2013年03月08日
【回顧録③・・・安堵】
今週の本業務も無事終了。今週も疲れたぁ。。。
明日からの週末は3日後に執り行われる東日本大震災追悼2周忌の準備…
担当地区は東松島市…矢本地区。3月11日を何故?追悼休日にしないのだろうか…
己もあの日を忘れないよう…今夜は出来るだけBlogを更新しようと思います。
【震災当日 PM 16:30~翌日早朝 AM 05:30】
FXを緊急駐車した場所から急ぎ足で歩く。
天候がおかしい…沿岸部を襲っている大津波の影響なのか大気が異常に不安定だ…雪が止まない。
まずは約7~8㌔先のBIKEを保管してあるコンテナを目指し…大渋滞を横目に黙々と歩いた。
渋滞中の車内の人々…9割の人が携帯電話を見つめたり、何度も何度も耳へ携帯を…
自分も…家族全員に4.5回送信を試みたが繋がらないのを知り携帯での連絡のやり取りは諦めていた。
何故ならもっと多くの緊急の要件がある方々に回線を譲らなければ…と冷静に考えていた。
PM 16:55…奇跡的に携帯メールの受信音が鳴った…
『家族4人全員無事です…だから帰宅を急がなくても大丈夫…渋滞でも絶対イライラしちゃだめだよ…』
長女からのメールだった。ものすごく安心した…
コンテナガレージに到着すると…一人の仲間がちょうどBIKEを出そうとしていた所…
『疲れたぁ~、生きてたかぁ~』 と大声で彼に声をかけると
彼も安堵の顔で…『おぉ~生きったねぇ♪ あれっ?歩きかよ??』 と。
事情を軽く話しながら、2人で2台のBIKEをコンテナから引き出し…暖機を開始した。
彼はレッカー屋…なのでこれから始まるであろう沿岸部の支援の打ち合わせを軽く行なう。
明日の昼にまたここで会おうと約束し互いに愛馬に跨り…車と車の間を爆音上げながら共に帰宅した…。
雪が降り路面は濡れど…単車乗りである事を何故か誇りに感じ…自宅を目指した。
玄関のドアを開ける前に時間を確認した…【PM 17:30】だった記憶…本震から2時間半経過している。
家族4人の無事を確認…女房は脅えていたが娘達には笑顔もみえた。
妻と次女は近所の衣料量販店で買い物中に被災、建物は屋根張りが崩れてきて一瞬でガラスも割れ建物は半壊になったと私に興奮気味で話してきた。
長女は自宅部屋のベッドで昼寝中…三女は学校の体育館で本震にあったと報告してきた。
三女に…『パパはどこにいたの??』 と聞かれたが…今すぐに話しをすることは出来なかった…
何故かは今でも解らないが…
自分の体験を家族に話しをしたのはその晩の深夜…三女の寝息が聞こえた頃だった…
自宅は家財等々が散乱していたが大きな損害は無かった。
とりあえずは娘の携帯電話を取り上げ…ニュースを見入った…最悪の現実を目にした…
『パパも自分の携帯でTV見ればいいじゃん…充電無くなるよぉ…返してよぉ…』 と言われ…
その時に自分の携帯にワンセグがあったことに気が付いた…どれだけ動揺していたのか…
ようやく我に返る…。
確かに停電しているので…充電ができない…なので情報はラジオに替えて聞き耳をたてた。
電気もガスも止まったまま…水道からは茶色い水…数時間後には断水…そして闇をむかえた…。
外も…もちろん真っ暗闇…これが震災なのだと…思った。
家族全員で外に出て星を見上げた…今までの夜空の中でも最高にキレイな満天の星空だった。
そして10分置きに轟音と共に強い余震が襲ってくる。
ストーブも動かないので…ロウソクで暖をとる…チラチラと揺れる灯りが少しロマンチックで…たまに家族で大笑いしながら…リビングに布団を集め合宿のように5人でねっ転がる。
その時インターホンが鳴った…お向かいのおばさんが一台余っていた石油ストーブを持ってきてくれた。
貸してくれたおかげで寒さもしのげた…こんなに石油ストーブが暖かいと思えたことは無い…
その暖かい宝物のおかげで夜食にお粥も作れ空腹もしのげた…鮭フレークをかけたお粥が…美味い。
そしてまた余震…平時であれば本震のような余震。
暗闇から迫ってくる余震音(P波)は今でも敏感に感じる…凄いスピードで迫ってくる。
娘が学校の授業で作成した簡易ラジオから流れ聞こえる…悲惨な沿岸部の震災情報…。
こんなクソ寒い夜空の元…外で救助を待つ人達が何千何万といると思うと胸が張り裂けそうになる…
甚大な被害情報…携帯の充電の現状で映像が見れない不安…
『戦後最悪の被害』 『世界規模最大の震災』…
ラジオでは全然伝わってこなく感じ…ストレスが溜まり…イライラする…何人が亡くなっているのだろう…結局、一睡も出来ずにラジオの緑色に光る電源を明け方までにらみつけていた…
今日のあの時間に起きた現実を何度も何度も思い返した…
東松島市矢本鳴瀬地区で…この寒さの中…服も体も濡らし…闇夜に震えていたかも知れない…
地割れ…狂った黒い波壁…あの小学生やトラックの女性ドライバーは無事だろうか…
判断をあれ以上誤れば…愛車の中で溺死したのか…
朝が静かにやってきた…
昨日のことが現実で…世の中終わったようにも思えたが…また日は昇り…今日がやってきた…
多分…被災している皆が想ったはず…朝日が昇れば…神様が…
『昨日のことは全部嘘だよ…』 って伝えてくれることを…みんな願ったはず…
しかし…現実の世界の朝が明ける…映画の世界ではないことは朝の寒さが教えてくれた…
午前 05:30 早朝…完全防備し私はBIKEのイグニッションをONに回し…セルを回す…
静まる団地…冷えきった空気…爆音上げ…冷えきった路面を…走り向かった…
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東日本大震災 回顧録 復興 | 日記
Posted at
2013/03/08 21:33:41
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