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ちょこば(旧chocovanilla)のブログ一覧

2011年11月04日 イイね!

目次録

■備忘録ついで。
ここ数本のエントリーは何が言いたいか分からなかったと思いますし。
残念ながら、全知全能では全く無く、
少しずつ勉強していっているのが事実です。

元々自分用なので、そこはプロパガンダ用?
みたいに鮮やかには出来ないのです^^;

■最近は容認派かどうかも分からない(笑)
でもけなしまくってますけど一応容認派なんですからね。
反対したって解決しないし・・・納得できる理由があれば賛成派すらなってやろう
と常々思っていますがそんなチャンスは永遠に訪れなそうです。
ただ、スタンスを平等にしなければ、私心無く影響を検討できません、

恐怖の対象を嫌悪して
どうして正視する事が出来るでしょうか?
怖いからこそ正視すべき物を、
怖いから楽観し
怖いから絶望する


その目をそらした対策の遅れこそが、
今のこの間抜けな状況です。

■そして割と東日本の住人については楽観しています。
もちろん統計的な意味です。
更に一部を除いて・・・ですけどね。

■ちなみに、犠牲者「出るか出ないか」で言えば「出ます」
後は、いつ、どこで、どの位の人数がどうなるのか
その結果、明らかに統計的優位が認められるかどうか、
(関連性が↑明確に学術的に認められる)
そこだけなんですよね・・・

■あからさまにビックリする程は犠牲が出ない、という意味です。
そして食事や粉塵対策に気をつけている人は、概ね大丈夫でしょう。
微妙な表現なのは、放射線、それも内部被曝に対する耐性は
人によって大きく異なる物だからです。

だからチェルノブイリなんかよりも、
「福島の一部を除く日本の陸上」は大分いいはずです。

運転中の原発が、臨界中に原子炉から
核燃料もろとも
水蒸気爆発で直接燃料が飛び散って、
鉛ぶっ掛けて、
鉛が蒸発した事故と一緒にしてはいけません。
象の足を撮影してみたり
ほぼ、素手で、運転中の燃料棒を回収したあの忌まわしき事故と
一緒にするのも馬鹿らしい。

あれは計測出来るまでの間にとんでもない被曝を
周辺住民は受けています。

まるっきり一緒だと言う人がいらっしゃるなら、
西日本移住などみみっちい事を言わず、
海外に移住した方がいいでしょう。


但し、放出FP(核生成物)の量は、
チェルノブイリをしのぐ、かも知れません・・・
(個人的にはしのぐと思います)
でも大丈夫^^地球の大気と水をガッツリ
(全体放出の8割以上)汚したから!!
(喜んでいいのかは知りませんが)
*****************************

■ちょっとずつリンクをつけたりして目次にできればいいんですけど
そういって目次を作った試しが無い^^;
目標は高いですが・・・達成できるかどうかは知りません。^^;
頭がついていかないかもしれない^^;

■これから行おうと思う事
1)核種が与える様々な影響の吟味(特にα核種)
2)崩壊熱の動きと今後の影響、エネルギー
3)3号機プール爆発の精査
4)自己核分裂の、事故時に与える影響の推定

■今まで行ってきた事(継続対象含む)
1)3月の原子炉の事象と、起きた事(原発情況)
2)プルームの解析、範囲(放射性プルーム)
3)3号機の爆発は何を意味したか? 
(シリーズ3号機/ガンダーセン教授/ウラン238飛散問題)
4)関東のプルームは一体何者でいつどのような条件で来たのか
(シリーズ3月15日/21日)
5)天然の放射性物質とは何か(カリウム40)
6)これから予想される汚染は何か(水源汚染/北上水系/阿武隈水系)
7)放射性物質が悪さをするケースを探れ(複合被曝)
8)どういった食生活が最も費用対効果が高いか(食物汚染、食事の取り方)
9)その他検証(福島第一事故における検証/事故発生当初)
10)除染(浄化のステップ、除染など)

■原発方針、エネルギーについて
1)原発の将来
2)風力発電、エコ発電、温暖化
3)原発の問題点(原発の闇、再処理、核と言う囚人のジレンマ)
4)チェルノブイリ

■地震、津波、気象
1)東日本大震災
2)津波の巨大化
3)東海地震
4)気象(気象を科学しよう、ニセワン台風、洞爺丸台風)

■小話、事件
1)2号機の再臨界?
2)経済を考えよう
3)統計学

疲れた・・・続きはまた来週^^;になるかもしれません。

なんか怪しげな余震が多いですが
平和な大地震のない週末を期待したいと思います。
Posted at 2011/11/04 18:41:23 | コメント(0) | トラックバック(0) | 核燃料、崩壊熱から占う | 日記
2011年11月04日 イイね!

【資料編】もう一度、崩壊熱と【モンテカルロのご紹介】3

資料編についてはこれにて終わり。
といっても次の更新は恐らく・・・来週(苦笑)

■読んで分かる人にとっても、これを良いことと思うか、
悪い事と思うかは人それぞれだと思います
ただ、使用済燃料プールの恐怖に気づけた人は本当に少なかった。
自分だってガンダーセン教授に言われてはじめて、
ああそうかと思いました。


多分山さんは気づいていた・・・はず。
でも3号機プールについては怪しいかな?

何となくわかるはずです。
1~3、そしてプールについて、
同じ反応、同じイカレ方をしなかった事は現場の奮闘を意味します。
そしてその事がまた、
今の状況を予想する事をちょっと難しくしています。

最悪の予想をする人はいても
最悪の情況でまあまあ
ラッキーな情況を予想する人はいないからです。
だからこそ、そこに面白さがあるのですが
犠牲が伴う事を考えると面白くもないわけです。


■そしてここに小出グループが登場します。
しかし小出助教は、今日のような情況が起こらない為に
原発を研究した人であって、
こうなった後にどうなるかを知るわけが無い

■今の日本の大きな問題は、その場におけるスペシャリストを持ち上げて
全知全能のように祀りたて、専門外でミスすると叩きまくる事だ。
ゴミを燃やす話に小出助教が詳しかったらびっくりである

■知識欲旺盛で、何の専門家かもはや謎な
トンデモコペルニクス
武田教授の方が珍しいのです
(↑元はウラン濃縮が本職です)

ではモンテカルロさんの続きです。
いずれ資料はあるのでもうちょっとわかりやすくまとめる事が出来るかと思います・・・
いずれね^^;

今回のポイントはα崩壊と、自己核分裂は表裏一体・・・・
ふと思うんですがとてつもなく運悪く内部被曝物体が核分裂したら、
中性子は素通りですむのかな??

*************************
011年3月25日金曜日
使用済み核燃料はなぜ熱くなるのか?


使用済み核燃料はなぜ熱くなるのか?
以前書いたように、「使用済み核燃料」は、通常の使用済み燃料と違って、まだ「燃える」ことができる。「燃える」というのは比喩であって、本当は「熱エネルギーを出す」という意味だ。ここに放射性核物質の怖さ(と同時に面白さ)がある。

ウランは放射性物質だから、放っておくと崩壊してなくなってしまう(より正確には別の原子核に変わってしまう)。この、ウランの崩壊形式には2種類ある。

主要な崩壊チャネルはα崩壊で、アルファ線とガンマ線という放射線を放出する。(アルファ線とはヘリウムの原子核のことであり、ガンマ線は高エネルギーの光子のことである。)ウラン235のα崩壊の寿命は7億年ほど。(これは、例えば、1キロのウラン235が500グラムに減るまでの時間に相当するので、半減期というべきかもしれない。)つまり、一個一個の原子核に着目すると「なかなか崩壊しない」ということになるが、たくさん集まって塊となった場合は「長い間ちびちびと崩壊し続ける」という意味でもある。例えば、0.2gのウランに含まれる原子核の数がだいたい1020個だから、一秒に一回
はα崩壊して放射線を出していることになる。

もう一つの崩壊チャネルは自発的核分裂(自発崩壊)といって、中性子線とガンマ線の2種類の放射線を出す。この中性子線は連鎖反応の引き金になることもあるので、注意が必要になる。今回の福島原発の事故でも、中性子線が漏れていることが報告(全部で13回)されていて問題視されている。その理由は「臨界状態」とか「連鎖反応」と関係しているからだ。連鎖反応を起こすには、中性子線が必要となる。

「使用済み」を考える前に、「使用前」を考えてみる。使用前のウラン燃料を「濃縮ウラン」というが、これは「連鎖反応」しやすいウラン235の濃度を人為的に高めたウラン燃料のことだ。ウラン235を使用していくと当然その濃度は減ってくる。その密度が「臨界密度」を越えて低下すると、連鎖反応しにくくなる。これが「使用済み燃料」である。福島原発では13ヶ月おきに燃料の1/4を交換していたようである。これは「完全に使い切ってから」捨てるというよりは、「効率が悪くなったら」捨てるという状況に近いだろう。つまり、使用済みの中に「燃えかす」はたくさん残っている可能性は高い。

使用済み燃料では連鎖反応は起きていない。しかし、「燃えかす」のウランはα崩壊や自発崩壊しつづける。その結果、ガンマ線が放出され続ける。冷却しなければ、どんどん熱が溜まり、数百度、あるいは数千度といった高温になってしまう。

緊急停止した炉心の中の状況も似ている。制御棒によって中性子が吸われ、原子炉から無くなってしまえば、連鎖反応は止まる。これが「核反応が止まった」と表現される状態だ。これにより、連鎖反応によるエネルギー生成は止まり、原子炉は冷え始める。が、今度はα崩壊や自発崩壊が始まり、ガンマ線が放出される。そのエネルギーが溜まってくると温度は再び上昇に転じる。これが「崩壊熱」と言われるもので、一号炉から3号炉までの燃料棒がメルトダウンしてしまった原因である。崩壊熱は水で冷やしてとる、というのがGE mark1のやり方らしいが、今回の事故ではそこが壊れてしまった。

追記:米国の国立核データセンターのホームページの表紙に、ウラン235とプルトニウム239の崩壊熱についての論文が貼付けられた。今回の事故を受けてのものと思われる。英語では崩壊熱のことを"decay heat"という。崩壊熱は、核分裂破片(fission fragment、といい、これは放射線の粒子も含む)の運動エネルギーとして飛散し、環境の熱エネルギーに変わる。つまり、原子炉やその周辺の施設を「熱する」ということだ。)
追記2:また、崩壊熱の危険性については、京都大学を始めとする研究者の間では30年以上も前から広く知られた問題だったようだ。
追記3:「燃えかす」の中には、連鎖反応の崩壊生成物もあることを、上の考察では無視している。たとえば、ヨウ素131やセシウム137などはベータ崩壊し、さらにはその後γ線も放射する。これらも、崩壊熱に寄与するので、崩壊熱は上記の見積もりよりもさらに多くなる。ただし、ヨウ素137の半減期は8日なので、一週間以上経過すると、その寄与は劇的に減ってくる。一方、セシウム137やウラン235、238の崩壊熱は延々と続く。

******************************
2011年3月31日木曜日
無視された京大原子炉(原子力安全グループ)の研究成果


さきほどの文章から知った、京都大学•原子炉についてちょっと調べてみた。調べるといっても彼らのホームページを拝見しただけだが、そこに驚くべき研究成果が蓄えられていることがわかった。有用な知識/提言の宝庫といってもよいだろう。そしてその宝庫に入っていたのは、今回の福島原発事故のような事故が起きる可能性を予言した(30年前に!)一連の文書だ。これらの「宝」が長年無視されてきたことが、今回の東電の対応をみればよくわかる。

膨大な量の資料が公開されていて、それら全てに目を通すのは大変だと思う。いくつか目に留まった資料があるのでそれを紹介したい。

この文書の制作者は原子力安全研究グループと呼ばれる京大原子炉のサブグループで、彼らのゼミの資料をまとめたものを文書にして公開している。その第一回(1980)と第97回(2004)の小出先生の資料を見てみたい。

まずは第一回から見てみよう。1980年の発表である。最初の頁に「事故が起きた時、放射性物質の放出を食い止められるか」という問いかけがある。食い止めるための方策として、緊急炉心冷却装置、格納容器の頑強性などがあると紹介がある。しかし、「これらの装置がちゃんと作動するかどうか、また作動しても有効に働くかどうかは不確かだ」と主張している。

緊急冷却装置などの、こまごまとしたシステムがうまく動かなかったり、動いても効果がなかったり、ということはありえることだ、とさすがの原発推進者も認めようだ。しかし、格納容器が壊れてしまうと、その末路は「破局的」なものになるため、どの原発安全審査会においても「格納容器だけは何があっても壊れない」と根拠のないオウム返しが繰り返された、と報告している。つまり、格納容器の安全性については、科学的、論理的な議論は最初から抜き取られてしまっていた、という。失敗を見たくない、事故が起きたことは考えたくない、という「思考停止」状態の議論がなぜ許されたのか?(経済問題であったことは想像に難くない。)

資料の3頁目に「原子炉事故における崩壊熱の重要性」というセクションがある。これはまさに「福島事故の予言」だと思う。このセクションでは津波が危ない、と名指ししているわけではない。が、なんらかの予期できぬことが起きて、それがもとで崩壊熱を制御できなくなったとき、格納容器は壊れ、「破局」が訪れるといっている。

原発開発の初期には、原子炉自体が小さく崩壊熱も小さかったので、冷却装置が壊れても「頑強な」格納容器は熱破壊に耐えうる、と推進派は主張し、「思考停止」の議論も、ある程度は正当化することができた。しかし、炉の大型化による崩壊熱の増大によって、その根拠がすぐに消えてなくなってしまった。つまり、論理的に考えれば、冷却装置が壊れた時、炉心は必ず溶けて壊れてしまうこととなる。

そこで、推進派は「絶対に緊急冷却装置は壊れない」という、最初の考えと矛盾する論法を振りかざし始めたという。そういう議論の例がいくつか紹介されている。その一つが、敦賀原発の安全審査報告書。推進派によって書かれたこの報告書には驚くべき真実と嘘とが入り交じっている。

まず、この報告書は正しく水素爆発の危険性を指摘している。「燃料溶解が起きた場合」を仮定して議論しているのだが、その場合、燃料を保護するジルコニウムが、炉の減速材かつ冷却剤である軽水(水のこと)と化学反応を起こし、水素ガスが発生する可能性がある、と指摘している。この予想は今回の福島の事故で正しかったことが証明された。ある意味素晴らしい論理力といえよう。しかし、次の文が驚きである:「水素ガスが発生しても、水素爆発は絶対に起きない。それは原子炉内部は不活性ガスで満たされているからである。」不活性ガスとはヘリウムやアルゴンなど、電子軌道が電子で埋まり化学反応(この場合は酸化、つまり燃焼)しない気体のこと。

今回の事故についての無数にある解説報道のうち、「不活性ガスが機能せず失敗した」ため水素爆発が起きた、というものは皆無だ。そもそも、東京電力が水素爆発という説明をしたのは、爆発が起きてから数時間も後のことだった。しかも最初は爆発したことをなかなか認めなかった。「不活性ガスがあるから爆発するはずがない」と条件反射してしまったのだろう。つまり、認めなかったのではなく、「理解できなかった」といったほうが近いと思われる。「システムが作動しなかった時どうなるか」という思考訓練を積んでいないと、よく「頭が動かない」といわれる状態になる。(昔、英国に住んでいた頃、自宅で空き巣と鉢合わせたとき、そういう状態になったことがある...)

冷却装置が壊れてしまった時、すぐに「水素爆発が起きるだろう」と正しく解説した人はいなかった。(追記:実は居たにも関わらず、メジャーな報道機関はそれを報道しなかった。)1970年代にすでに議論されていたのに、どうして忘れ去られてしまったのか?それとも、これが起きることを知っていた人は、色々な意味で消されてしまったのだろうか?教科書からも消されてしまったことなんだろうか?

実は、東京電力が無視した警告はまだある。専門家の間では、1100年前に三陸で起きた「貞観地震」が、今回の地震と同程度だったことが知られていた。特に、産業技術総合研究所の報告が2010年にまとめられており、東京電力に注意勧告していたにも関わらず、東電はそれを完全に無視していた。2009年の耐震対策の審議会の後などは、「貞観地震程度なら想定内」と言い切っていた東電だが、今回の地震は「想定外だった」と主張しているようだ。このやり取りをみると、1960年台の安全審査で見せた振る舞いと瓜二つだと思う。いつでも論理が矛盾している、という意味で。

追記:東京電力は、作業員一人一人がつけるべき「線量計バッジ」を、作業グループの代表に一つ与えただけであったことが判明。これは作業員の安全性を無視したやりかただ。これでは、前線で命を懸けて働く作業員が高度の被爆をしているかどうか、まったくわからない。英紙ガーディアンには作業員の待遇がとても悪いことに力点をおいた記事が載っていた。東京電力のやり方は日本のイメージを悪くする。

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その他の勉強資料
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第3章 原子核の安定性

原子核の崩壊
 ある不安定な核種の原子核が N 個あるとする。それが崩壊するときに放射線を出す。個別の原子核はそれぞれの時刻に崩壊するが,多数の原子核の集団全体では崩壊率すなわち N の減少率 ( R = -dN/dt )は個数 N に比例する。その比例係数をλとすると
-dN/dt = λ・N
が成り立つ。これは N(t) を未知関数とする微分方程式である。その解は t = 0 での N をN0 とすると,

N(t) = N0e-λt
が得られる。R(t) についても同様に
R(t) = R0e-λt
を得る。
 半減期は集団の個数が半分になる時間である。個別の原子核は何時崩壊するかはわからないが,集団の振る舞いが正確に議論できる理由は,崩壊が量子力学の統計的性質を反映しているからである。半減期を T で表すと崩壊定数λとの間に
T = ln2 / λ
の関係がある。また
N(t) = N0 2-t/T
になる。
 平均寿命τは個別の原子核の寿命の平均で定義される。t ~ t + dt の間に崩壊する数(すなわち t ~ t + dt の間の寿命を持つ原子核の数)は (-dN/dt)dt であるから,平均寿命は (-dN/dt)dt の重みをつけた t の平均である。結果は
τ = 1 / λ
となる。これを使うと
N(t) = N0 e-t/τ
となる。

α崩壊
不安定な原子核から 4He の原子核(α線とも呼ぶ)が飛び出してくる崩壊。α粒子の結合エネルギー
Bα = m(A-4,Z-2) + m(4He) - m(A,Z)
が負であればエネルギー的には崩壊が可能である。この条件は A > 150 の質量数の核で大体満たされるが,実際にはもっと重い原子核でなければ起こらない。その理由はα粒子のエネルギー Eα はクーロンバリアより低いために,トンネル効果でバリアを抜けなければ核の外へ出られないからである。このトンネル効果は量子力学的な確率的現象であり,α粒子のエネルギーとバリアの高さとの関係が少し変わるだけで確率(結果として半減期)が大幅に変化する。


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α崩壊
α崩壊は原子核の中に閉じ込められているα粒子が原子核の外に飛び出してくる量子力学的現象である。原子核内に閉じ込められたα粒子の波の一部は量子トンネル効果により原子核の外に出てくる。

例えば原子核のα崩壊(原子核内部からα粒子すなわち24He の原子核が飛び出してくるという現象)は、古典的には起こり得ない。原子核の結合エネルギー(核力という力で陽子や中性子どうしが互いに引っぱりあう引力による)を計算すると、α粒子は外に出ることはできない。しかし量子力学的な浸み出しによって外に出る。いったん外に出てしまうとα粒子と原子核(どちら もプラスに帯電)はクーロン斥力によって離れていくので、α粒子の放出が起こる。
量子力学講義録2005年第8回-琉球大学理学部物質地球科学科准教授前野昌弘の講義録(http://www.phys.u-ryukyu.ac.jp/~maeno/qm/qmK_8.html)

この波を観測すると確率規則に従った確率で原子核の外側に出たα粒子が観測される。これがα崩壊である。観測する時間が短いと、波の大部分が原子核内に閉じ込められたままなので、α粒子が観測される確率は極めて低い。そして、観測する時間が長ければ長いほど、外側に漏れてくる波の量が多くなるため、α粒子が観測される確率が高くなる。 α崩壊を起こす物質において、1個の原子あたり1個のα粒子が観測される確率が50%になる時間は、その物質の半減期と等しい。

Posted at 2011/11/04 15:35:11 | コメント(0) | トラックバック(0) | 核燃料、崩壊熱から占う | 日記
2011年11月04日 イイね!

【資料編】もう一度、崩壊熱と【モンテカルロのご紹介】2

■もちろん、既にブログで触れたり検証している項目も多いです。
このあたりを物理的、化学的にくぐっていかないと、
実害を考える際の仮定が大きく異なりますので、勉強勉強><

今回取り上げる所は、半分以上既に触れている事です。


ではモンテカルロさんの転載続きます
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2011年3月29日火曜日
使用済み核燃料の「燃えかす」度合


使用済み核燃料の「燃えかす」度合に関しての資料を見つけた。併記してある文献から取って来た値だと思うので、まあ信頼できるものだと思う。

それによると、使用済み核燃料の中には、ウラン235が1%ほど「燃え」残っているそうである。また、いままで考慮してこなかった、プルトニウム239も1%残っているそうだ

前に、福島第一原発の2号機に入っている核燃料の総量を調べ、それはおよそ60トンだった。とすると、燃えかすのウラン235とプルトニウム239は、それぞれ600キロ(!)ということになる。これは、おおよそ1027個の原子核に相当する。ウラン235の半減期は7億年で、これを崩壊寿命だと近似すると、1秒間に数百億回のα崩壊を起こすことになる。使用済み燃料を水(冷却剤)に浸さず放っておけば、この放射線(α線やγ線)のエネルギー(崩壊熱)によって燃料棒が高温になるのは必然。その状態を続けるならば、いずれは容器の融点を超えて、燃料自体がドロドロに溶けてしまうだろう。(ウランの融点は1132度C)
前回の計算では、原子炉中の(未使用)燃料棒からの中性子線量を見積もったが、上のデータを使えば、プールにある使用済み燃料から(自発核分裂によって)飛び出てくる中性子の数を見積もれる。燃えかすは1%ということだから、大雑把に見積もると、前回の計算の1/100、つまり一日平均1万個、つまり1.2ベクレル(ただし、原子炉から取り出して二週間後の時点での値。この値は時間が経つ程減少する。)ということになる。またプルトニウム239もだいたい似たような性質をもつようなので、同じく1.2Bqとなるだろう。しめて2.4ベクレル。プール中の水が蒸発して空になってしまうと、結構な数の中性子線が飛び出てくる。(追記:とはいえ、原子分子の世界のことだから数字が大きくみえるだけだ。ベクレルで測れば、東京の汚染水の1/100にすぎない。)もちろん、使用済み燃料が、事故前すでに長いこと冷却されていたならば、プールからでてくる中性子の量は減っているはずで、東電の測定が示すように「微量」ということになるはずだ。

それにしても、原子炉は何重にもバリアーを巡らせているのに、使用済み燃料プールはコンクリートの建物で覆うだけとは、安全設計に問題があったといわざるを得ないのではないだろうか?
今まで見てきたように、使用済み核燃料が単なる「使用済み」なのかというと、実はそうではないことは明らかだ。これに加えて、もう一つ知っておくべきことがある。それは、使用済み燃料の中に含まれるプルトニウムの存在だ。プルトニウム239はウランの連鎖反応の副産物として生じ、使用済み燃料に1%程度含まれる。このプルトニウム239は、それ自体が連鎖反応を起こすことができる「核燃料」だ。(長崎の原爆はプルトニウム239が主な原料。)また、3号機の中に入っているMOXというのは、使用済み燃料から抽出したプルトニウム239を濃縮してウランに混ぜ込んだもの。つまり、「使用済み燃料」というのは、こういった側面からも「通常の意味での使用済み」とは到底異なる代物で、「使用済み」だから安全などと思っていると、とんだしっぺ返しを食らう可能性のあるものだといえる。(恥ずかしながら、これらのことは、今回の事故で初めて知ったことだ。しかし、もし東電の技術者も私と同じレベルだったとすると、彼らに原発を建設/運営を任せるのはもう無理なのではないか?と思う。仮に知っていたのなら、なぜそれを基に安全設計できなかったか?ということになる。必然、醜い話となってしまうので、これ以上立ち入るのはやめる。)

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2011年3月30日水曜日
福島原発におけるプルトニウムの漏出

福島原発におけるプルトニウムの漏出
昨日から「プルトニウムがついに環境中に出て来た」という報道ばかり。どの原子炉から出たかは分からないという。測定されたプルトニウムの放射能レベルは、アメリカ、ソ連、中国、フランスなどが行った核実験によって世界中にばらまかれたレベルと同じ程度だという。(この発表を信頼するためには、具体的な数値を教えてほしいものだ。)

福島第一原発の3号機は他の原子炉と違うところがある。それは、核燃料にMOXを混ぜている点だ。MOXはプルサーマル法という原子力発電法に使用される燃料で、意図的にプルトニウムがウランに混ぜてある。東電の公開データを用いてその重量を推算してみると、およそ30トンのプルトニウムが3号機にMOXとして入っている。

一方、3号機以外の原子炉の燃料はLEU、すなわち低濃縮ウラン。LEUの中身は4%弱のウラン235と96%程度のウラン238だ。最初はLEU燃料にプルトニウムは含まれていない。しかし、原子炉を運転するうちに、ウラン235の連鎖反応から出てくる高速中性子(速い中性子)が、ウラン238に吸収されることで、プルトニウム239を副産物として生成してしまう。核燃料はだいたい4年程度原子炉に入りっぱなしになっているが、「使用済み燃料」として取り出される頃になると、だいたい1%程度のプルトニウムが混じっていると言われている。

以前の計算でLEUに含まれるウラン235が4%だと見積もった。この値を用いると、だいたい60トンのウラン235があるだろうという試算となった。とすると、核燃料全体としては約1500トンの重量があるということになる。したがって、この場合、使用済み核燃料中のプルトニウムは15トンくらいになる。

東電のデータでみると、3号機の核燃料のうちMOXの割合は全体の1/17。とすると、16/17を占めるLEU中のプルトニウムの重量はだいたい14トン。よって、3号機には全部で45トン弱のプルトニウムがあると見積もれる。これは他の原子炉の3倍の量にあたる。

3号機では、先日作業員が溜まり水に濡れたことで大量被ばくした。このことから、核燃料が原子炉から外界へ漏れだしているのは確実となった。MOXを使用しているこの原子炉からプルトニウムが漏れだしている可能性は非常に高い。また3号機の使用済み燃料プールには、結構フレッシュな「使用済み燃料」が保管されていて、プールの水が干上がったときに、部分融解してしまった可能性がある。また水素爆発した際、プールを覆うコンクリート建物が吹き飛んでしまった。(4号機のプールにも、使用済み燃料があって部分融解している。)1号機のタービン下の溜まり水も強い放射能を持つことが測定されていて、同じように核燃料が漏れだしているらしい。2号機はサプレッションプールが損傷していると考えられ、原子炉自体に穴が開いている。1、2、3、4号機のどれからもプルトニウムが出ている可能性がある。これをふまえれば、東電の「どこからでているかわからない」という説明は科学的ではないと思う。もちろん推測の範疇からは抜け出せないが、論理的な推論をもとに会見を行うなら「1、2、3、4号機のすべてからプルトニウムが漏れている可能性が高い。4号機からの放出は少ないかもしれないが、3号機にはMOXのせいでプルトニウムの量が多く、漏れだす量も他の原子炉より多いと思われる」と説明すべきだ。現場のことはよくわからないが、もし1、2号機よりも優先して、3号機の復旧を目指せと、東電の上層部が命じているならば、彼らは何が起きているかよくわかっている、ということになる。

追記:原子力保安院によると、今回検出されたのはプルトニウム238、239,240だという。報道によると、238があることで原発から漏れたことが明らかになったのだという。連鎖反応の燃料として使うのは239だから、238や240の割合が多い場合はMOXから漏れているとはいいきれない。原子炉内におけるこれらの同位体の割合について調べる必要が出て来た。

011年3月30日水曜日
原子炉中のプルトニウムとその同位体の割合

Wikipediaの文献からたどって見つけた文書に、欲しい情報が書いてあった。筆者は京大原子炉の先生。2006年に発表された文書で、その内容の信頼度は高いと思われる。

前にも書いたが、使用済み燃料中に副産物として生成されるプルトニウムの比率は(重さにして)約1%程度。さらに、その1%のプルトニウムに置ける同位体の比率は、軽水炉(福島原発のタイプ)の場合次のようになるという。

主成分はやはりプルトニウム239(Pu-239)で約60%。今回注目されているプルトニウム238(Pu-238)は約2%。そして、その他の同位体(多分そのほとんどがプルトニウム240)が約38%、となっているそうだ。(別の資料によると、Pu-238=2%, Pu-239=56.4%, Pu-240=23.9%, Pu-241=11.3%, Pu-242=6.4%という比率だそうだ。)Pu-239は、U-238への中性子捕獲(これを専門的にはnγ反応という)および付随する2回のβ崩壊によって生成される。

238U(n,γ)239 U→(β)→239Np→(β)→239Pu.
またPu-240は、Pu-239の中性子捕獲により生じる。
239Pu(n,γ)240Pu

しかし、Pu-238の生成機構についての資料がみつからない。
一つの可能性は、U-238に重水素を捕獲させPu-238を生成する反応。しかし、軽水炉には重水はあまりないはず。重水素の天然存在比率は0.015%だから、原子炉中のプルトニウム−238の比率2%には到底及ばない。報道では、Pu-238の存在こそが「原子炉から燃料がもれている証拠だ」と言い切っていたから、なにか原子炉内の反応に特有なメカニズムがあるはずだ。

なお、この文書の最後に、青森県六ヶ所村における被爆事故のことが書いてある。六ヶ所村には、全国の原発から集められた「使用済み核燃料」の貯蔵施設、およびそこからプルトニウムを再抽出する「再処理施設」がある。再処理したものはMOXなどに生まれかわる。

15年程前、六ヶ所村に一度いったことがある。夏の盛りに行ったというのに、この最果ての北の大地には人の気配も、自然の安らぎもほとんどなかった(三陸海岸の息を飲むような美しさに比べると、ということ)。ただ、よく整備された、真っすぐで太く大きな新しい無機質な道路を、何台も何台も大型のダンプカーが、粉塵を巻き上げながら走っている風景だった。その後、(鬼太郎が住むという)恐山にいったが、六ヶ所村のダンプカーの群れの方が怖かった。

プルトニウムの抽出は、その毒性を考えると、最高度レベルの安全性と慎重さをもって行うべき作業だ。しかし、この文書によると、そういう仕事を請け負っているのは、「下請け企業」の社員、しかも高校を出たばかりの19歳の少年などがやっていたのだという。核物理の知識どころか、科学全般の素養も十分でない未成年の若者に、プルトニウムを扱わせるとは、日本の原子力産業はどうかしている!

きっと、今回の原発事故だって、前線で闘っているのは東電の社員よりも、下請けの人たちの方が多いんじゃないだろうか?そうだとすると、数世紀前にアメリカやヨーロッパで行われていた奴隷制の、形を変えた復活(金銭で支配するやり方)じゃないかと思える程のひどい話だ。
Posted at 2011/11/04 14:58:02 | コメント(0) | トラックバック(0) | 核燃料、崩壊熱から占う | 日記
2011年11月04日 イイね!

【資料編】もう一度、崩壊熱と【モンテカルロのご紹介】1

■これまで曲がりなりにも色んな方面から突っ走ってきた。
今回の福島第一の事故は、物理だけでも生物だけでも、化学だけでも
解き明かせない、複合災害であるからだ。

■その中で、一部触れてはいたのだが
知識、感覚的な自信が無かったので切り込んでいない部分がある。
それが崩壊熱と自己核分裂の話。

弘(2型)さんが何度か分かり易く教えてくださったので、
感覚として理解できるのに近づいてきた。
また、ベクレルも感覚的にようやく理解が可能となった。
(計算上ではなく、金銭感覚のような感覚がないと、
容易に数値を間違えてしまいます)

■事態が落ち着いた今(あえて落ち着いたと言わせて頂きます)
切り込んでいきたい。

■前にも1、2回くらい取り上げている、かも知れないが
ここは人の知恵を拝借した方がスピードとテンポ良く、α崩壊、
自発核分裂、使用済プールについて語れるだろう。

と、言う訳で、しばらく紹介記事を続けます。
面白くないでしょうが、今こそ振り返るには必要な知識です^^
訳分かんないと言う方はそのうち分かり易くまとめますので放置下さい^^;

以下モンテカルロさんの転記
今みても面白いと言うか今見るから意味が分かる。^^

***********************************
011年3月25日金曜日
福島原発の中性子線(中性子の出所についての考察)


ウランの自発核分裂(Spontaneous fission)の確率は随分低い、と教科書(八木1971、新倉書店)に書いてあった。自発核分裂とは、文字通りウランが2つに分裂する現象。ウランの電荷は+92だから、二つに割れたら+46。これはパラディウムに相当する。(実際のウラン235の分裂では「非対称」に割れることが多く、セシウムやヨウ素、コバルトなどが生じる。)

自発核分裂は、量子力学のトンネル効果によって生じる現象で、原子核の構成粒子(陽子と中性子)を閉じ込めているクーロンバリアー(電磁障壁)を、いわば、お化けのように「すり抜ける」現象だ。核の電荷が大きい程、クーロン反発のため通り抜け確率は小さくなる。+2のα粒子は透過しやすく、+46のパラディウムは透過し難い。つまりα崩壊のほうが、自発核分裂よりも頻繁に起きやすい。

崩壊の頻度は、半減期(あるいは寿命)によっても記述できる。例えば、ウラン235(U-235)のα崩壊寿命はだいたい7億年。一方、U-235の自発核分裂の寿命はだいたい1京年(=一万兆年)。これは、自発核分裂より、α崩壊の方が大雑把にいって1000万倍ちかくも崩壊しやすい、ということを意味する。(Wikipediaのデータではさらに差は開いて1010倍=100億倍だとある。)

自発核分裂も、他の核分裂と同じように、分裂時に数個の中性子を出す。つまり、中性子線という放射線を放出するらしい。Wikipediaによると、その平均値は一回の核分裂につき約2個だという。一方α崩壊では中性子線はでない。出るのはアルファ線とガンマ線だけだ

東京電力によると、地震発生時に原発は「自動停止」したという。この停止の意味は「連鎖反応を停めた」ということだ。連鎖反応(チェインリアクション)は、ねずみ算式に増える大量の中性子を生成する。この生成を制御できないと(というより意図的に制御しないのが)原子爆弾になってしまう。もちろん、爆弾原料に比べ、原発の燃料はU-235の割合が圧倒的に小さいため、爆弾にはなりえないが、それでも「臨界状態」へと陥ってしまう可能性がある。こうなると、高熱と強い中性子線が次から次へと漏れ出すような暴走状態となってしまう。原子炉は破壊し、最悪の場合、中身(放射性物質)が飛び散って周辺を汚染してしまう。原発で中性子線が観測されるのが良くない、とされる理由は、臨界状態になっている恐れがあるため、および、核燃料が原子炉から漏れ出ている可能性があるためだ。

今回の事故では中性子線が出ていることが原発敷地内で観測されている。出所が連鎖反応でないとすれば、自発核分裂しかない。上述したように、この分裂はU-235の場合は稀にしかおきない、と言われている。果たして、今回観測された中性子線は本当に連鎖反応、つまり臨界状態から出ているものではないといえるのだろうか?

原発の構造情報を頼りに、これまでに検出された中性子がすべて自発核分裂からのものだと仮定して、その数を算出してみよう。計算した結果があまりにも少ないとなると、それは検出不能のはずだから、今回検出された中性子は「連鎖反応」つまり「臨界状態」から出て来た中性子であるという結論となり、おそろしい事態を覚悟しなくてはならないだろう。一方、計算した結果が結構大きな数になっていれば、ある程度は検出されるだろうから、臨界になっていると決めつける必要はなくなり、ちょっとは安心できる。つまり、ある程度時間が経ったので、自発核分裂から出てくる中性子がそろそろ見え始めて来た、ということに過ぎないだろう。果たして、どっちに転ぶだろうか?頁を変えて、計算結果を示す。

011年3月26日土曜日
福島原発の中性子線(自発核分裂からの寄与の計算


前の考察に基づき、計算をはじめよう。
まず、福島第一原発で使用されている核燃料の規模を調べてみよう。核燃料はジルコン製の金属棒の中にまとめられていて、一本の棒の長さが約4m、半径が5mmだという。従って、その体積はπ(5.0/1000)2×4=7.5×10-5立方メートル。(これを7.5E-5と書くことにしよう。)

この燃料棒は束ねられて燃料集合体とされる。この燃料集合体には数十本の燃料棒が束ねられる。さらに、この集合体を数百個まとめて原子炉に格納する。東電のデータを見ながら、2号機の場合について計算してみる。(2号機は圧力容器が損傷、つまり原子炉に穴があいているのではと疑われている。)

2号機における燃料棒の束ね方は「9x9B」式で、72本が一組となって燃料集合体を形成している。その集合体が全部で548個分、原子炉に格納されている。したがって、原子炉内の核燃料の全体積は72×548×(7.5E-5) =3.0立方メートルと概算される。

ウランの密度は、おおよそ1.9E7(g/m3)だから、炉心中の核燃料の重量はだいたい3.0×1.9E7=5.7E7(g)となる。つまり約60トン。ウランの原子量は約238だから、60トンのウランは5.7E7/2.4E2=2.4E5モル、つまり、この数字にアボガドロ数6E23を掛けると、1.4E29個のウラン原子核が含まれていることになる。東電の資料によると、この内わずか2−4%がU-235だという。4%だと仮定すると、5.6E27個のU-235が原子炉には存在することになる。

ところで、U-235の半減期は約7億年。事故から今日まで約2週間、これを15日=0.5ヶ月と見なすとする。半月は1/24=4.2E-2(年)だから、崩壊したU-235の数は5.6E27(1-2-4.2E-2/7.0E8)=5.6E27×4.2E-11=2.4E17個、つまり10京個となる。

そのほとんどがα崩壊だが、わずかな確率で自発核分裂する。その割合はwikipediaによると、崩壊一回に対し7E-11だという。つまり、この2週間で2.4E17×7E-11=1.7E7回、つまり千七百万回の自発核分裂が起きたと推定される。さらにwikipediaによると、一回の自発核分裂で平均1.9個の中性子が放出されるというので、3.2E7個、つまり3200万個の中性子が、放射線として放出されたと推測される。

まとめると、事故当時、フレッシュな核燃料が原子炉に装着されたばかりだと仮定すると、この2週間で約3000万個の中性子が、自発核分裂によって放出されたと推算される。もちろん、事故当時は運転開始からしばらく立っていた訳で、実際にはこれよりは少ないはず。事故発生時の原子炉に、残っていたU-235が半分以下だったとしても、1000万個程度の中性子がこの2週間あまりで、自発核分裂を経て生成されたと思われる。一日あたりの平均とすれば、約100万個程度に相当する。(さらにU-238から発生する分も入れたら、もっともっと増えるはず。)

これらの中性子が原子炉の中で発生するならば、中性子捕獲断面積の大きい制御棒や、ボロン(ホウ酸)などに吸い取られてしまう。さらに原子炉容器の厚い壁に阻まれて、外部に漏れ出ることは、理想的には無いはずで、外部の検出器にはかからないはずである。

しかし、現実はそうなっていない。中性子線が微弱ながらも検出されている。よくないシナリオは、原子炉に穴が開き、そこから核燃料が漏れだしている場合だ。原子炉の外で、自発核分裂の中性子が一日に100万個も作られ、漏れた燃料が水たまりみたいな場所に偶然集まっているとしたら、それが臨界状態にいってしまう可能性がないとは言い切れないだろう。(その可能性はかなり低いだろうが。)

制御棒無しで臨界状態に達すると、爆発的な中性子線の増加が見られるはずで、それは現在起きていないのは明らか。東電のデータをみると、微弱な中性子線がほぼコンスタントに検出されているだけで、これは一定の割合で中性子を出す自発核分裂のシナリオによく合う。これはいいニュースだと思う。

しかし、連鎖反応の引き金となりうる中性子が、外部(外界)に出てきているのは、あまりよくない状況だ。大切なのは、この中性子線量がいきなり増えたりしないかチェックすることだ。

繰りかえすが、2号機は燃料が部分的にメルトダウンし、さらに悪いことに原子炉に穴が開いている可能性がある。外界(空気中)にはセシウムやヨウ素なども飛び散っている。早めに、燃料漏れの有無を確定し、有の場合はその場所の判別、さらに中性子線が問題ない場所から発生しているかどうかを調べる必要がある。放射能レベルが相当高くなってしまったようで作業は困難だろうが、早く解決すればするだけダメージは少なくなるはずだから。

(追記:アメリカの国立核データセンターNNDCのデータで自発核分裂の確率を確認したところ、Wikipediaのデータと系統的に100倍のずれがあることが判明。たぶん、打ち込みエラーだと思われる。)
Posted at 2011/11/04 14:45:12 | コメント(0) | トラックバック(0) | 核燃料、崩壊熱から占う | 日記

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