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惰眠のブログ一覧

2006年05月25日 イイね!

逃げた運転手

逃げた運転手佐賀の唐津で、自転車の小学生をはねた運転手が、救護措置や通報をするどころか被害者を山の中に棄てて逃げた事件があったが、物損事故では僕もむかし、そういう事例に出会ったことがある。当事者としてではなくて、あくまでも目撃者として、だが。

 たしか大学を出て最初に就職した会社を辞め、再就職先に入るまで実家でブラブラしていた時のことだと記憶しているから、92年の2月か3月の出来事の筈だ。
 夜の10時か11時頃だったと思う。実家はちょっとした高台に建っているのだが、その下を通る道から金属同士が激しくぶつかる「バンッ!」と言う音が響いてきた。自分の経験から、全損クラスの衝突事故の音だと言うことがすぐに分かったのが我ながら情けない。

 しかし一向にパトカーや救急車のサイレンが聞こえないので不思議に思い野次馬根性で現場を見に行くと、陸橋下の暗がりに路上駐車したアウディ80がブルーバードの突撃を受けてハッチバック車のような姿になっていた。リアウインドウは跡形もなく砕け散り、キャビンが素通しだ。それに2台ともボディ全体が微妙にひしゃげている。文句なしの全損事故だ。ところが人影が全くない。どちらも車の中はもぬけの殻。
 時間が時間だから通行人がいないのはともかく、運転してたはずの人物の姿さえもないってのは……逃げたのか!

 周囲に僕以外の人間はいないので、ともかく家に駆け戻って110番。当時はケータイなんてものはなかったから。警官に状況を話すためにもう一度事故現場に戻ると、駆けつけてきた警察官は開口一番「事故を起こしたの、あなた?」。

 ちゃうわボケ。善意の通報者を事故当事者にすなアホ。と言いたかったけど丁寧に応対し、とりあえず音を聞いた時間や、その後の様子を説明した。ひとしきり話し終わると彼は取っていたメモを片手に無線を開き「マルモク者によりますと」なんて話し始めた。
 マルモク……ああ「○目」で「目撃者」か。「マルヒ」の被疑者や「マルガイ」の被害者と同じなんだ。事故の瞬間は見てないんだけどな。

 何日か経って、警察からご協力ありがとうございましたと後日談の報告があった。追突したブルーバードを運転していたのは、某医学系大学付属病院に勤務する外科医。車内に散乱していたカルテだとかの資料から、すぐに身元が割れたと教えてくれた。
 自宅でしこたま酒を飲んでいたところ、勤め先から「緊急手術が必要な患者がいる、すぐ来てくれ」と電話があり、ベロンベロンに酔っ払ったまま病院に向かい、途中で事故を起こしたのだそうだ。
 ところが職業的責任感の強いらしいこの外科医は、自走不能になった自分の車をその場に乗り捨て、泥酔状態でオペをするためタクシーで病院に向かったのだと言う。
 電話で後日談を伝えてくれた警察官も呆れ果てていたが……呆れるも呆れるが、交通事故よりはるかにホラーだぞ、それは。

 逃げた運転手が勤めていた先は有名な病院だし、それなりに優れた実績挙げているところではある(ただし逆の話も少なくない)のだが、この一件以来、僕はどんなことがあってもその病院で診てもらうことだけは絶対にするまいと、心に固く誓ったのだった。
Posted at 2006/05/25 20:03:43 | コメント(3) | トラックバック(0) | 事件・事故 | 日記
2006年05月24日 イイね!

その名を名乗るべからず

その名を名乗るべからずフェラーリの旗艦が575Mマラネロから代替わりして、599GTBフィオラーノになると言うニュースは、紙媒体でも電子媒体でも既に報じられている。
 その新しいフェラーリの旗艦が、日本ではフルネームを名乗ることが出来ずに「フェラーリ599」になるとのニュースが、WebCGに載っていた。
 モデナとかマラネロとかフィオラーノとか、好きな人間にゃ特別の響きを持つ名前だから是非ともフェラーリにこそ使ってもらいたいのだけれども、GTBもフィオラーノも、日本国内では既に自動車関連商品の名前としてほかの誰かによって商標登録されているからだと言う。

 どれどれと特許庁の検索サイトで調べてみると、なるほど。「GTB」はトヨタが、「フィオラーノ」はオートバックスが商標を抑えているのだった。全く自動車と関係のないカテゴリーならば問題ないのだが、そもそも「GTB」とか「フィオラーノ」でクルマとまったく縁がないってのは……あまり考えられない。

 とは言え商標がぶつかって改名を余儀なくされるなんてことは、僕の知る限りでも車の世界じゃあそう珍しくない。
有名なところでは901と言う名称でデビューしたポルシェのスポーツカーが、プジョーからのクレームで911になった例があるし、ホンダの販売店と名前がバッティングするので「ルーテシア」と名を変えて日本に持ち込まれた小型車もある。シトロエンのエグザンティア(Xantia)も、実は「サンティア」と読むのが正しいけども、マツダの大型サルーンと名前が似てるので名前を変えたと言う説もある。

 フィアットの現行型パンダも、最初はギンゴ(Gingo=銀杏)の名前で売るつもりだったのが、トゥインゴを擁するルノーから執拗なクレームを浴びせられ、昔の名前で出ることになったそうだ。
 ルノーと言えば、マツダのバッジにクレームをつけて「丸に菱形」のエンブレムを変更させたこともあった。当時、青息吐息だったマツダには結構堪える費用負担だっただろう。

 決まりごととではあるけれども、本家本元のフェラーリが本来の名前を名乗れないってのもナンダカナァと言う気分にさせられる。
 でも考えてみればフェラーリは、栄光の「GTO」も日本国内では名乗れない。それは、三菱自動車がディアマンテ・ベースの巨大クーペにその名を与えたからだ。ランボルギーニも、タイガーマスクこと伊達直人の愛車「エスパーダ」の名前を日本国内では使えない。これもまた三菱自動車が、ギャランの特別仕様グレードにその名を与えたからだ。まったく、モー。

 クリオやギンゴのようにバッティングしちゃうのは仕方ないけども、余所の誰かが築き上げた名声を、たまたまある地域で商標登録されていないからと横から頂戴してしまうってのは、ちょっといただけない話だなぁと僕は思う。名ばかりのGTだとかオリジナルより重たいGTAみたいに、元祖・本家に対する敬意や礼儀を著しく欠くように感じてしまう。
Posted at 2006/05/24 19:34:36 | コメント(0) | トラックバック(0) | 海外の車 | 日記
2006年05月19日 イイね!

こんな法律、あってはならん!

こんな法律、あってはならん!このところ業務多忙で禄にニュースも見ていなかったために共謀共同正犯の一バリエーションくらいと思い違いをしたままでいたのだが、いま国会審議でホット・イシューとなっている共謀罪の新設。驚いた。ブッ魂消た。まったく、想像を絶するトンでもない改正案である。

 新聞やテレビの報道では、記者が法律の読み方に疎いためか、その一番ヤバイ部分を的確に伝えていないのが非常に歯がゆいが、こんな滅茶苦茶な法律案は、絶対に通してはならない。

 今回の改正案の最悪なのは「合意」そのものを犯罪として扱う点である。悪いことをしようぜ、そうしようと頷き合うことが犯罪として扱われることだ。
 その後、具体的な犯行の準備に取り掛からなくても、犯罪として捜査を行い、逮捕し、刑事罰を――それも重罰を――課することができると言うことだ。

 公判請求をし最終的に刑事罰を課するには、その前段に必ず警察(検察)の捜査というプロセスが発生する。この過程では往々にして「物件の押収」だとか「身柄拘留」が行われる。
 つまるところ、この罰条さえ存在すれば「あの『組織』は、なにやらたくらんでいるらしい」という時点で、まず内偵捜査が始まり、「メンバーの甲と乙が犯罪行為を行おうと話し合って合意した」疑いが濃厚と判断すれば、いきなり強制捜査に着手できると言うことだ。

 『自衛隊イラク派遣反対』のビラを、防衛庁官舎のポストに入れて歩いた市民団体のメンバーが住居不法侵入容疑で逮捕起訴された事件があったが、この法律案が通れば「みんなで手分けしてビラを撒こう」と決まった時点で、警察はその市民団体事務所を捜査し、メンバーの自宅を家宅捜査し、さらに言えばメンバーを逮捕できる。

 「共謀罪成立絶対阻止の集会をやろうぜ」でも、無届デモだとか往来妨害だとか威力業務妨害だとかの共謀を問うて強制捜査・逮捕拘留に踏み切れてしまう。具体的に準備なんか始めてる必要はない。「中韓が日本を非難してるのがムカつく。一発かまして目に物見せてやろうぜ」も同じだ。

 こういうことは、実際に判決が確定する必要なんか、全然ない。こういう法律があるのでお前らいつでも逮捕できるんだからなと言う威嚇効果や、実際に公判維持できなくともガサ入れ・逮捕という強制措置が採れることに意味がある。それは、途轍もなくヤバいことだ。かつてのスパイ防止法だとか、盗聴法どころの話じゃない。
 いや、共謀行為を「罪」として付け加える以上は、捜査の実効性も担保しなければいけないから、現在の盗聴法で定められている適法な捜査の範囲も、追っかけ拡大する方向で改正されると考えるべきだ。

 法務省の説明するように、本当に条約批准したテロを初めとする国際的組織犯罪に対抗することだけが目的ならば、こんな大雑把で適用範囲を如何様にも拡大できる文言の法律案など霞ヶ関エリートの法律専門家は、つくりはしない。表向きの説明と違う意図があるから、そういう構造の書き方をするのだ。

 ともあれ、この改正案はヤバい。とんでもなくヤバい。
Posted at 2006/05/19 18:56:41 | コメント(3) | トラックバック(0) | ふと思ったこと | 日記
2006年05月17日 イイね!

ストラトス・ゼロの出る映画(?)

ストラトス・ゼロの出る映画(?) 僕がまだ高校生だったころ、ポップスやロックの世界では所謂プロモーション・ビデオというやつが隆盛を極めた。当時、横浜に住んでいた僕は、TVK(テレビ神奈川。現tvk)が夕方に放送していたMusic Tomatoという、ビデオ・クリップを延々流し続ける番組に釘付けだった。

 中でもマイケル・ジャクソンは凄かった。a~haのテイク・オン・ミーも衝撃的だったが、Beat Itを皮切りにポップスでミュージカルをやってしまったキング・オブ・ポップスには一歩も二歩も譲るだろう。

 いまさらそんなことを書くのは、最近マイケル・ジャクソンのDVDを買ったからだ。『映画』と銘打たれた「ムーンウォーカーー」はしかし、映画というにはあんまりな出来なのだが、ビデオ・クリップ集としてはまずまずである。

 そんなことを考えながら鼻歌交じりに画面を見ていて、びっくりした。ハリウッド映画を茶化したかのような、スムーズ・クリミナルの導入部でのことだ。これ……ベルトーネのストラトス・ゼロ(イタリア語だから「ゼーロ」かな?)じゃないか?!おいおい、走ってるぞ!

 無論、いまから18年前にだってCGはあったし、そもそもミニチュア撮影はもっと昔から存在する技術だから、必ずしも実物を使っているとは限らないのだけれども、それにしたってストラトス・ゼロだ。
 なんで当時気づかなかったのだろうと疑問を感じたが、思い出してみれば簡単なこと。スムーズ・クリミナルの本体部分は何度も何度も放送されていたけれども、その前段がテレビにかかることは、まずなかったのだ。

 それはともかく、こうしてマイケル・ジャクソンのビデオ・クリップを見て思ったが、彼が「キング・オブ・ポップス」と呼ばれたのは伊達ではない。と言うか『やっぱマイケル、すげーわ』なのである。
Posted at 2006/05/18 00:06:47 | コメント(0) | トラックバック(0) | 芸能・文化 | 日記
2006年05月16日 イイね!

オトコのユメ

オトコのユメ職場への道すがら、トヨタ・モデリスタVM180ザガートに出会った。
トヨタのMR-Sに、イタリアの名門カロッツェリア「ザガート」の仕立てたエクステリアを与えたかなり特別なクルマだ。

 まあその、ごく正直に言ってしまうと、VM180は全然タイプじゃない。物珍しさはあるのだけれども、むかし懐かしい巨大ロボットものアニメにでも出てきそうな方向性が、どうにも肌に合わないのだ。ここ最近10年ばかりの間のザガートのデザインには、そっち方面を向いているものが多いのだが……。

 で、そのザガートがついこの間、ワン・オフのフェラーリを作った。
575GTZ(末尾のZはザガートのZ)と名づけられたこの車、日本人のフェラーリ・コレクターである「ヨシ・ハヤシ」と言う人物のリクエストに応えたものだと言う。(関連URL参照

 往年の250GTZやTdFのモチーフを巧く生かしていて、ややでっぷりした感じはあるが、昨今のピニンファリナ式懐古デザインと見比べると、こちらの方がずっと粋である。赤くないところも「判っている」感じがする。
 まあ、ただ一人の特別な客のためにオーダー・メイドであつらえたクルマと、カタログ・モデルたる量産車とを比較するのも酷な話ではあるが。

 この575GTZ、今年のヴィラ・デステ・コンクール・デレガンスにも出品された由。既製品の高額ブランド車をアクセサリーとする諸兄を、巷間「勝組」などと言ったりするようだが、このハヤシ氏と比べたら……と言うか、比較するのも可哀相だ。
 成功者と言うのか、男児一生の夢をかなえると言うのか、やはり「自分だけの一台」をこうしてリクエストしちゃうなんて、素晴らしすぎる。なんと言うか、カネの使い方を知ってる、って感じがする。

 とまれ、ハヤシ氏に限らず世界中にコレクターのいるフェラーリである。いまより先50年も60年も後にも、この車のサイド・ストーリーという形ではあろうが、文字通りハヤシ氏は歴史に名を残したわけだ。

 これもまたオトコのユメの一つの実現だろう。


追記:後日判明したことだが、これを発注したヨシ・ハヤシ氏とはガレーヂ伊太利屋創業社長の林良至である由。林氏はフェラーリのみならず旧いアルファ・ロメオのコレクターとしても著名(但し媒体露出は殆んどしない)だとのこと。
Posted at 2006/05/16 23:05:48 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日本の車 | 日記

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