「洗車しすぎは塗装を痛める」は本当? 適正な洗車の頻度について

2021年6月9日

洗車の頻度はどれぐらい?

クルマをきれいに保つための洗車はいったいどれくらいの頻度で行えばいいのでしょうか? 誰でもきれいなクルマに乗りたいと思っているのはもちろんですが、毎日洗車するというわけにはいきません。今回は適正な洗車の頻度について考えます。

この記事のPOINT
通常の使用頻度なら1か月に一回が妥当
酸を含む汚れは早めに除去するとよい

毎日の洗車は塗装を痛めるという話は本当か?

まず検証してみたいのが「毎日洗車していると塗装が痛む」という話です。このような話は筆者がクルマの免許を取った30年近く前からずっといわれていることです。

しかし、よくよく考えてみると毎日洗車をしているはずのタクシーの塗装が痛んでいるのを見たことはありません。ということはある種の都市伝説のようなものではないでしょうか? ガソリンスタンドでは「タクシー洗車OK」というような看板も見かけますし、セルフ洗車のメニューにも「タクシー」があります。つまり洗車機で洗っているタクシーも存在するのに、塗装が痛んだタクシーは見かけません。

タクシー会社の車両耐用年数は約6年といわれています。つまり退役までに2000回以上は洗車していることになります。しかし、街を走っているタクシーで明らかに塗装が痛んでいるようなものを見つけることはできません。つねに手洗いを行っている黒塗りのハイヤーなども塗装が荒れているクルマを見かけることはありませんから、毎日洗車をしたからといって、塗装が目に見えて痛むことはないでしょう。

鳥の糞や虫は早めにクリーニングしよう

愛車を綺麗に保ちたい

シャンプーで水洗いするようなクリーニングを毎日行う必要はないでしょう。しかし、局所的な汚れや気になる部分は早めに落としておいたほうが懸命です。とくに気をつけておきたいのが 鳥のフンやボディに貼りついた虫などです。こうした類いの汚れは酸を含んでいるため、放っておくと塗装を冒すことがあります。

汚れがついてすぐなら、ティッシュペーパーで拭き取るくらいで除去できますが、乾いてしまうとむずかしくなります。クルマ用として販売されているウエットタイプのクリーニングシートを使えば完ぺきですが、普通のウエットシートや、ティッシュを濡らしたものでも構いません。早めに除去することが大切です。

ふつうの使い方なら洗車は1ヶ月に1度で十分

大雨のあとに未舗装路を走ったとか、特別にクルマが汚れたときは洗うことをおすすめします。落ち葉や桜の花などがボディに張りついた、融雪剤がまかれている地域を走ってきた、風の強い日に海沿いの道を走った、というときは洗車したほうがいいでしょう。

車庫保管なのか? 青空駐車なのか? によって大きく変わるとは思いますが、ふだん使いの汚れなら月に1度くらいの洗車で十分です。その際、ワックスをかけるかどうか? はボディの状態によって異なるでしょう。ワックスが剥がれてしまっているようならばかけたほうがいいですし、洗車時の水が水滴になりまだまだ残っているようなら必ずしも必要ありません。

ワックスは毎回ボディ全体にかける必要はありません。ワックスの効果が落ちやすいのはボンネットや屋根など、太陽光線や雨を強く受ける部分です。1ヶ月に一度はボンネットと屋根、2ヶ月に一度はドアなどのサイドパネルというように分割してワックスがけするという方法もありです。

諸星陽一
  • 諸星陽一
  • 日本自動車ジャーナリスト協会(外部リンク)
  • 自動車ジャーナリストとして専門誌やライフ誌での執筆活動をはじめ、安全運転のインストラクターも務める。1992年~99年まで富士スピードウェイにてRX-7のレースに参戦。セルフメンテナンス記事も得意分野。福祉車両の数少ない専門家の一人でもある。

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