このエントリーは非常にマニアックです。
隠れ趣味全開ですので、ついていけないと思ったら読まないほうがいいと思います^^;
こんな趣味はネット界でしかさらしてませんので(苦笑)
詳しい解説はそのうちおいおい行っていきます。
■来月のんびりと書き進めていく予定ですが(苦笑)
閉塞低気圧とは本当に恐ろしい物です。
台風の再発達を伴うと、化け物になります。
■その際たる物が、「洞爺丸台風(1954)」「りんご台風(199119号)」「2004年18号」
りんご台風は皆さん覚えていませんが?
収穫間際の青森のりんごが全滅したあの台風。
■また
2004年18号は
北海道大学のポプラ並木を破壊したり、北海道に暴風をもたらしました。
そんな再発達台風の、一番の親玉というか、化け物が、
りんご台風なわけですが
こいつはスピードを落とさずに何と・・・アラスカの方まで転がっていきました。
但し、りんご台風は、そのままスピードに乗って去ってくれたので人的被害は少なかった。
実は再発達台風としては変り種でもあります。
■しかし、これらの再発達台風のうち、最も被害を出したのが、
洞爺丸台風であったことは言うまでもありません。
また再発達台風で恐ろしいのが、
スピードが落ちること、更には強風域が拡大する事です。
■
洞爺丸台風の船長は実は台風に詳しい船長でした。
それ故に、再発達台風という恐ろしい物の存在が当時の概念では確立されておらず
台風は通過したという予報を元に、台風は過ぎ去ったと考え
最新鋭艦洞爺丸で出航しますが一向に嵐は収まらず、
それどころか函館湾の波が非常に高くなり、浸水して仕舞には1500人という
タイタニックの次に悲惨な海難事故が引き起こされます。
■何かと話が似ていますよね。
2011年06月07日
【シリーズ3月21日前編】閉塞低気圧という恐怖
で登場した、
トムラウシの登山パーティー多数死亡の話とよく似ています。
(このときは逆に洞爺丸を引合に出しています)
トムラウシの時には知識があるはずで、「馬鹿じゃないの」という話ですが
洞爺丸の時は気象水準的になかなか難しかったと思っています。
■天気予報もそうですが、気象庁の予想はあくまで予想です。
あとから振り返って、どうして判断を間違えたのか?というのは
ある意味卑怯だと思います。
安全とは「想定外」との戦いであって、なかなか難しい敵なのですよね。
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■と言う訳で、
大被害をもたらす再発達台風には
ちゃんと共通点があります。
1)日本海側を猛スピードで駆け上がった
2)温帯低気圧化して再発達した。
3)温帯低気圧になった際に巨大化及びスピード低下した
そんな訳で今回の台風(5号)は
朝鮮、黄海に行ったのでよかったと思います。
季節的にも真っ当ですが、
朝鮮情勢がまた不安定するかと思うとげんなりです。
但し、台風崩れの低気圧が日本にやってきますから、
北日本を中心に大雨には引続きご注意下さい
■さて、台風の再発達についての
詳しい解説は、おいおい進めていきますが、
基本的には二つの論文がその核となります。
一つは気象マニアのバイブル(笑)
■
村松1983a(洞爺丸台風と再発達)
もう一つは、そんな気象マニアの匂いのする東大修士の方の論文
■
再発達台風の環境場に関する論文
これら二つを読んでいってなんて面白い!!と思う方は、二十分に気象マニアの素質があります。
これらの論文が、かび臭い図書室ではなく、
電子データで再び読めるとはいい時代になったものだと思います。
■台風が温帯低気圧化に再発達を起こしてしまうと、
結局は巨大化して、
閉塞化して再び渦巻状の低気圧となるわけで、
既に触れているようにその事に意味があります。
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洞爺丸台風と再発達 | 日記
Posted at
2011/06/26 18:58:50