2013年06月13日
夢に向けて
多数の死者を飲み込んでいる“緑の地獄(グリーンヘル)”こと、ドイツ・ニュルブルクリンク・ノルドシュライフェ。
1927年から存在するこのサーキットは、全長が20km以上にも及び、超高速から超低速の172ものコーナー(カーブ...そのほとんどがブラインドコーナー{先が見えにくい})、約300mの高低差、激しい天候の変化、バンクが付いているすり鉢状のヘアピン、路面が波打ち、ジャンプする箇所がある上、コース全体の平均スピードが高く、ほこりっぽく滑り、コース幅が狭いのでエスケープゾーンがほとんど無いという、危険極まりないコースです。
(1976年にニキ・ラウダ選手が炎上事故を起こして以来、F1は開催されておりません。)
テクニック以外にも強靭な体力、反射神経、視力、集中力、精神力、勇気、経験を求められます。
人間と機械双方に多大な負担がかかります。
長距離な上にバリエーション豊富なコーナーを伴ったコースである為、まずコースを覚えること自体が難しく、そのうえ幅員の狭い荒れた路面を高速で長時間車を走らせなければならない故、ドライバーやライダー、マシンは極限状態にさらされてしまう所なのです。
一般人には到底理解し難い場所であるものの、近年の一部日本車も、ここでテストをするように成って参りました。
“のほほんとした現代日本”にて、普段普通に生活している中で、
「自分の命とギリギリの所で対峙する」
事等はほぼ無く、ぬるま湯に浸かっているような気がしてしまう小生にとっては、「誰のせいにもせず、自己責任にて自由に走りなさい。」と言わんばかりの、自らの極限を手軽にチャレンジさせてくれる、究極を模索するこのような国があることが非常にカルチャーショックであり、又、魅力的に目に映るのです。
いつしか、ここで生まれ育った歴史を持つ特別なマシンと共に、この“グリーンヘル”を疾走してみたいという‘夢’と成りました。
このYouTubeの映像は、もう既に20回は見ています。(笑)
マシンは勿論、“空冷最終PORSCHE911turbo(Type993)”です。
この“スズメバチが飛んで行く時の様な空冷エンジンの音”が、
「タマランッ!」
のです!!
この車載カメラの様子から察するに、男性2人が乗車しているようですが、このペースで走れるとは、テクニックも勇気も脱帽ものです。
(人が1人乗車するにつき、重量増により約9馬力が損失されると言われております。分かり易く言えば、馬9頭分です。)
しかも周りには雪がチラホラ残っており、路面温度は極めて低い状態である事が容易に分かります。
映像の1:20秒、2:10秒周辺は有名なジャンプスポットで、ここでハンドル操作をミスしてしまうと下手をすればコースを飛び出してしまい森の奥へ吸い込まれてしまう為、発見が遅れることも多い様です。
3:50~4:00の区間は、長い直線の後の緩い左コーナーと、下り坂終わりの右コーナーとは、重大事故の多さで最も悪名高いコーナーの様です。
5:05のすり鉢状のコーナーは、元々は排水溝だったようで、入口は見通しが悪く、斜面があるためイン側を通ってもある程度の速度を保って曲がる事が出来る様ですが、その反面他のコーナーに比べても地面が水平ではなくきつめの凸凹(いわゆるバンピー)となっており、車はいたる所を擦ってしまうため慎重さも求められるそうです。
5:40~7:00辺りのブラインドコーナーが連続する超高速S字セクションは、ニュルを走るテストドライバー達が「ここが一番面白い」と口を揃えている模様です。
前後左右上下とあらゆる方向からのGに襲われる為、人間の三半規管の強さは勿論、マシンは強靭なボディやフレーム、足回りのポテンシャルを要求されます。
“しかるべき夢の実現”が来た時の為に、コースのライン取り、何速に入っているのか、ブレーキングポイントはどこか、等々、ゲームのPS3グランツーリスモ5と平行して、実際の映像と比較して研究しています。w
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Posted at
2013/06/13 04:51:50
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