さて、156のモディファイですが順調にすすんでおりますっ!かみさんの冷ややかな視線を身軽なフットワークでかわしつつ、『アノネ、お尻が痛いのよ、ほら、、これ、アルファロメオのシートヒーターのセンサーのボッチがさ、でっぱってて、お尻をぐりぐりとすんのね。だからシート変えたいのねん。』こういう、半分嘘も方便のような言い訳をよく自分でも思いつくな?とか考えつつ、発注したわけですよ。最初は運転席だけ変えるつもりで行った、ASM 横浜なんですが、担当氏のギャグにのせられつつ、しっかりと助手席も購入。やっぱトータルコーディネイトって必要よね。担当氏のオクサンにも来てもらって、実際に座ってもらえればという熱意あるお言葉に、一個、2−3万とかありえない値段で報告してるんで無理!!!と、動揺しまくりでお断りしつつ、装着とあいなりました。(独身時代ってよかったよな。。。)購入したのは、運転席 RECARO RS-G ASM LIMITED、助手席は、RECARO SR-6 ASM LIMITEDと、シートレールだ、サイドプロテクターだなんだで、155400円、134000円、サイドプロテクター8800円バックカバーサービスですな。30万近く支払って、装着!!
サイドブレーキカバー、スカート、シフトノブスカートもアカステッチダブルで交換していたんで、全てがアカのダブルステッチになり、うーん幸せ。。。。RS-Gにすっぽりと身体を納めると、ペダルが純正は中央よりにオフセットしていた事に気がつく。このへんは馴れでなんとかなるレベル。だいぶ下がった視点と、心地よい窮屈さにつつまれながら、あーバケットってこれよねぇ。。とか過去の事を思い出しつつ、ハンドルとおすぎ。。こりゃつらいとか上下にハンドル位置を調整してたら、ずこっとか言って、手前にハンドルがのびてきた?え???知らんかった!!!馬鹿な僕は、手前にハンドルがひけるなんか思ってなかったのだ。。。そもそも、178cmの少しだけ大柄な僕はそれを今まで必要としていなかったのだ。なんとかベストポジションを出しつつ(まだ試行錯誤)車を前へ滑らせると、んーー、イイ!!!
30万も出したんだから、少しくらい幸せになったってバチはあたらんでしょ?とか思いつつ、さっそく、けつと背中をばっちり拘束されつつ、高速へ。カーブひとつまがるにも、サスの動きがよーく身体に伝わり、全てがズレない状態での運転というのはたまらなく楽しい。シートヒーターと、シート脇のエアバッグを無くしてしまった代わりに得られるものは、まさにfun to drive!
これからの季節、このピッタリ感からくる背中のムレは気になる所だけど、気にしたってはじまりません。しかし、シートを変えただけで、新車な気分になれるっていいですよね。これもまたリフレッシュのひとつとして自分では考えています。
ーーーーーーーーーーーここからインプレ
RS-Gはバケットシートで、このASM LIMITEDは、アカのダブルステッチが印象的なモデルです。サイドと、ヘッド部分はカムイという、アルカンタラーとよく似た素材を使ってます。座席部分はシャイニングメッシュという生地を使用しています。乗降は、言われる程悪くないのはこのモデルは若干だが、サイドサポートをレース用と比較して削ってあるからで、街乗りレベルではその弊害となるようなサポートの悪さは出様が無いと思います。車検対応は勿論できてます。
アイポイントは、専用シートレールで4cm程下降しているとの事ですが、感覚ではそこまでなく、2−3cmの変化程度に感じました。新品なのでまだ僕の身体に当然、なじみきってないので、これからウレタンのへこみ具合などを含めなじんで行くと思われます。
肩のサポートもかなりしっかりとした物で、よほどの横Gでも身体がズレる事はありませんでした。わざとハンドルを切るのを遅らせて、急激にズバッと切り込んでみましたが、自分のお尻を中心にサスがしなって曲がって行くのがよく理解できるシートです。このようなシートに変えると、大きな問題がひとつ出ます。それはタイヤに不満が出る事ではないかと思う。新品のタイヤではない為、サイドブロックが硬化しているのが、よくわかってしまうのです。エンドレスに金銭を投入してしまう気持ちにさせてしまうひとつの要因になります。ブレーキフィールについても同様で、イタリア車は上から押し込むようなスタイルですが、垂直に蹴飛ばすような椅子に座ると、その感覚の悪さが際立ってきてしまいます。
バケットの利点は身体全体を面で包み込むため、腰にも背骨にも有効ですが、後席の物を取る事すら出来ないようになります。アームレスとそのものも無くなりますので、小物入れがさらに減ります。しかし、ひとまわり純正よりもシートが小さくなるため、サイドブレーキへのアクセスが感覚的にかなりよくなるというオマケもありました。
SR-6 ASM LIMITEDは助手席ですが、リクライニングするバケットシートとして人気のモデルです。RS-Gとのトータルコーディネイトとしては、助手席側にはゲストが座る事が多いという事で、こちらを選択しました。素材はまったくRS-Gと同様ですが、座面はだいぶ広いです。RS-Gはバケットなので、仮眠すら許されませんが、いざとなったら、助手席にまわって休む事も可能です。リクライニングは左側ダイヤル式で、右側にはレバー1発リクライニングが付いてます。ほとんどの用途は、クーペの後部座席アクセスの為の運転席側から操作するレバーなのでしょう。
助手席側はほぼ奥さんだの彼女だの子供だのが座る事を考えれば、女性には不向きなシートで、身長156cmのうちの奥方の肩のサポートはまったくしません。肩部のサポートの一番下に肩があたる程度になります。この辺の所は、レカロ社は高価であっても量産モデルでは男性中心のメーカーだと感じますし、小柄な人は座面を上げるなどしないと、意味がない気がしました。
乗り降りについては、サイドサポートが高い割に、女性であっても案外わるくないです。かみさんも苦にはならないと言っておりました。それは、サイドサポートと、リクライニングする背部分の間に大きな隙間があり、そこに太ももをすべりこませると、普通に乗降出来るからで、これは男性よりも女性のほうがより活用しやすいかと思います。
助手席にのって走った事がないので、サポート性能はよくわかりませんが、座ってみたかんじでは、疲れそうもない楽なシートで、適度なホールド感があり、普通ならこれを左右でも充分かと思いますし、ひょっとしたらそれがセダンではベストチョイスなのかもしれません。私が、RS-Gにこだわった結果、このようなチョイスになっております。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー実話の小話ーーーーー
ひとしきり、ドライブを楽しんでいると、サイド部分をながめながらかみさん
(鬼)がつぶやいた。
『これ、レカロじゃん、私知ってるよ?』(過去AE86の彼とつきあった事のある奥さん)
そういった後、流れる景色しか目にうつっていない僕の横顔に、鬼の視線が突き刺さった。
バケットシートは密着しているため、この季節は背中がむれる。
むれた背中に、よけいになにかしら嫌な汗がさらにじわっと来たのがわかった。
しかし僕は運転中だ、隣に視線を移す事など許されないのだ、そう何があっても。
『あ、そ、そうだね。アハハハハ』
これが、生活をともにしない彼女であるなら、僕はレカロっていうのはね、とか、蘊蓄を自慢げに披露しながら上機嫌で、乗り心地ちがうでしょ?とか言ってみたりするであろう。しかし、相手はたまには服でも買ったら?と言った所で、無駄遣いなどしない、嫁である。
『そんな安いわけないよね?』
ちょっと低めの声が車内に聞こえたが、大きな声でもないのに、僕の耳にこだまするようにリフレインした。
『いや、出物があってさ、これいいでしょ。。。』
『ふーん』
気づいてる。絶対に気づいてる。。。。。。
なんか嫌な感じに心拍数があがり、さらに汗まで吹き出しそうになるのをこらえつつ、言い訳を必死で考えるのだが、なにも浮かんでこない。こんなときは話題を変えるしか無い、そうだ話題を変えよう、なんの話題がいいかな。そんな事を考えていると、相手に先手を打たれた。
『まあいいわ、これが最後のアルファロメオだからね。好きにしたらいいよ。』
『え?』
だって、156がいいって言ったの君じゃんか、俺としては何年後かに出るジュリアのつなぎとしてだね、156をしっかりとアルファロメオに復帰するために中古で我慢してだね。8Cはさすがに買えないけど、ジュリアは買える可能性が少しはあるかもしれないじゃん。来年出るジュリエッタだって、ひょっとしたら、すげぇいいかもしれないじゃんか。。そりゃ確かにこの子(156V6)は、最高よ?
でもでも、これが最後なんですかっ!!!!!反論できないまま、しっかりとバケットシートの中で身動きが取れない自分の心まで、妻という名の家庭というバケットシートに自分がしっかりと5点ハーネスで締め上げられている事を自覚しながら、見上げた今日の空は。。。。雨だった。。。。俺のために泣いてくれるのか?空よ。。。
ブログ一覧 |
モディファイ | クルマ
Posted at
2011/05/01 20:51:24