常盤橋は、北九州は小倉にある長崎まで通じる長崎街道の起点となる場所です。東海道が日本橋を起点にしたものとすれば、常盤橋は九州の日本橋に当たるものになります。全長約224kmの道程で、途中に25の宿場が置かれました。長崎街道は江戸時代において鎖国政策の下、外国との交易を行う港のある長崎に通じる街道として非常に重要なものでした。長崎からこの街道を通って、砂糖が経済発展していたこの長崎街道地域に大量に運ばれてきたため、菓子文化が他の地域と比べて発達することになりました。そのため長崎街道周辺には小城や飯塚といった菓子製造業が盛んな地域や、伝統行事に砂糖をふんだんに使う地域が多く、長崎街道がシルクロードに倣い別名『シュガーロード』と呼ばれる由縁となっています。この道には象もやってきて通ったという記録もあります。八代将軍吉宗が唐人から白い象を献上され、長崎から江戸まで運んだということが 「享保の象」として歴史に記されています。さて、この写真はその常盤橋を撮影したもので、背景にはリバーウォークや小倉DCタワーが見えています。小さな橋ですが、歴史的には大きな意味を持つ橋なのです。
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2011/03/20 20:28:32