独自の乗り味がある車 - A4 （セダン）

マイカー

独自の乗り味がある車

Bird-man
アウディ / A4 （セダン）
2.0 TFSI スポーツ_RHD(AT_2.0) (2016年)
- レビュー日：2018年5月23日
- 乗車人数：４人
- 使用目的：レジャー

おすすめ度： 4

デザイン：無
走行性能：無
乗り心地：無
積載性：無
燃費：無
価格：無

満足している点: ・ドイツ御三家Dセグメントの中でトップの動的質感及び静的質感
・非常に高い車体の剛性感
・フラット感としなやかさを両立した優れた乗り心地
・洗練されたパワートレインと燃費性能
・バング＆オルフセンの音響
・4人家族にはうれしい3ゾーンエアコン
不満な点: ・装備内容の割に価格が高い

これ以外には特に不満点はありません。

車の質感や出来からすると妥当といえるかもしれませんが、オプション選択を加えていくとライバルのDセグメントセダンの中ではトップクラスなので、車両価格に関しては少し高いかと思います。
総評: 私は以前の仕事柄、様々な国産車及び欧州車を見て、乗ってきましたが、今回販売致しますB9型アウディーA4は、現行Dセグメントのドイツ御三家の中では動的質感・静的質感共にトップと言えるものです。

動的質感に関して言えば、極めて高いボディー剛性・局部剛性によりもたらされる、硬質感のある洗練された質感の高い乗り味を確立しており、しなやかな乗り心地でありながら、操作感はすっきり爽快でスポーティーであり、『いい車に乗っているなぁ～』と実感できるものです。

また、内装関連では立て付け剛性やパネル剛性が高いだけでなく、ハーネス処理もしっかりされている為、段差等による低級異音が全く無く、静粛性の観点でも極めて質感が高いです。

静的質感に関しては、鋭いプレスライン、モールの段差の少なさ、各部隙間間隔の均一さ、ステッチの平行度・・・細かい点を見ていくとキリがない程、質感に関して見るべき部分はあります。

また、室内における質感追求は各部スイッチにまで及んでおり、『カチッ』としたガタの全く無い感触を伝えてくるもので、スイッチを押すだけでもアウディーらしい完璧なまでの質感を味わうことが出来ます。

この圧倒的なまでの質感への拘りが、乗っていて、眺めていて、極めて高度な『洗練さ』を感じさせてくれます。

ここまでの質感追求はアウディーでしか成し得ないもので、他社と差別化されている最大の特徴となっています。

見栄えや豪華さでは無く、この『質感』という部分に価値を見出す方にとっては、非常に満足の出来る車だと思います。

走行性能: 無評価; 加速性能に関してはFFの190psバージョンですが、トルクは32.6kg/mを極低回転の1450r/minから発揮することに加え、車体が比較的軽量な為、スペックから想像するよりもはるかに力強い加速をします。

アクセルを踏み込むと、力強く、少し怖いぐらいの加速力です。

特質すべき点は、力強さに「滑らかさ」が加わっているところで、まさに質感が高いと表現できます。

エンジンの廻り方は、高回転まで緻密に振動無く、気持ちよい音を発しながらすっきり回り切ります。

エンジンブロックの剛性が高く、エンジンマウントも良いものを奢っていることがひしひしと伝わってきて、良い物感が凄いです

静粛性も高く、エンジン音が遠くから微かに聞こえる程度で、アクセルを深く踏み込んだ際も「クオォーン」といったスポーティーな快音が適度に聞こえてくる程度です。

ミッションに関しては7速のS-tronicのデュアルクラッチトランスミッションですが、ダイレクト感のある加速感を味わえるにも関わらず、全く変速ショックが無く非常に滑らか且つ素早く変速を行い、車を極めてスムーズに加速させます。

この手のデュアルクラッチミッションが苦手とされる極低速のマナーも全く問題無く、非常に優れたミッションです。

パドルシフトが装着されておりますが、パドル操作をした瞬間にシフトアップ・シフトダウン共にスパッと瞬時に変速する為、非常に気持ちの良いものです。

質感の高いエンジンと優れたミッションが組み合わさることで、非常に『洗練されている』レベルの高い走行性能を実現しています。
乗り心地: 無評価; 乗り味に関してですが、特質すべきは、車の乗り心地を左右する基礎的部分である車体の剛性がすさまじく高く、局部剛性（特にステアリング廻りの剛性）も大変高い為、類稀なるフラットライド且つ角の無い優れた乗り心地を実現しています。

また、この極めて高いボディー剛性により、街中～高速道路までばね下のブル付きや雑味感が全く無い、非常に洗練された質感の高い乗り味です。

この乗り心地に関しては現在のDセグメントセダンの中では1番の質感を持っていると思います。

ハンドリングに関しても、超高剛性ボディーにS-Line専用サスペンションが組み合わさることで、正に『切ったら切った分だけ曲がる』と言える非常に高い一体感が得られるもので、ハンドルの切れ角と頭の入り方の関係が常に自然な為、思い通りに走行が出来ます。

また、直進安定性に関しては、車体剛性と各部取り付け剛性が高いことが相まって、全く進路を乱されることの無い、矢のような直進安定性で、高速走行では非常に快適に走行可能です。

運転支援機能を用いて高速道路を走行していると、どこまで走っても疲れ知らずで走り切ることが出来ると思います。
積載性: 無評価; Dセグメントセダンの標準的なものだと思いますが、家族4人で帰省の際にも問題無いレベルのトランク容量があります。不足を感じる場面はまず無いかとは思いますが、更に上を求める方にはアバントの選択肢もあります。
燃費: 無評価; 燃費に関しては、バルブ遅閉じによりアトキンソンサイクルの効果は大きく、高速のみではそれほど燃費走行を心掛けなくても18km/L程度は出ます。高速のみの長距離移動であればワンタンク1000km走破も可能です。
街中でも、極端な単距離でなければ10km/Lを切ることは稀で、HVやディーゼルを除くDセグメントの中ではかなり良い部類ではないでしょうか。
故障経験: ・バング＆オルフセンのスピーカーカバー部のオーナメントの剥がれ（対策品に交換）
・エンジン始動時にヘッドライト異常の警告灯が点灯（データアップデートで解決）
どちらも大きな不具合ではありません。
大きな不具合は一切ありません。