェントの実用セダンとしてのパッケージングの素晴らしさは、福野礼一郎氏によって様々な記事によって紹介され、新車当時は語りつくされていました…。

 それを今更この場で繰り返すのも…と思うのも事実で…。

 福野氏によると、95年モデルでAT制御が変更されて日本車寄りになったと言われてて、今回試乗したのは99年式なので、間違いなく変更後の方になります。

 それでも、81マークⅡといった純粋な日本車と比較すると、ギアの繋がりが比較的ダイレクトで日本車にありがちなルーズさ曖昧さが目立たす、MT派も納得な部分は健在です。

 また、シートの経たりが少なめで、まだまだ現役でいける状態であることも確認できました。

 ただ、外装の傷・劣化が多く、先のマークⅡと比較するとボディの状態はかなり落ちます。

 また異様にステアリングが重く、新車当時からの昔の輸入車の味で済ませるには、ステアリングをセンターに戻そうとする力が働いていなかったことから、おそらくタイヤの摩耗が進行していたことが関係しているかもしれないと思いました。(タイヤの空気圧も原因の1つとして考えられますが…。)

 同時期のゴルフⅢもそうですが、ドアガラスがずれて開閉に支障出たりVWが作動しなかったりといったトラブルは多いそうです。

 今回のヴェントを総括すると、さすがに昔のドイツ車の良さはあるものの、中途半端なプライスで中途半端な年代で中途半端な程度で、乗り潰すにはいいかと思いますが、ここで推すには何とも中途半端な所です…。


 もう1台のミラターボは、4気筒エンジンを積む方の最高額仕様だったわけですが、個体の状態は相当悪かったです。

 外装の劣化が尋常ではないことに加え、エンジンヘッドからオイルの滲みが多く、オイル消費しやすい傾向で、冷感でのエンジン始動で白煙が出始めているので、深刻なエンジントラブルを抱えている可能性は否定できないところです。

 それでも…。

 パワフルな4発ターボでMTでLSDが装着された、今の新車では見かけなくなった硬派なスポーツミニで、カヤバ・ニューSRショックの入ったスポーツ性高い脚は魅力的です。

 ありがちなしなやかさに欠けたスポーツサスではありません。

 シートの経たりも目立たず、15年落ちとはいえスポーツシートのホールド性は健在です。

 L500系ミラの場合、ノーマル脚だと結構ふらつく傾向があるだけに、このスポーツサスは非常に助かるところです…。

 約8ヶ月車検が残っている期間限定でスポーツミニを楽しんで、エンジンに深刻な症状が出てエンジン不動になる寸前まで乗って、後は部品取りにして廃車にするといった使い方が、最もお財布に優しい楽しみ方かな、と思ったりしています。


 極上物件の方が安心して乗れるので良いに越したことはないですが、程度の良くない状態でも魅力的に感じたことで、自分自身と車種・仕様との相性がいいことが大いに予想されます。

 低燃費もエコもいいけど、当時のミラターボだって極端に燃費悪いわけでもなく、それよりもクルマを楽しむ・ドライビングを楽しむことを、もっと優先してもいいのでは…、又はそんな人を暖かく見守ってもいいのでは…と、思うのです。


 そんな訳で、程度がいいとは言い難い物件ではありますが、それでも魅力的だったミラターボの勝ちとし、マークⅡ・ヴェントで勝ち点3点ずつ加えて、勝ち点6で次回に持ち越しです。
Posted at 2011/06/11 22:23:57 | コメント(1) | トラックバック(0) | ダイハツ | クルマ

プロフィール

「メルセデスやBMWと比較するのはやめましょう──レクサス新型ESを考える
https://carview.yahoo.co.jp/news/market/20190123-10378107-carview/

これね、次期GSが計画されてない、というのが謎の答えだと思うんだけど。」
何シテル?   01/23 21:07
モータージャーナリスト 町山絢香です。よろしくお願いします。
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「俺のカー・オブ・ザ・イヤー2015」 はどのクルマ!? 
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2015/12/09 06:32:24
【 ムフロンの五選 ・ 厳選6号車 ・ 2合目 】積んで積んで走って走れ!  
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2015/06/21 21:45:37
五選の途中経過 ~ ドライビングプレジャーを求めて、MTロードスターvsAGSアルト♪ ~ 
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2015/06/12 00:28:36

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