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イイね!
2003年12月09日

総理!総理!総理!!

総理!総理!総理!! 午後五時からの小泉総理記者会見。
テレビ局は全社揃って生中継していて、僕は職場でそれを見ていた。

胸糞悪いとはこのことか。反吐が出るとはこのことか。

あんな説明で国民は理解・納得すると考えるほど総理は国民をナメ切っているのか。それとも総理はあんな幼稚な理屈を本気で信じる程度の頭脳しか持ち合わせていない人物なのか。
いずれにせよ全く聞くに堪えない、聞いているとバカが感染るんじゃないかと思うくらい程度の低い会見内容だった。

イラクの復興支援には自衛隊以外にふさわしい組織がないというのなら、堂々と胸を張って派遣すればよい。
自衛隊を派遣することが「要救護者」であるイラク国民に歓迎されることであるのなら、なおのことだ。
もっとも、種々の情勢や例の支援法の条文からすると、どう好意的に解釈しても現状での派遣は妥当性がないと言わざるを得ないが。

僕は常々、小泉純一郎という人はアジテーターなのだと思ってきた。様々なキャッチフレーズやスローガンを掲げて(よく言えば)人心を鼓舞するが、実務能力に関しては若干以上の疑問符をつけずには置けないタイプであると。
敢えて言うと、別にアジテーターであっても構わないのだ。我々民衆を最後まで陶酔させ切ってくれるのなら。アジを聞いて、それもそうだと幾ばくかの得心をさせてくれるのなら。
 だが、今日の総理記者会見を見て僕は、彼を評するには「アジテーター」と言う単語の前に「三流の」という修飾語をつけねばならぬことを知った。
それは、米英の対イラク戦争支持をいち早く打ち出した小泉総理の判断の当否を、記者に問われて感情的に(ほとんどムキになって)反駁した時の言葉が、あまりにも情けなかったからである。

彼の理屈はこうだ。
大量破壊兵器が見つからない?過去に自国民に使った実績があるじゃないか。国連決議に基づく査察も散々拒否したぞ。イラク国民はサダムの圧制に苦しめられていて、アメリカが戦争を仕掛けたおかげで開放されたじゃないか。これは正義の戦争だ。正義を支持して何が悪い。正義に貢献することが国益なんだ。

ばっかじゃなかろか、と思う。
「いま大量破壊兵器を開発・保有していて国際社会にのっぴきならぬ脅威を与えている」から「現政治体制を武力で崩壊させる」ことが正義であるのなら、インドにもパキスタンにも直ちに武力介入すべきである。
とりわけインドはカースト制などという人権抑圧のシステムを21世紀の現代においても温存している、極めて非民主的な国家だ。
あるいはチベット問題を抱える中国にも。もっとクリティカルな例をひけば、パレスチナ問題解決のため、米英と共同して日本はイスラエル国家を瓦解させなければならないだろう。

そもそも、公式非公式あわせても国連加盟国全体の1割程度の支持表明しか得られなかった、「大量破壊兵器の開発・保有」と言う、戦争を仕掛けた口実そのものが今、極めて胡散臭い欺瞞だったのではないかとさえ言われているのである。
そしてその反証を米英政府はいまだ示し得ない。そういう時局にあって会見で国民に向けて言う台詞がコレかい?!

 小泉総理は二言目には「わが国独自の判断」だの「主体的に」だのという。その台詞を口にするのなら、アメリカの尻馬に乗っただけのガキ臭い屁理屈にしがみつくのではなく、うーんなるほどと唸らせる大人の論理を展開して貰いたいのだ。

 ゲリラ戦の続く(僕は、占領軍に対する自爆攻撃などはテロではないと位置付ける)イラクに自衛隊を派遣する。…と言っては特別措置法に違反しちゃうので「治安のよろしくない」にしておくが、まあ、ともかく派遣する。
当初予定で言えば半年程度の駐留ということになるのだろうが、既に部隊派遣をしている各国の被害状況から勘案すれば、一人の死者も出さずに任務をまっとう出来たとしたら、それは天佑神助の類であろう。
死者は、必ず出る。二桁の犠牲が出るかもしれない。
恐らくその認識は、政府当局者にもあるはずだ。
であるならば、否、であるからこそ、正面切って「殉職自衛官が出るだろうが、それでも派遣しなければならないのだ」と語らなければならないのではないか。反対論者をきちんと説得する必要があるのではないか。

 政治は説得の技術だ、と言ったのはクリントン元大統領だそうだが、説得するだけの論理も言葉も持たず「説得」することを放棄してしまった安アジテーターが、世界のガキ大将(というよりギャングの親玉だな)に阿諛追従するなんて図は、日本国民である僕の尊厳感情をひどく傷つける。

 ところで全くの余談なのだが、僕は今回の派遣に関連して、こんなことを想像している。
「ほとんど戦時下と変わらない」イラクへの自衛隊派遣で、初めて対戦車系の個人武装が投入される。ま、一度はバトルプルーフしたかった(装備も、人員も、組織としても)んだろうなぁと言う感想はさておくとして、少なからぬ人的被害が出るだろう、と。そうするとイラクの次の派遣の時は、もっと装備や編成が見直されることになって、輪装装甲車じゃなく装甲兵員輸送車にしようとか、アタック・ヘリを持ち込もうとか、MBTも必要だとか、まぁそういう理屈が出てくるだろうな、と言う想像だ。
つまり今回の部隊派遣は、将来もっと「普通の国」になるための瀬踏みと言うか環境整備というか、伏線張りと言うか…そういう側面もきっとあるのだろうと思っている。
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Posted at 2003/12/09 23:03:57

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この記事へのコメント

2003年12月10日 0:15
だから言ったじゃないですか。の展開です。
彼を支持していない立場として、それでも何も言えないというかどこへ何をどう言えば伝わるのだ? と思うだけの自分も情けないんですが、何が腹立たしいって、彼等にはまだ切り札があって、いざとなったら責任を取って辞職するという手札があるということです。
面子と利権のために言うだけ言って、道理を蹴散らして混乱を深め、「痛みはこれからだ」と言ってのけた彼の切り札は、しっぽまいて逃げることなのです。
その片鱗は、トカゲのしっぽを切るという、既に切られたカードで示されています。
だから、支離滅裂でもなんでも言える。
そこまで言えるのであれば、なぜ衆院選挙を気にして先送りしてきたのかという、姑息な部分もあります。

一方、派遣される自衛隊に対して、正当防衛や専守防衛、支援法と例の基本計画に基づけば、誰が考えてもこうなるだろうということ。
「間違っても撃たれるまで発砲するな。相手をよく見極めて、そのうえで威嚇で撃ちなさい。あとは任せるから、要項をきちんと理解して訓練に励み、現場においては臨機応変にね」
それは、あまりにもひどい。
テロであろうと戦争であろうと、正当防衛の条件を満たしてくれるほど、『正当防衛を行使する可能性のある相手』は彼等に優しくないでしょう。

さて総理、自ら渡米して
「もういいかげんやめようぜ」
という、我が国独自の外交政策を打つというのは、カードとして持ち合わせはないモノなんでしょうか。
何となくそういう雰囲気。で、昔に戻るのもぞっとしません。
僕らも戒厳令なんてのを、来年あたり経験することになるのでしょうかね?(挿絵の写真を見て、まだそこまで行ってないのねと、少しだけ安堵。警備の「矛先」にされたりして危ないから気をつけてくださいよ)

コメントへの返答
2003年12月10日 0:58
全くです。
どこかの放送局のインタビューで、現職自衛官の妻へのインタビューにあった「総理は責任を取ると言うが、それは『辞めれば済む』程度の責任でしかない。自衛官である夫は、命を失うことにもなると言うのに」との言葉を思い出します。
無論、政治判断に関する責任のとり方と言うのは、辞任がすべてではないにせよ、屠腹するようなものでないことは事実です。
ですが、あまりにも『派遣するのである!』という結論だけを固定化して、そこに至る論理の組み立てをないがしろにしているがために、この匿名の自衛官の妻に限らず、なんとも割り切れぬ思いが付きまといつづけるのです。

赴く先はほとんど戦場であるのだから当然人死には出る、その覚悟をしないのは一国平和主義だ平和ボケだとの論調がひところ幅を利かせましたが、ふざけたことを言うなと僕などは思うのです。
なんで他所の国が世界の大半の国の反対を無視しておっぱじめた戦争のために、日本人が死なにゃいかんのだ。
小泉総理は今日の会見でこんなことも抜かしやがりました。
「テロはイラク開戦前からあった。NYで23人(だったかな?)の日本人が死んでいる」だから東京でテロが起こる可能性についても怯むな、と。
米国に対するテロに「巻き込まれる」のと、自国が直接テロのターゲットになるのとじゃ全然意味合いが違うことも分からんのか、あんたは!!

こんな総理大臣に引っ掻き回されてこの国が、日本人が他国民に恨まれたり憎まれたりすることになるのかと思うと、憤りを感じずにいられません。(また、そういう無茶苦茶な返答に質問を重ねられない報道各社も各社です。官邸記者会のしきたりもあるのでしょうが…)

ところで、この添付写真は、この日記のために(と言うことは夕方の会見を聞いたあとで)足を延ばして撮影してきたものなのですが、戒厳令は大げさにしても警備体制はずいぶんと強化されていました。
皇居側から国会正門に向かう直線道路の脇に、上下車線ともそれぞれ4台強の機動隊バスが待機していたのです。
これで何個小隊に相当するのか知りませんが、ちょっと記憶にない規模のスタンバイ態勢ではあります。
写真撮影のために「不審な」走り方をしたから、もしかしたら公安に目ぇつけられたかもしれません(笑)。
2003年12月10日 0:29
自衛隊を派遣する。そのことだけしか頭に無いみたいですね~
こういう人がクビにもならず日本の政治的な代表者になるって言うのが一番問題なんでしょうねぇ。
とか言いつつ、選挙に投票にさえ行かない僕のような人間が大多数である限り、変わりようも無いのかも。
構造改革を唱えるなら、まずは教育から変えなきゃいけません。

僕らの世代なら(かろうじて)年上の上司・先輩が力仕事していれば、たとえどんなに気に食わぬ相手であろうと、俺も(俺がって言えるのは少数派だったり)やりますよくらいのことは黙ってても言ったもんですが、最近入社して来た若者(20代)は言われなきゃやんないですから。
理由が「何やって良いかわかんないんで」なんて聞くと大丈夫かこの国は?と、今更ながらに長嘆息が出ました。
コメントへの返答
2003年12月10日 1:23
自衛隊をイラクに送り出す、と言うのは小ブッシュに対する公約だったのでしょう、恐らく。
それがいつ、どのような形でなされた(対米公約が事実であるとの前提に立てば)のか我々国民一般は知る由もないのですが、そういう事情は一切語らず、イラクのどこそこは治安が安定しているだの非戦闘地域だの、復興支援=国際貢献=自衛隊派遣だのと興奮のあまり声を裏返らせて(国会論戦なんか見てると、文字通り声が裏返ってます)まくし立てるのですから、本当にいやになります。

今日の記者会見を見ていても思いましたが、小泉さんという人、どうやら痛いところを突かれるとカーッと頭に血が上っちゃうみたいなんですね。で、いきり立つわ開き直るわ。
それと、どんな屁理屈をこねてでも自分の正当性にしがみ付かずにはいられないらしい。自らの非を認める、自らの判断や行動に過ちがあったと認める、と言うことが「絶対に」出来ないようなのです。
郵政民営化論議などでは、屁理屈だろうとなんだろうと自論の正しさや「正義は我にあり。我こそが正義なり」をやっていても人命が失われたり国際テロの標的にされたりはしませんが、ことは「戦争に荷担するかどうか」ですよ。戦争の当事者が2勢力あって、その片方を全面的に支持すると言うのは、程度問題とは言え戦争への荷担でしょう。

恐れず怯まず立ち向かうと檄を飛ばすのは結構だけれども、その檄の結果命を落とす(テロの標的となる)のは、手厚い警備に守られた日本国総理大臣閣下ではなく海外で働く商社マンであったり、都内で働く僕らであったり、もっと直接的にはイラクに派遣される自衛官であるわけです。
既に2人の外交官が命を失いましたが、それが今後も、さらに大きな規模で起こり続けるかもしれないと言うことです。

選挙のときは(外交官が殺害される前だったとは言え)この問題を争点にしようとせず、終わってみれば議席数は安定多数、反対する野党がいたって、反対派に納得や理解なんかしてもらわなくても、多数決やりゃ可決するんだから構いやしねーよ、と言わんばかりのことの運び方、まことに腹立たしい限りです。

とは言うものの、僕だって特定政党に肩入れしてるわけでもないし国政に何らかのアクセスがあるわけでもないので、本当、こうなってくるとやり場のない怒りと徒労感とに身を委ねるしかないのですが。
2003年12月13日 16:01
小泉総理が以前の総理と決定的に違うのは、マスコミと株価の操作が上手な事ではないでしょうか。
選挙前は、銀行の利益上方修正、株価上昇、強気の経済成長率(速報ベース)だったのが、選挙後に足銀破綻、経済成長率下方修正、株価の下落。
この後、亜作火生命が破綻するかも知れないし・・(根拠無しの噂です)

今後の予定される大作戦は、ペイオフ解禁後にIMFを利用して郵貯を破綻させ、郵貯に1000万円以上預けられている資金を合法的に国庫に取り込むこと。法律はもう揃っているし、1000万円までの制限を超えて複数口座に預けている人がいることも常識です。
_(^^;)ゞイヤー恐いですねー。
説明は今回のイラク並みでOK!?
コメントへの返答
2003年12月15日 12:08
まさに煽動政治家の面目躍如とでも言った所でしょうか。
表向きの説明(説明になっちゃいませんが)と実際にやっていることの乖離がこれほど甚だしい政治家と言うのも、この10年を見渡してもちょっといないのではないかと思います。
説明不足とかごり押しとか言うのではなくて、言うこととやることが違う…うーん、はぐらかしたり話をそらしたり開き直ったりして説明すること自体から逃げまくっていると言うべきでしょうか。そのくせスローガンだけは威勢いいのですから本当に厭になります。

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