POKI@白馬のブログ一覧

ひさびさのクルマネタ

震災後の一週間、地震による断層の痕跡を探して山の中をかけずり回っていました。

明日からは工事も再開。
とはいっても地震により、施工している個所に断層ができているので、これ以上施工しても意味が無く、現場の片付け作業です。隣接している崩落土砂の撤去もあるし。

写真はロードスターで履いていたスパイクタイヤ。
順列組み合わせでなんとか４本揃うと思うので、競技用スパイクの世界を垣間見たい人はいかが？
タイヤも寿命なのでワンナイトフィーバーですが、その世界を知っていると知らないとではクルマ人生、大違いだと思います。


レストア中のロードスターの様子。

？？？



これでもチマチマと進捗しているのです。目玉がついた！

エンジンは積み替え用、ZC31エンジン？
塗装ブース確保のため避難しただけです。
（パワー的にはNA6と似たり寄ったりなので有りか？）


古いパーツを再利用しようとすると、殆どご臨終。なんせ四半世紀も経っているからね。



ウエザーストリップも全部新調して、これであちこちから雨水が染みこんでくることは無いはず。

ライセンス灯のパッキンは単体では欠品。アッセンブリーなら出るのだが。

後はドアとトランク、前後バンパーの足付け、塗装、組み込み、チリ合わせ、ボデー黒部分の塗装となるはず。
ドアのヒンジも新調します。
最難関のハードトップの塗装もあった。



思ったより純正ショートパーツの入荷、組み込みに手間が掛かってしまいますが、もうすぐだな。

今回の神城断層の震災調査で北陸地整ではUAV(ドローン”drone”ロボットのこと)による調査を２６・２７日に行ったんだが、その日の頭の中に思い浮かんだ音楽は、
１９７６年にHITした「Fly Like An Eagle」だった。

北陸地方整備局の広報
http://www.hrr.mlit.go.jp/bosai/tec-force/tec-force.html


月曜日には遠隔操縦対応型バックホーの貸与をうける。
現場の指揮はたぶん俺。
http://www.hrr.mlit.go.jp/saigai/h261122/141122tec5.pdf
遠隔操縦対応型バックホーとは1/1スケールの人も乗れるラジコンだ。
無人化施工機械ともいう。

国道１４８号の復旧にはいち早く関東地方整備局からラジコンBHが貸与され、復旧作業を行ったが、お国が派遣してきた大手ゼネコンのオペレーターが経験不足で、現在有人で作業を行っている。

国交省の中で整備局どうしのメンツの張り合い。

一般の人には河川管理の主体がどうとか、工事の主体がどうとか、川に隣接する山林の管理はどことか、砂防・地滑りと河川流路工とかの違いとか、まったく関係ないだろうが、関係省庁の中では縄張りのせめぎあいがあり、話がなかなかまとまらない。

現在、北陸地方整備局松本砂防事務所の工事を直近で（崩れた個所は工事用の進入路でもある）施工している俺のところへ、北陸地方整備局から、長野県の業務主体で、緊急災害の対応工事を請け負っている俺の所属している会社に、ラジコンバックホーが貸与されるという、ややこしい事となった。

しかも、俺の工事を直接監督している出張所はこの事実を知らなかった。
俺からの「緊急災害復旧工事に関わる活動ということで、現場と別体でうごくということで良いんですよね？」という報告で知る始末。




今朝のNHKの「ドローン」の特集でも最後にこの曲がかかっていたな

徘徊して見つけたところに線を引いてみた


切り取り線www












決してふざけているわけでは無く、これが事実だし、被災した者の中には会社の同僚や仕事仲間もいる。
小谷のほうに地震が偏向してきているので、タダでさえ地盤の良くない小谷の東側は地滑りでさらに被害が広がる可能性もある。

小谷でニュースで騒がれている所の友人は、
「三軒並んだ真ん中の俺ん家は黄色マークだけど、両側が赤マークで、しかも俺ん家のほうへ寄りかかってるぜ！　雪が降りゃドミノ倒しで、片付けねェで済むかもしんねェ」
「裏山も土石崩れ起こりそうだし、起きりゃプラスの災害だぁ」
「現場も目が回りそうに忙しくて雪の多くならない１２月中に終わらせなきゃなんないべ！」
「自分家はそれからだ」
と豪快なヤツ。



被災された方のなかには、
「白馬は大丈夫だと思わないでくれ」
「スキー場のある西山側は大丈夫だからスキー場に来てくれ、なんて書かないでくれ」
「スキー場関係者のなかには被災した人もいるのだから、営業にも問題がある」
「震源の浅い直下型で、心にキズをおっている」
「ちっとも大丈夫じゃない、ここへ来て見てみろ！」

被害者意識を共有して欲しいようだ。
その気持ちもわかる。




地震で起こった悲劇を否定しようとは思わないし、
それぞれに大変なことも理解しているが、


俺は、ジャイアニズムの権化らしいから、
自分に実質的な被害が無いことを良いことに、
この地震による地形の変化を楽しんで、

笑い飛ばす余裕が無ければやってられない。

現場周辺の踏査をしていて京都大学の調査チームと出会い、同病相哀れむ、で痴呆的徘徊開始。

震災の翌日から被害の大きかった堀の内、三日市場、大出地区を調査していたが、顕著な断層面と観察されるものが無く（地震動による地表面のうねりによる段差しか見当たらない？）、土砂崩落が顕著に観察される私の現場へとたどり着いたようだ。






京都大チームが発見した旧断層面と新断層面の境界トレンチ
昨日からチマチマ手で掃除したそうだ



我が土方チームが昨日から徘徊して得られた木こりの道のMTB用天然エアー台写真を見せたら、教授が「案内して下さい、すぐ行きます！」

土方の徘徊成果





教授と私は熊のように山道をズンズンのぼり、♂２名♀１名の大学院生がなかなか付いてこない。
一等賞は女子学生でした。もっとも♂２名は機材も背負っているしね。


発見した断層面は下の土砂崩落地点向かって右側の山の中。
京都大チームの発見した現場直上の沢奥から、徘徊して発見したモノの内、2個所を線で結ぶとほぼこの滑り面のテッペンあたりへ向かっていた・・・・

タイトルの写真は過去の神城断層の調査図です。
今回の震源個所の北側ですが、２０１２年の白馬村防災マップの「揺れやすさマップ」、および国土地理院の震源と余震発生図と併せて比較してみてください。

今回の家屋や道路の被害個所は「揺れやすさマップ」と殆ど同じ場所で発生しています。

余震のプロットは震災後、小谷村に頻発しています。
飛んでいる場所だけど戸隠周辺の余震発生も少し気になるところです。


ただし、スキー場と、白馬村の堀之内・三日市場地区や大出の一部以外の宿には全くといっていいほど被害は無いので、この冬は復興支援のためにも是非、白馬・小谷へ雪遊びに来て下さい！