だーいぶ前の話なんですが、ブログで…“ウッドクラフト…このコはドコのコ?? ”と、いう記事を投稿しました(下の、関連URL参照で…汗)、、、たぶん2年以上前(^ ^;)
内容は、左の写真のウッドクラフトの元ネタ車を探してみよう!というモノだったんですが…結局、よくわかんなくて、そのまんま投げてありました(^▽^;)
…が、最近になって「もしかして、コレじゃね??」ってのをまた1つ見つけましてしまったんですよ(“やほお”で調べたワケではナイですが…www)
“ダラック 8‐10HP”って知ってます??(ココまでナイツ風でw)
コイツです。
コレなら、ヘッドライト(らしきモノ)がフロントフェンダーの上あたりに生えてて、しかも前後のホイールベースの内側にある、というこのクラフトの特徴とも一致してるし、一見するとオープンカーだけど、幌っぽいモノがリアに付いてるから広げればクラフトのシルエットと、かなり近くなる気がします。
少なくとも…前回、候補に挙げたプジョー・ベベ,リオン・プジョーVC2,ルノー8CV(TYPE L)なんかよりも、遥かに似てる気がします(各車の写真は過去記事参照で)
まぁ、ボンネット~フロントグリルの形状など、違うトコもあるっちゃあるんですが、ソコはデフォルメってコトで…(^▽^;)
…と、いうことでウッドクラフトの元ネタが、せっかく判ったので、(ココからやっと本題だったり…汗)
今回の
「千車一夜物語」は、8-10HPと、その製造元のダラック社(&その創始者のアレクサンドル・ダラック)について…
まず改めて、写真の車の名称は
「8-10HP」
ダラック社によって作られました。
この「ダラック」という会社は、フランス人のアレクサンドル・ダラックによって19世紀末~20世紀初めに創設されました。
創始者である、アレクサンドルは1851年にフランスのボルドーで生まれ、まず自転車及びオートバイの販売を手がけた後、1899年にレオン・ボレーのベルト式駆動車の権利を買い取って自動車の販売を始めます。
しかし…この事業は当時、一世を風靡していたルノーのシャフト駆動式自動車の前に破れてしまいます。
その後、再出発したアレクサンドルは、ルノーと同じシャフト・ドライブ車の販売を開始、その車に自身の名前、「ダラック」を冠します。
当時のクルマに比べ、小さくて廉価だった、この車は特にイタリアで売れたため、1905年(1906年説あり)、アレクサンドルはイタリアのナポリに「イタリアーナ・ダラック株式会社」を設立し、フランスから運んだパーツでダラックのノックダウン生産を開始しました。同年末にはミラノ市の外れに製造工場も建設してます。
しかし、翌1907年に起こった経済危機によって、思うように車は売れず、早くも経営危機に瀕してしまいます。
そして1909年、とうとう地元イタリア、ロンバルダの実業家達によって「イタリアーナ・ダラック」は買収されてしまいます。
存続期間4~5年の短命な会社でした(>_<;)
この短い活動期間に作られていたのが今回の主役だった(?)“8-10HP”です。
現在の言い方でいうところの…いわゆる「不人気車」といったトコでしょうか(^ ^;)
余談ですが、この「フランス人によって作られたイタリアの会社」は、イタリアの実業家達に買収された後、「ロンバルダ自動車製造株式会社」と名前を変えます。
そして、このメーカーで作られた車は社名(Societa Anonima Lombarda Fabbrica Automibili)のイニシャルを与えられ…
“A.L.F.A”
と名づけられました。
また、この車にはミラノ市章の赤十字とかつてミラノを支配したヴィスコンティ家の家紋に由来する人を飲み込む大蛇を組み合わせたエンブレムが付けられました。
そう、今日まで続く「アルファロメオ」社の起源です。
ミラノ郊外にあるアルファロメオ博物館には、アルファロメオのルーツとして「ダラック 8-10HP」も飾ってあるんだとか。
ぜひ一度、見に行ってみたいですね~(´ω`)
<参考文献>
『WORLD CAR GUIDE DX 18 世界自動車図鑑 ALFAROMEO』 ネコ・パブリッシング(2006)
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4輪 | クルマ
Posted at
2014/01/30 21:27:26