スズキ スペーシアカスタム

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製品のバランスは良いのだが、ずば抜けた何かに欠ける - スペーシアカスタム

マイカー

製品のバランスは良いのだが、ずば抜けた何かに欠ける

おすすめ度: 3

満足している点
・室内の広さ。
・燃費の良さ。
・加速力がNAエンジンの中では良いこと。
・乗り心地が変にふわふわしておらず、かと言って過剰に硬いわけでもないこと。
・スーパーハイトワゴンなのに、安心してカーブを曲がれること。
・フェニックスレッドパールが、他のレッドパール系よりも落ち着いた色合いであること。
・外観のデザインが好みであること。
不満な点
・低速・上り坂で、CVTが変にギクシャクするところ。
・スマホ連動ナビの超絶な使い勝手の悪さ。
・リヤシートの座り心地の悪さ。
・燃料タンクの小ささ(32Lくらいは欲しい)。
・後席フォールディング時の、前席の狭苦しさ。
総評
★やっぱりなんかズバ抜けたものがない。次回のフルモデルチェンジに期待。

スペーシアは、パレットの経験を生かし、燃費も含めてかなり改善されている。もちろん、その点はいいことだし、評価されるべきことである。

しかし、ホンダN-BOXの完成度の高さを目の前にすると、「スペーシア君もうちょっと頑張ってくれないかな~」とおもってしまう。特に燃費以外のユーティリティーに差を感じてしまうのである。

現在もマイナーチェンジを繰り返しているが、次回のフルモデルチェンジではN-BOXを凌駕するものを見せてほしいと思っている。
デザイン
3
★('23/11/20追加)ヨーロピアン(?)なフロントのデザイン、サイドの見た目が個人的に大好き。
走行性能
3
★スペーシアカスタムXの「全部載せ」モデル

スズキのスーパーハイトワゴン、パレットの後継車。そのなかのカスタム仕様の、さらに特別仕様車版。ごく単純に言うと「NAエンジンモデルの一番豪華版」となる。いうなれば「全部載せ」である。

2016年8月現在では新車の購入はできないが、中古車で結構出回っているので、比較的入手は容易かも。


★加速感はまぁまぁ。でも高速はきつい。

まず、一番気になる加速感から。スペーシアは、競合他車に比べて軽量(880kg)なので、52psという非力なエンジンの中では、まぁまぁな加速をする。

あくまでも「非力なエンジンとしてはまぁまぁ」でなので、普通車から乗り換えた人は耐え難いほど遅く感じるはず。特に60km/hから先の加速は皆無に近いので、高速を頻繁に運転することを想定しているなら、ターボでないとたぶん無理。NAは「この手のNAエンジン搭載の軽自動車のかったるさを完全に理解している人向け」である。


★CVTはよくできてるが、いざという時の加速がダメ

ミッションは副変速機付きCVT。副変速機のおかげで、変速比幅(変速比の最大と最小の比)が大きくすることができる。それにより、低速ではエンジンの回転数をあげた力強い加速、高速ではエンジン回転数をできるだけ落とした省燃費の両立が出来ることがウリである。

100km/hで走行した場合のエンジンの回転数は約3,000rpmと、NAエンジンの軽自動車としては、回転数を低く押さえることができている。もちろん、登り勾配ではエンジンの回転数は上がってしまうが、それでも室内の静粛性を確保できるのは利点である。


しかし、このCVTには大きな欠点があり、それは「いざというとき、すぐに加速をしてくれない」ということ。特に20km/hでゆっくり走っている状態からの急加速がコトに弱い。アクセルをベタ踏みしても、副変速機がHigj側からLow側に切り替わるまでは、ただただ加速するのを待つしかない。こればっかりはメカニカルの構造上仕方ないので、割り切って乗るしかない。


★スーパーハイトなのにカーブを軽快に抜けていく面白さはある

スペーシアは背が高い車ではあるが、カーブを突っ込んで走ってもロールが少なく、スルッと曲がってくれる印象がある。なので、カーブが多い首都高でも、結構快適に走れたりするのが面白い。

ハンドルは、中立付近の反応が良すぎて甘さがあまりない感じがする。言い換えれば「クルマをまっすぐに走らせにくい」。なので、常時中立付近で微妙な操作を強いられる。直線が多い高速などは、長時間運転するのをためってしまう。

あと、人によるのだろうが本革ステアリングがスベスベ過ぎて滑りやすい。自分の場合、バーをかなり強く握らないとステアリングを回せなかったので、別途本皮の編みこみカバーを付けた。


★その他

エンジン回転数が3000~3500rpm付近での加速中に、車体全体が前後に揺さぶられるなど、共振したような振る舞いをする事が多々ある。この症状はECUのファームウェアアップデートである程度は解決するので、気になる方がいたらディーラーに症状を伝えてみると改善する可能性がある。

エンジンブレーキは強めに掛かる。特にポジションLに至ってはエンジンブレーキが強く効きすぎて若干怖いが、急勾配の坂を下るときにはかなり重宝するので、それはそれでいい気もする。
乗り心地
3
★軽快な乗り心地

乗り心地は、硬めで軽快さがある。ちょっとおもちゃっぽい印象もあるくらいで、重厚さは感じない。細かい振動が多い気もするので、ゆったり乗りたい人には向かない乗り心地だと思う。

ただし、4人フル乗車になると、細かい振動が軽減され、落ち着いた動きをしてくれる。常時このような乗り心地だと嬉しいかも。


★シートは表面の質感はよいが、硬すぎる印象。リヤシートは疲れやすく要改善点多し

シートは、フロントがセミバケットで硬めの印象を受ける。個人的には硬すぎたので、シートカバーを付けることで対応した。

なお、ファブリックシート表皮を背面の両サイドに用いるなど、見た目の質感は高いので、座り心地が好みに合っていれば、そのままシートカバー等を被せずとも、そのまま使っていけばよい感じ。


リヤシートは残念ながらバス以下。適切に腕を置く場所がなかったり、背面が真っ平らなのが災いして、腰が宙ぶらりんになってしまい、長時間座っているのが困難である。また、横方向の広さが仇になっていて、身体の側面も固定することができない。

結果として、身体のどこかに常に力を入れながら座っていないといけなくなり、座りながらもかなりの疲労を伴うことになる。

対策としてシートカバーを付けて、セリアの腰当てクッションやネックレストを付けて、座面クッションを敷いて、アームレスト代わりのクッションを抱えて、ようやく少しいい感じになる。

後席にメインで座る人がいるのであれば、後席の対策はしっかりした方がよいと思う。


★ロードノイズは軽自動車としては普通だが、カタカタ音が気になる

室内の騒音は、軽の中では普通かも。DAYZ ROOXよりは五月蠅い感じがするが、まぁ我慢できるレベルだと思う。

ただ、荷物を全く載せていない状態でも、走行中に室内から「カタカタ・カチャカチャ」と異音がなるのが、なんとも切ない。どこで鳴っているかも分からなかったりするので、かなりたちが悪い。耳障りな音なので、コスト的にはきついかもしれないが、直して欲しいかも。
積載性
3
★ラゲッジは広めで使いやすいが、スペーシア最大の欠点がここで露呈する

ラゲッジは、競合車の中では普通の部類。後席を一番後ろに下げても、小振りのデイバッグ3~4個は載せられる。大人4人で1泊2日の旅行で、荷物が少なめな観光なら、この1台でどうにかなるかな?帰りのお土産は、後席の足元に置いてもらうしかないかも。

なお、後席を一番後ろに下げた状態でも、カー用品店で売っている一番小振りな洗車バケツならどうにか入る。


ラゲッジは、後席をフォールディングする事で自転車を積めるほどの広さを確保することが出来る。フラットになるので、荷物も載せやすいのだが、スペーシア最大の欠点は、実はこの部分に隠されている。

それは「後席をフォールディングすると、後席が邪魔をして前席を後ろに下げきれない」ことである。

簡単にいうと「荷室をできる限り広げると、運転席が前に出てしまい、窮屈な姿勢で運転しなければならない」のである。

自分は身長が175cmの中肉中贅だが、これでもかなり窮屈な運転を強いられる。これ以上身長があったり、体型が大きい人の場合は、下手すると運転どころではなくなるかもしれない。

なので、「後席をフォールディングして使うことが前提ならば、購入前に後席をフォールディングして、実際に運転してみること」が必須である。この状態で運転が厳しいようであれば、スペーシア以外の車種を検討すべきと思う。

なお、積載性はムーブなどのハイトワゴンをおおよそ同じ。高さ方向に10~20cmほど高めに積めるが、奥行きはさほど差はない。ハイトワゴンからスーパーハイトワゴンに変えたからと言って、劇的に積載性が上がるわけではない印象。


★室内収納は多めで便利だが、小物を置く場所があまりない印象

ちなみに、室内収納は雑誌等ではかなり褒められているけど、それほどでも…という印象。ティッシュペーパーとか大きめなものが収納しやすく、便利なのだが、細かいものを置く場所がなく苦労する(ガムとかミントとか、すぐに手に取りたいもの)。

もうちょっと、小さめのポケットやくぼみが運転席周辺に欲しい。前席背面にコンビニフックが無いのも結構痛い(購入した後に気づいた)。


ただ、グローブボックス上のティッシュ取り出し口は超便利。カラのティッシュボックスを入れておけば、ゴミ箱になる。でも、五千円もかけてこの場所専用のゴミ箱を買おうとはさすがに思わない(ディーラーオプションのユーティリティーボックスのこと)。

なお、スズキおなじみの助手席下のボックス(シートアンダーボックス)もある。
燃費
4
★燃費はいいけど、燃料タンクが小さいのがイヤ

燃費は、現時点のアベレージは18km/lくらい。郊外&長距離運転が多いので、町中だけで走ると15km/l程度まで落ちる。とは言え、スーパーハイトの軽自動車としては常識的な値かも。

ちなみに80km/hで頑張って運転すると、燃費が23km/l程度まで伸びる。燃費重視で状況が許すなら、80km/lで走るのがよさそうである。


燃費は良いとして、燃料が27リッタしか入れられないのがちょっとつらい。あと5リッタほど欲しい時が多い(高速でマメに給油しないと行けないのが辛い)。昔から、スズキは燃料タンクは小さめなので、こればっかは仕方ないのか?
故障経験
★('23/11/20追加)購入8年にして、左サイドミラーの格納不良が発生した。自分で直したので、\5,000程度で済んでいるが、ASSY交換と思うとゾッとする…。

★(以後は購入1年半後のレビューです)故障なし。いたって健康。

故障は購入してから1年半の間に1回もないので、ここでは上記の項目に無いインテリアなど、その他のお話を少しする。


★室内空間は広くて快適。でもダッシュボードで損している気がする。

室内はとにかく上に前に広い。これに慣れてしまうと、今までのハイトワゴンが窮屈に感じてしまうくらいである。とにかく、窮屈さがない軽自動車が欲しいのであれば、この手のスーパーハイトワゴンはどのモデルでもおすすめできる。

スペーシアの惜しいところは、ダッシュボードの奥行きがやけに長いこと。たしかに、前方の開放感はあるのだけども、その分運転席全体が後ろに下がってしまい、結果後席ラゲッジスペースや後席座面の長さが確保しづらくなっている。スペースの大きさがウリなのに、イマイチそこに徹していない設計のように感じてしまう。ダッシュボードは、あと5cm短くても問題ないと思う。


★信号が天井に隠れて大変

あと、信号が天井に隠れてしまうことが多いのが、この手のスーパーハイトワゴンの欠点かも。フロントガラスを立てて、かつ天井を前方に延ばすことで開放感のある空間を作っているのだが、それが仇になっているのである。

なので、停止線に止まったときなどは、「信号を視界に入れるために、頭を極限まで下げる仕草を頻繁にする」とこになる。これが地味に大変である。


★インテリアは落ち着いて、派手さがあまりない

インテリア自体はカスタムさをあまり感じない印象。特にこのモデルの場合、色使いやデザインが比較的おとなしい。ダッシュボード周りは暗めのグレー、窓より上は薄めのグレーで統一している。ポイント的に光沢のあるピアノブラックを使っているが、輪郭を白く縁取りするような強調はなく、あっさりしている感じである。

落ち着いたデザインや色使いが好みであれば、このスペーシアの室内は気に入るかもしれない。

なお、前述のピアノブラックは、綺麗なのだがキズが付きやすいそうなイメージがあり、扱いに結構気を使う。自分はプレクサスで拭いて、できる限り光沢を温存するようにしている。お子様がいる場合は、ピアノブラックでないモデルのほうが、神経を使わなくて済むと思う。


★全自動スライドドアはやっぱり便利

後席の「ワンアクションパワースライドドア」はかなり便利に使える。ボタンを押すだけで勝手に開いてくれるし、逆に閉じるときも勝手に締め切ってくれる。

なお、ワンアクションパワースライドドアはスイッチでOFFにすることもできるが、その場合でもクローズアシストは有効になっている。なので、スライドドアを静かに閉めることが出来るのも利点である。

また、Xグレードの場合は、左右両側ともワンアクションパワースライドドアになっているのもよい。


★オーディオ・ナビはかなりひどい

付属のスマートフォン連動ナビは、猛烈に使いづらい。反応は遅いし、操作性は悪いし、スマホ連動のありがたみはないわで、ほんとにイラつく。

さらに、スマホの音声をBluetooth経由で鳴らした場合の音質が最悪(8bitPCMの様な、量子化雑音っぽい雑音が常時なっている)。

スピーカは前席がφ16cm、後席がφ12cmなのだけども、低音を少しでも強くすると、たちまちビビってしまって聞いていられない。

あまりにも頭にきたので、ナビ・スピーカを全部取り外して、中古屋に売ってしまった。

ナビとスピーカは別途用意しないと絶対にだめ。不満の度合いが一般車の比ではない。無い方がマシ。

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