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2017年02月19日 イイね!

MotoGP '16シーズンレビュー

MotoGP '16シーズンレビュー2016年のMotoGPは、2015年とは別の意味で非常に面白いシーズンになった。シーズンプレビューのブログで書いた通り、2016年の大きな変化はミシュランへのタイヤの変更と、共通ECU導入だった。結果的にこの2つがチャンピオンシップに極めて大きな影響を与えた。各ライダー、メーカーともタイヤやECUに苦労し、様々なコース、シチュエーションで如何に合わせ、パフォーマンスを引き出せたかが勝負を決めた。これが2016年のレースを混沌とさせることとなった。

2016年のMotoGPは全18戦を戦い、史上最多、何と9人ものウイナーが誕生したのだ。

M.マルケス 5勝
V.ロッシ 2勝
J.ロレンゾ 4勝
C.クラッチロウ 2勝
V.ヴィニャーレス 1勝
A.ドヴィツィオーゾ 1勝
D.ペドロサ 1勝
A.イアンノーネ 1勝
J.ミラー 1勝

これは2015年、2014年、2013年と3年連続で同じ4人(ロレンゾ、ロッシ、マルケス、ペドロサ)しかウイナーとなっていないことと極めて対照的である。2009年まで遡っても3人か4人しかウイナーになれなかったのだ。



この混戦を生んだ大きなファクターがタイヤだった。ミシュランは復帰初年度とは思えない良いパフォーマンスのタイヤをサプライしたが、フロントの過渡特性が悪く、特にグリップ限界が分かりにくいことが多くの転倒を生んだ。2016年の転倒回数のランキングは以下のようになっている。この転倒回数は決勝だけではなくフリープラクティスでの転倒も含んでいるが、転倒回数を見るとホンダライダーのクラッシュが多い。

ライダー(メイクス) 転倒回数
C.クラッチロウ(ホンダ) 26回
J.ミラー(ホンダ) 25回
M.マルケス(ホンダ) 17回
A.イアンノーネ(ドゥカティ) 13回
J.ロレンソ(ヤマハ) 11回
D.ペドロサ(ホンダ) 10回
A.ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ) 6回
M.ビニャーレス(スズキ) 5回
V.ロッシ(ヤマハ) 4回

MotoGPにおける転倒回数は毎年徐々に増えているのだが、2016年は特に多かったと言える。

2016年: 288回 (18戦) / 1戦平均16回
2015年: 215回 (18戦) / 12回
2014年: 206回 (18戦) / 11.4回
2013年: 205回 (18戦) / 11.4回
2012年: 186回 (18戦) / 10.3回

2016年は天候が不安定なレースも多かったのは要因の一つだが(4戦/18戦がウェットレース)、



ドライのレースにおいてもクラッシュが多かった。また、転倒のほとんどがハイサイドではなくフロントからのローサイドだったことを考えれば、電子制御の問題よりはタイヤのキャラクターが影響を及ぼしていたと言える。このように各レースとも何が起こるか分からない、誰が勝ってもおかしくない、というのはある意味レースが非常に興味深いものになったと言えるが、チャンピオンシップという点ではシーズン半ばにして大勢が分かってしまったというのは興を削いだろう。しかし、全体的にラップタイムが拮抗し、随所でシビれるようなバトルが多く展開された昨シーズン、非常に面白いレースが多く最高のシーズンの一つとなったのは間違いない。

2016年のチャンピオンとなったのはM.マルケス。シーズン前のテストでホンダの苦戦が確実なものであると分かっていたが、勝てないレースでも確実にポイントを稼ぐことで夏には圧倒的なポイント差を稼いでチャンピオンとなった。シーズン序盤のホンダは特にコーナー立ち上がりでのトラクションに大きな問題を抱えており、レースを観ていても加速で他車に置いていかれる場面が多く、故にトップスピードも伸びないという状況だった。しかしその状況にも関わらずマルケスの類い稀なセンスと努力(そして幸運)で第2戦、第3戦と連勝、対照的にロッシとロレンゾはそれぞれ1度転倒。それ以降も勝てるレースでは勝ち、勝てないレースで表彰台を逃しても4位、5位に踏ん張るというレースを続け、2016年でノーポイントで終わったのはチャンピオンを決めた後のオーストラリアGPただ一つ。(フランス、マレーシアでも転倒したが、再スタートしてポイントを獲得) 



こうしてチャンピオンシップ2位のロッシに50ポイント近くの差を付けてチャンピオンとなった。2013年、2014年とチャンピオンになった時はホンダのマシンがアドバンテージを持っていた。しかし2016年はマシン的には不利(少なくとも序盤は)な中、ライダーで勝ち取ったチャンピオンと言える。

ランキング2位となったロッシは4レースでクラッシュ。それ以外ではほぼ全てのレースで優勝争いに絡んでおり表彰台に登るシーズンだったが、2回しか勝てなかったことで分かる通りレース後半において競り負けることが多かった。また、ポールポジション獲得が2回だけだったことからも速さも一歩譲るところがあっただろう。



3位のロレンゾは随所で速さを見せたが、3レースでクラッシュ、さらに完走しても10位以下に沈んだというレースが3レースもあった。ロレンゾの繊細なライディングにマッチするタイヤ、セッティングが出来るかどうか(そしてフロントタイヤに自信が持てるかどうか)によって非常にムラの大きなシーズンだった。特にウェットでは本当に前年のチャンピオンかと思うほど酷いレースも多く、ロレンゾ自身も自信を失うほどだった。しかしセッティングが決まった時の純粋なスピードはマルケスも敵わない今でも最速ライダーの一人だ。

それ以外のライダーで躍進したのはC.クラッチロウだろう。ウェットのチェコ、ドライのオーストラリアで2勝を挙げたイギリス人は第6戦のイタリアまでは転倒ノーポイントが3レース、それ以外も16位、11位、11位という散々なレースで全く良いところがなかったが、ミシュランの改善、電子制御のセッティングが進むと徐々に速くなり、第12戦のイギリスから新フレームに変更してさらにスピードを発揮しランキング7位、サテライトライダーのトップでシーズンを終えた。ホンダのトラクション不足に苦労して不調だったペドロサに代わって実質的にホンダのNo.2ライダーだった。



マシンの点ではシーズン序盤から後半にかけて開発が進んだマシンと伸びなかったマシンで差がついた。ホンダが序盤の不調から開発が徐々に進んだのに対し、ヤマハ、スズキは後半戦では苦戦することになった。ホンダは1次旋回でのアドバンテージがあったのに対して立ち上がりのトラクションが課題で、後半戦はそこが改善された一方、サテライトへ共有された新型フレームではフロントのフィーリングも向上したらしい。ヤマハは旋回性とトラクションのバランスに優れていたが、相変わらずトップエンドの伸びは課題だった。エンジン開発が凍結されている現在、シーズン途中でトップスピードを伸ばすのは至難の技で、今シーズン一番開発が進まなかったマシンと言えるだろう。スズキはヤマハに近いキャラクターで優れた旋回性とコーナリングスピードは最速と言われたが、タイヤへの依存度が高く、コースやタイヤのマッチングによってはスピードが発揮出来なかった。ドゥカティはシーズンを通してトップスピードと良好なトラクションによる立ち上がり加速が大きなアドバンテージとなったが、2次旋回に大きな課題を抱えており高速コーナーやロングコーナーが多いレイアウトでは苦戦。また、ウイングによるダウンフォースを多く利用したこともあって切り返しが多いレイアウトではライダーが体力を消耗しレース後半のペースに課題を抱えていた。



一方サテライトのドゥカティは型落ちながら全体的に速かったのが印象的で、これは共通ECUを数年以上使うことでセッティングが煮詰まっていたことが要因ではないかと思う。ホンダ以外でシーズン後半で開発が進んだのはアプリリアで、序盤はサテライト・ドゥカティにも敵わない状況だったが後半ではエンジン、シャシーとも開発が進んで戦闘力が上がってきていた。

5メーカーがファクトリーチームを送り込み、随所でバトルが繰り返され、9人ものウイナーが生まれた2016シーズンは将来クラシックと呼ばれるシーズンの一つになるのは間違い無いだろう。そして2017年からはKTMも参戦し6メーカーのファクトリーチームによるさらに激しい戦いになる。

Never Say Never in MotoGP

Posted at 2017/02/19 13:07:27 | コメント(3) | トラックバック(0) | MotoGP | 日記
2017年02月11日 イイね!

C43 6ヶ月点検

C43 6ヶ月点検C43 を6ヶ月点検に出しました。書類上は中古車のウチのクルマですが、メルセデス・ケアはもちろん付いているので基本的に無料です。また、新車登録も2016/6月と購入の前月だったので点検タイミングの感覚は新車と一緒です。中古であることを実感するのは新車のインビテーションが減り、中古車の方が来るようになったことでしょうかw。

さて今回の6ヶ月点検では、前回のブログで書いたような今までで気になったところも含め、色々と確認・調整してもらいました。

■2速ロックアップ時のショック
渋滞時など2速でノロノロ走るときに顕著だったロックアップのショック。自分一人の時はまだしも、人を乗せている時にはクラッチ操作が下手かのようなその挙動がちょっと気になっていました。症状の再現は出来ないとのことでしたが(そんなわけないし)バージョンアップ版のソフトウェアがあるということでこれをアップグレードするとともに、アダプションと呼ばれる調整を行ってもらいました。結果的にかなり改善。ただし同時に3速以上でのシフト時にトルコンスリップを少し多めに使うようになったようで多少ダイレクト感が減ったのですが、この辺がトレードオフといったところでしょうか。全体的にスムーズになったのは間違いありません。(それでも9Gの方がスムーズですが)

■レーダーセーフティのエラー
2013年に24GHzから25GHzへ周波数帯が変更されたレーダー、24GHzでは電波望遠鏡の周波数とカブるため、天文台付近で使用出来ないなどの問題があったために25GHzへ変更されました。しかしたまに街中でエラーが起こります。これは電波望遠鏡ほどは強力ではないものの、法人向けの社内無線LANとカブるようで、特定の場所でエラーが起こる場合があります。これもソフトウェアのバージョンアップ対応となりました。

■ドアウインドウ周りのノイズ
W205お約束のフロントドアウインドウ周辺のガタガタいうノイズ。C200でも起きていましたが、C43でも。これは対策部品(Window Guide Rail)が出ているとのことでそちらへ交換。C200の時は対策部品ではなく新品へ交換した記憶があるのですが、クレームが多かったんでしょうね。こういうのは静かなクルマだけに尚更気になりますから・・・

■パフュームの効きが悪いのでは?
特に不具合はないが、これもバージョンアップ版のソフトウェアが出ているのでアップグレード。(何が違うんだろう・・・)

■エキゾーストノイズのボリューム
出来れば純粋なエンジン音、排気音だけにしたかったけど、やっぱりどうにもならないらしいw。

あとはエンジンオイルとフィルターを交換しました。前回から5000kmほどの走行です。オイルはMobil 1 0W-40 がディーラー標準ですのでそのまま。レースでずっと使ってきたNUTEC NC-50/51(季節に応じてブレンドし粘度調整して使ってました)を入れようかと少し考えたのですが、ディーラーへのオイル持ち込みは引き受けてもらえず、ちょっと面倒なのでwやめました。Mobil 1も0W-40は悪くはないですしね。

そういえば色々とソフトウェアのアップグレードをやってもらいましたが、最高速やデイライトなどコーディングした箇所は全てそのままで対応してもらえました。(ほっ) あと些細なことですが、作業明細書上の走行距離がオンボードの距離と違うのは何故なんだろう。(メーター上は7200kmほど)診断システム上で出てきた数字が明細上に書かれているのかな?それにしても500km以上差があるのは・・・??


Posted at 2017/02/11 12:15:44 | コメント(2) | トラックバック(0) | Mercedes | 日記
2017年02月04日 イイね!

C43の気になるところ

C43の気になるところC43が来てから6ヶ月、7000km程の距離を走りました。来週には6ヶ月点検で入庫させます。歴代の愛車を通じてもかなり満足度の高い1台で、想像していた以上でした。しかしそうは言っても完璧なクルマなどなかなか無い訳で、多少なりとも不満があるのも事実です。

■ブレーキのフィーリング
高速域での制動力は十分ですし大きな問題はないのですが、低速時におけるコントロール性は今ひとつです。特に抜き側のコントロールがしづらい。初期のバイトも強めです。制動力というよりはフィーリングの問題ですね。特性としてはもっと初期のバイトを落とし、踏力をかけていった時にリニアに制動力が立ち上がるようなものが望ましいんですが・・・。耐フェード性ももう少し上げたいところ。高速からの連続制動は問題ありませんが、ワインディングを攻めると本当にあっという間にフェードするので・・・。日本仕様のパッドが問題かと疑ったんですが、ディーラーに確認したら現在の日本仕様は全ての車種で本国と同じパッドを使用しており、世界的にはアメリカ仕様がロングライフ仕様としている位だそうです。なので社外品のパッドを検討するしかなさそうですね。輸入車の社外品パッドって低ダストのものばかりなんだよな・・・。やっぱり特注か・・・。うーん。



■小回り性能
メルセデスの長所の一つ、小回り性はC43は残念ながら良くありません。最小回転半径はW205標準車の5.1mに対してLHD仕様で5.7m, RHD仕様で5.8m。(ステアリングの位置で最小回転半径が異なるようです。ステアリングシャフト、タイロッドやドライブシャフトのレイアウトの違いが影響しているのでしょうね。)これはライバルと比べても大きいです。(Audi S4で5.5m)W205の標準車から乗り換えると相当な違いで、今までは何も考えずにクルっと転回出来ていたところも、端に寄せつつ目一杯道路幅を使って回るような感じになります。しかし、4WD化や剛性の高い足回りとのトレードオフだと思えばやむを得ないところです。因みにC63だと5.4mで、C43はW205で一番小回りが出来ない仕様です。

■ステアリング形状
AMGスポーツステアリングという名前のこのステアリング・・・とにかくDシェイプは嫌いなのです。ステアフィールがC200の時よりも良いだけに尚更気になります。私は偏心しているのですら嫌なので、実はボクスターのスポーツステアリングですらその点は少々不満なのですが、ボクスターのステアリングはそれ以外は完璧で、剛性は高く、慣性は小さく、細身でクッションも薄いのでフィーリングをよく伝えてくれます。C43のステアリングは剛性はしっかりしているのですが、全体的に太く繊細な感じが薄いんですね。ただBMWのようにクッションが分厚くてぶよぶよなフィーリングよりは随分マシです。今は何故か某オクへたくさん出品されている標準車(非AMG Line)のステアリングを物色中・・・。



■ロックアップ時のショック
7GのC43は通常2速発進なのですが、2速で発進して割とすぐロックアップしてから3速へ入ります。この2速のロックアップが結構雑で、後ろから軽く蹴られるようなショックが出ます。これが何かこういう特性なのかソフトウェアUPDATE等でどうにかなるようなものなのか分からないので、6ヶ月点検時に診てもらうことにしました。
→ 追記 : ソフトウェアアップデートで完全に解消しました。

■スピーカーを使った排気音の演出
度々言及しているスピーカーを使った演出。単に好みの問題ではあるのですが、そもそもの音がそれほど悪くないので、殊更演出しなくてもなぁ・・・と思います。Sport +におけるアフターファイアは実際に触媒の近くで燃料を吹いているらしく、スピーカーよりはリアルな演出w? かなりの炸裂音なのですが実はこちらは割と気に入っています。



■室内のビビリ音
センターコンソールの蓋など室内の何ヶ所からかビリビリとノイズが出ることがあります。気温などの条件(パーツの熱膨張?)によって出方が変わるのですが、これはC43の足回りに起因するものと思われます。剛性、位置決めの正確性やフィーリングを優先してブッシュ容量を削った結果、振動が多少出る・・・といった印象です。今はまだ我慢出来る範囲なのですが、距離が進んだ時にどうなるか・・・。多少対応が必要になるかもしれませんね。


どうしてもイヤで何とかしたい・・・と思っているのはブレーキとステアリングですね。どちらも少々のお金をかければ改善出来そうなのが幸い。さて、どうしたものか・・・
Posted at 2017/02/04 11:07:42 | コメント(2) | トラックバック(0) | Mercedes | 日記

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「ニュージーランドは日本からの中古車がとても多い。まさかクラウンに海外で会うとはw」
何シテル?   04/20 11:13
10年以上続けていた2輪レース活動を休止し、のんびりとバイク/クルマ生活を楽しんでます。今はやる方ではなく観る方に変わりましたが、モータースポーツは2輪・4輪問...
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