アルピーヌ A110

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2018年式アルピーヌA110ピュア感想文 - A110

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2018年式アルピーヌA110ピュア感想文

おすすめ度: 4

満足している点
1.運転が純粋に楽しめる快適な走り
2.素晴らしい乗り心地
3.うっとりするスタイリング
不満な点
1.後方視界
2.カードキーの使い勝手
3.パドルシフトの短さ
総評
同じ職場のカーガイ(平成生まれ)が突然アルピーヌA110ピュアを購入した。

免許取得後、親御さんのAクラス(お父さんはランチアを隠し持ってるらしい)で運転をスタートさせ、北米留学中にBMWミニを所有し、帰国後はアルファ、プジョーを乗り継ぎ、つい最近まで中古のポルシェケイマンSに乗っていたのに再びフランス車の毒牙に引っかかってしまったようだ。

アメリカ帰りで独身、ヒゲなんかはやしちゃって
る彼が私に大サービス!で半日みっちりとアルピーヌA110を楽しませてくれた。


そもそも私の人生の中の「アルピーヌ」と言えば

イ:カーグラフィックTVのオープニング映像に出てくる
ロ:そういえばマジョレットのA310のパトカーを持っていた
ハ:えっと、車載AV機器の・・・・スポーツ用品店の・・・・

程度の浅い知識しか持ち合わせていなかった。そこでごく簡単にWiki情報をまとめると、

(引用開始)
アルピーヌ(Alpine)は、フランスの自動車会社。1956年にフランスのレーシングドライバーで、ルノーのディーラーを経営するジャン・レデレが設立した。当初よりルノーのチューンナップおよびレースバージョンを数多く手がけ、ルノー4CVをベースにFRPボディをのせたA106を販売する。その後ドフィーヌをベースとしたA108,R8をベースとしたA110を販売、特にA110はラリーで活躍してアルピーヌの名前を不動のものとした。また、ル・マン24時間レースなどのモータースポーツで大活躍した。 2021年からは、従来のルノーF1チームが名称を変え「アルピーヌF1チーム」として活動する。
(引用終了)

アルピーヌのラインナップはポルシェ911級のA310を経たA610を最後に途絶えていたが、2017年のジュネーブショーで今回取り上げるA110が華々しくデビューした。




F1チームがアルピーヌに名前を変えるほど今ルノーの中でスポーティブランドとして活発な動きを見せているアルピーヌだ。

誰が見てもA110の後継であると分かる可愛らしい意匠は、隣にオリジナルが並んでも決して引けをとらない完成度だと感じる。

デザインはレトロ調だがその内容は最新鋭のライトウェイトスポーツだ。かつてのA110がRR方式の4人乗りであったのに対して、新生A110はメガーヌRSと同系の1.8L直4ターボE/Gをミッドに積む完全なる2シーターのMRスポーツカーとなった。

L:4200mm×W:1800mm×H:1250mm
WB:2420mm
という現代ではコンパクトな車体をアルミで軽量に作り上げた。

アルピーヌA110と競合する車種は、ポルシェケイマン、アルファロメオ4C、ロータスエキシージが挙げられる。

伝統あるブランドの競合車が、水平対抗E/GやCFRPボディ、バスタブフレームなどヘリテージと性能の為に贅沢な材料・工法を奢っている。その点、アルピーヌA110もアルミをボディの96%に採用し、残りの4%は樹脂ルーフとバンパーに充てられているが、既にアルミは量産車でも実績のある材料であり、性能を追うあまり見境無く高価な材質を選ばない部分が地に足が着いている、或いは現実的な経済感覚を持ち合わせている。(とはいえ試乗車の本体価格は800万円を超えている)



走らせると、高いポテンシャルを日常使いでも十分感じられる。独特な運転操作も非日常性の演出としては上出来だし、交差点を曲がるだけで分かる機動性や聞こえてくるエンジン音にワクワク感が感じられ、エモーショナルな走りを試みてもスイッチ一つでドライバーを挑発し、よりアクセルを踏み込みたくなるクルマだった。すべてが手の内にあるように小気味良く走らせてくれるが、実際は電子デバイスをそれと悟られない様に使うことで、ナーバスな挙動を見せずにスリルのある走りが楽しめる点も現代的だった。

半日試乗してみての結論は、外観のイメージ同様にとてもフレンドリーで覚悟さえ決めれば電光石火の走り。スポーツカー事業を継続してきた歴史ある競合と較べ、アルピーヌは伝統が無いわけでは無いがそれを重んじるわけでもない。しかし、その分足かせになる制約も先入観も無く、その点とても身軽な発展性のあるスポーツカーブランドである。車体も軽くブランドとしても身軽。ソフト面・ハード面ともにライトウエイトなアルピーヌA110はピュアなガソリン車の残り数十年の余命を楽しみつくすための新しい選択肢となった。

あくまでも普段使い可能なピュア・スポーツカー、それがアルピーヌA110だ。買ったばかりの愛車を思いきり運転させてくれたカーガイに感謝。



デザイン
5
エクステリアデザインは一目見てアルピーヌだとわかるほどヘリテージを最大限活用している。開発責任者は旧型のA110を長きに亘り保有しており、都度旧型と見比べながらデザイン開発が進んだという。



駆動方式がRRからMRへ、乗車定員が4人から2人になり、ボディサイズも異なるのに違和感なく受け入れられるのは旧型をよく研究しているからだ。

RR時代は冷却用の開口があった場所はMRとなり意匠の為のレリーフが刻まれているが、そのお陰もあってアルピーヌのボデーには1平方ミリメートたりとも退屈な面積は存在しないのである。



丸みを帯びた凝縮感溢れるボディは見るものを自らの世界に引き込んでしまう。

例えば、すっかり日が短くなったワインディングロード沿いのダム。ふとボディに映りこむ景色や光りの反射が美しくて言葉を失う。そのエクステリアにはスポーツカーにありがちな空力のための
重量物(エアロパーツ)が存在せず、オリジナル同様にスッキリした曲面の複雑な表情の変化を楽しむことが出来る。




ごちゃごちゃと線を追加し、角を尖らせて見る人を驚かせるエモーショナルデザインが存在する。
一方でアルピーヌのそれは地味に映るかもしれない。ただ、一度目に入ると視線を捕らえて離さない魅力がある。じっくり見ていても刺激が少ないからいつまでも見て居たくなるのだ。

試乗中、何回か車を停めたが、乗り込む前に色んな角度でアルピーヌA110を見たくなってしまい予定よりも早く暗くなってしまった。

インテリアは21世紀感溢れる先進的なイメージだ。ドアトリムの車体色パネルとベルト式ドアグリップがレトロ感を演出しているが、それ以外の要素は先進的なフル液晶メーターにセンターディスプレイ、初代オーリスでお馴染みのフライングバットレスタイプのセンターコンソールにはボタン式の変速機のスイッチ、起動スイッチ、EPBスイッチが並ぶ。




この手のスポーツカーは価格も価格なので内装の質感もある程度重要だが、アルピーヌA110はオーナーに恥ずかしい思いをさせない良い塩梅である。例えばサイドシルのスカッフプレートはインジェクション成型の樹脂製ではなく、薄いステッカータイプの安価品が貼られている。更に左右にあるレジスターも軽自動車に用いられるような少々古臭いデザインだが、ソフトな触感のインパネアッパーも質感は十分だし、ドアトリムのキルティング部はシートの表皮ともコーディネートされてお洒落である。このシート、日本では後付シートベルトで有名なSabelt製のフルバケットタイプが奢られる。シートスライドはすれども、軽量のためリクライニングはしない漢のシートである。ただし、座り心地は大変優れていて薄いのに底付き感がないし走行中の振動も優秀なサスペンションとシートとの協業で完全に遮断される。スポーツカーとしてのスパルタンな仕様と洒落たセンスの融合、量産車メーカーらしい配慮が行き届いており、これなら女性を乗せてもサマになるだろう。
走行性能
4
アルピーヌA110の運転方法は少々独特だ。カードキーのボタン操作で開錠してタイトなキャビンに乗り込む。助手席側のインパネの小さなスリットにカードキー(非スマートキー)を差し込むことでE/G始動の準備が整う。



センターコンソール部のイグニッションボタンを押せばアルピーヌA110が始動する。本国ではスマートキーなので身に着けていれば始動できるのだが、日本では法規の関係でカードキーになった。I/Pにスリットを設ける型費と、法規適合経費を考えれば後者の方が断然安いはずなのだが。

E/Gがかかると液晶メーターにアイドル回転数800rpmと指示される。ブレーキを踏みながらDボタンを押せばGetrag社製7速DCTは準備OKとなる。

EPBを解除してブレーキを話せばクラッチを繋いで走り出す。じわっとアクセルを踏んで加速していけば、シフトアップを繰り返して速度が上がっていくので極めてイージーな走りが楽しめる。



水温が上がっていくとタコメーターのレッドゾーンが徐々に本来の領域まで上がっていく。こういう演出は液晶の方が得意だろう。

市街地を走る際の注意点は斜め後の後方視界が悪いので、助手席のオーナーにも確認してもらったり、慎重さが必要だ。バックモニターが標準装備されているが、何故かフル液晶メーター内に映像が映るため、ステアリングを切っていると後方確認がしづらい点は数少ない欠点だ。

自動変速モードで市街地を流している限り大変イージーな車だ。マニュアルモードが存在しセンターコンソールのDボタンを押し込んでやれば色が青に変わりパドルシフト操作のみで変速できるようになるが、クルマがギクシャクしそうなとき、或いはレッドゾーンに入るとエンジン保護の為に自動で変速される。

スポーティな気分を楽しむ時はステアリング内にある赤いボタンを一度押すとスポーツモードに切り替わりフル液晶メーターの表示が変わる。変速が引張り気味になり、排気音も心なしか大きく聞こえる。フル液晶メーターはシフト位置が大きく表示され、パワー/トルク表示が追加される。

本気で走らせる場合は更にトラックモードがある。スポーツモードの変化が更にきつくなるだけではなく電子デバイスの介入タイミングが遅くなり、腕に自身のあるドライバーなら更に奥深い走りが可能となる。トラックモードは自動変速モードはなく、マニュアルモードのみとなるためパドル操作が必須。1110kgの車体を252ps/320Nmのエンジンで引っ張るわけだから、ノーマルモードであっても不満など出るはずが無い。これをスポーツモードやトラックモードで走らせると本格的なスポーツカーの世界を十分に堪能できる。



走らせれば、ミズスマシの如く軽快に走る。1tを超えているからライトウェイトスポーツを名乗る資格なし!という硬派な方も居られるだろうが、動きがとにかく軽い。ステアリング操作に対してもとても自然に早く向きを変えてくれるし、加減速も操作からのタイムラグが小さく反応のすばやさがスポーティだ。

目的地は夕方のワインディングロード。オーナーと二人で交通量の少ない道路を快調なペースで走らせる。私はあえてのノーマルモードだが、動力性能的には全くストレスが溜まらないのでノーマルモードのまま滑る様に山を登っていく。普段のペース+αのムリのな気持ちいいペースの範囲で走りに癖が無く、澄んだ走りと表現できる。

いよいよお楽しみ。スポーツモードに切り替えて下りを楽しむ。高回転まで引っ張るとレッドゾーンまでシュイーンと回り、アクセルオフでヴォヴォヴォ・・・と独特の音を出す。



停止状態から100km/hまで4.5秒で到達する一級の加速性能だ。安心感のあるカッチリしたBrembo社製ブレーキで減速し、パドルシフトでシフトダウンするとDCTが即座に回転合わせを完了、ヒールアンドトウをやらなくても立ち上がりを意識したコーナリングが可能だ。ステアリングは切ったら切った分だけ曲がるMRらしいもので、舵角が決まり、その角度を維持すれば無理なく向きを変え、立ち上がりでアクセルを踏めばRr駆動らしい安定したトラクションとステアリングへのキックバックの無い快楽が堪能できる。ガッチリしたクーペボディだから操作に対する応答遅れが皆無で操ることの楽しさ、特に繊細な操作にも反応を見せてくれる。ハイパワーかつコーナリングにも秀でたクルマゆえに私のような初級レベルのドライバーだとMT操作が忙しくなりすぎてスムースに走れなくなるのでDCTのお世話になっている位がちょうど良い、と少し寂しい事実にも気づいた。この点、愛車のカローラGTは速度域も低いのでシフト操作を楽しむ余裕がある(笑)。

MRとしては異例に安定した走りだが、元々の限界が高いことに加えて電子制御デバイスが高機能で存在を主張せずに危険から遠ざけてくれているのだろう。カーガイ曰く、「トラックモードで思いっきり攻めるとスバっとリアが出る」とのことでそんな場面でも横滑り防止装置が最低限の挙動安定化を助けてくれているようだ。

山から市街地へ下るヘアピンカーブが続く道路で市街地の夜景を見ながら心地よいGを感じながら右へ左へ旋回する様は、あたかもナイター営業のスキー場を滑り降りるような爽快感がある。このようなシーンでステアリングが円形状ではなく、下端がカットされたD型ステアリングは乗降性やペダル操作時のクリアランス確保に有効である反面、送りハンドル操作時のスムースなステアリング捌きを妨げる欠点もある。アルピーヌA110はステアリングがクイックなため普段は然程問題にならないが、ヘアピンが続く際は舵角が大きいので多少気になった。

山の名前が与えられたアルピーヌA110は、スポーツカーとしては異例のオールマイティさを見せる一方、やはり山道が主戦場であると改めて実感できた。

高速道路も走らせた。フランス車お得意のクルコンとASL(アジャスタブル・スピード・リミッタ)を活用して追越車線を気持ちよく走らせる。前が空いていてアクセルを踏み込めば、あっという間に100XPH出てしまう。かつて所有していたDS3と較べても苦しさが無く、さすが最高速度250KPH(リミッタ作動)を誇るスポーツカーである。

クルマ自体が軽いこととホイールベースが短い事を考えると高速時の安定性が心配だが、想像よりはるかに印象が良い。特にアッパーボディは空力的付加物が皆無で少々浮き上がりが心配になる意匠だが、床下の空力を磨くことで車体の浮き上がりを防いでいることが高速試乗でも実感できた。特にRrホイール以降にはディフューザーが追加されて流れを整えている。RRではオーバーハングにE/Gがある為、整流カバーの設定不可。MRを採用したことで車体から剥がれる気流を整えることが可能になった。CD値は0.32と特別驚く数値では無いが、実際の空気抵抗はCD値×前方投影面積なので実際の空気抵抗は全高の低さに助けられ、同じCD値のSUVよりはるかに小さいはずだ。

ちなみに、JCTやICの大きなコーナー走行時に変速する際、パドルシフトの長さが足りなくなって空振りしてしまうシーンが数回あった。ステアリングコラム付けなので仕方ないが、パドル自体の長さが下方向だけ短い。これは流用のオーディオスイッチとの場所取り合戦に負けた説が濃厚だが、走るために生まれたA110の走る為の装備が犠牲になっている数少ない部分だ。カーガイもこの欠点を把握しており、英国のユーザーが個人的に開発している延長パドルの完成を心待ちにしているという。




操作方法の説明が終わっていなかったので最後に駐車~E/G停止までの方法について紹介する。Rボタンを押して後退させ、EPBスイッチを操作してPKBを作動させ、センターコンソールのNボタンを長押しすることでパーキングとなる。後はE/Gを切り、カードキーを抜けば駐車完了だ。
乗り心地
5
アルピーヌA110が普段使い可能なピュア・スポーツカーと表現できる最大の理由が乗り心地のよさである。

工事で荒れたパッチワーク路面を走れば一発で惚れ込んでしまう。振動をキャビンに伝えてもビシッと一発で減衰してみせる。RAV4だと「おお、これがクロカンの世界か!」と勘違いしそうなほど体が揺すられるのだが、アルピーヌはちょっとした高級セダン顔負けの乗り心地性能を持っている。だから、市街地を自動変速でダラーっと走らせていれば自分が最高速度250KPHのスポーツカーを運転している事実を忘れてしまいそうになる。

市街地からワインディングへ移り、ハイスピードドライビングを楽しんでも乗り心地は高レベルを維持したままだ。乗り心地が良いから長時間攻めても疲れない。目線が動かないのは何もニュルクラだけの特権では無いのだ。途中、大き目のポットホールにホイールを落としたが、ドンと音はしたが、薄いのに優秀なシートが揺れを完全に吸収してしまった。

ハイウェイでもスポーツカーとしては異例にしなやかな足が快適なドライブを約束してくれるのだが、意地悪な私は、ついにアルピーヌA110でも乗り心地が悪いと感じるシチュエーションを発見した。それは高速道路などで時々眠気覚ましに掘られる矩形の溝を通過した際だ。普通のクルマならトトンと音が出るだけのような通過なのにA110は強めのショックを出した。橋の継ぎ目ではそこまでハーシュネスを感じなかったのに不思議なものだ。

アルピーヌA110は速く俊敏に走れるが、あくまでも乗り心地を犠牲にしないどころか乗用車を食うほどの洗練度合いを見せてくれる。車体が軽いからコーナリング性能が十分で、サスを固める必要が無いという物理を味方につけた部分に知性を感じた。
積載性
2
軽量さにこだわったアルピーヌA110に積載性を求める人は少ないだろう。だから完全に犠牲になっているが、そこにクレームをつける気にはならない。

Rrのラゲージも容積が96Lと小さく、開口部のオープニングは完全に意匠の犠牲になっている。カーガイ曰く、熱い走りをすると熱気むんむんなのでお刺身やレバ刺しは置かないほうが良いそうだ。Fr(フランクという面白い表現をしていた)は100LとRrと同等ながら開口も大きく、Rrよりは実用的で機内持ち込みサイズのスーツケースなら入るという。




オーナーは収納の少なさに対応して運転席足元に純正アクセサリーの収納ケースを追加し、浅すぎてペットボトルが倒れてしまうカップホルダーも
市販アクセサリー品を追加して実用的に使えるように工夫されている。

前後のラゲージスペースを駆使すれば一人の旅行なら充分使えるし、カップルでも1泊位なら十分に使えるだろう。あとは屋根にでも載せるしか無い。
燃費
4
私が6時間ほど乗り続けて8.1L/100km(12.34km/L)と本格スポーツカーの割りに燃費がよい。何よりも車体が軽いことと、7速DCTによる適切な変速と高速でのハイギア走行が貢献したのだろう。

あるエンジンに対して車体が重ければ、スポーツカーとしてはギア比を低めて加速性能を調整するしかなく、燃費が悪化するし、ブレーキも強化しなくてはならないから更に重くなり、そうなるとエンジンを強化したくなりまた重くな・・・・。

つまり、アルピーヌA110は自身が軽いことが種々の性能に好影響を与えており、燃費性能もその一つであることを数値で証明した。燃料タンクは45Lと小さめだが、長距離ツアラーではない性格を考えると航続距離が500km程度あればまぁ許されるのではないだろうか。
価格
2
A110の標準仕様にはピュア(804.6万円~)とリネージ(844.4万円)の二種類がある。

今回試乗したのはピュアのブルーアルピーヌMというボディカラーで826万円。

価格はピュアの方が安いが、それは決して安易な廉価グレードという訳ではない。走りに関する装備はそのままにSabelt社製軽量(13.1kg)モノコックバケットシートやFUCHS社製18吋鍛造アロイホイールが備わる。

現在のA110は788万円とスタート価格が安くなったが、標準仕様にパッケージオプションを追加するシステムなので、試乗車相当の仕様にするにはブルーアルピーヌメタリック(21.4万円)、18吋軽量ホイール(12万円)、ブルー塗装キャリパー(4.6万円)を後付する必要がある。




上級のリネージはカラーバリエーションが増え、内装のカラーコーディネートが変わる。また18インチホイールは往年のスチールホイールの意匠をモチーフにした意匠へ変更。リクラニングシートやサブウーハーなど快適装備が追加される。予算に余裕があり、助手席に人を乗せるならリクライニングシートがあるとベターかもしれない。

今回試乗車の価格は826万円。
例えばGRスープラ最上級グレードのRZ(713万円)やフェアレディZ MISMO(651万円)より高い。718ケイマン(773万円)とケイマンS(914万円)の間に位置する。

ケイマンは豊富なオプションをあれこれ選択すると丁度アルピーヌA110の価格帯となる。ケイマンには伝統あるブランドの成熟した商品としての誇りが備わっている。一方で、標準仕様のまま購入するケースは稀で、何らかのオプションをつけないと不便であったりサマにならないという一面もある。

カーガイの元愛車である先代ケイマンSも10分ほど運転させてもらったが、ポルシェブランドの名を汚さない十分な質感と、ルマン式スタートで有利に立つための左手で始動できるイグニッションキーや、ポルシェらしい伝統的な計器類などファンを喜ばせる演出と水平対抗エンジンの官能的な走りは初めてポルシェを体験した私を一発ノックアウトするに十分な魅力があった。

アルピーヌA110は新規ブランドで高級品としてみれば不利であるが、その分、センスで勝負する挑戦者的なブランドだ。競合横並びで見た場合は販売規模を考えてもリーズナブルな価格設定かもしれない。

無理やり今流行のSUVで表現するなら、RX450hLが796万円と近い価格帯となるが、一言で言えばぶっ飛んだ価格である。一般的に「このクルマは内容を考えれば安い」という表現方法もあるが走るためだけの為のアルピーヌA110は使えるシチュエーションが限られる。お買い得とは到底表現できるものでは無いが、そこに投資をしたものにしか味わえない世界があることも事実。
故障経験
軽量ゆえにウインドシールドガラスが薄く、飛び石で割れる車が出ていると雑誌で読んだ。オーナーによると、納車前にオルタネーターが故障してバッテリー上がりとなり充電系統交換の憂き目に遭ったようである。なんでも耐熱性に難があるという話だ。最新の話だと、洗車した際にRrガラスの隙間から室内に滲んだ形跡があるらしく、あまり豪雨の中で雨ざらしにすることも憚られる模様。そこはイタフラだと笑って済ませられないと維持できないだろう。

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