2月8日付けの読売新聞は、「国土交通省は7日、自動車のナンバープレートに車の登録番号などの情報を集積回路(IC)チップに記憶させて埋め込んだ新しいプレートを、2006年度から一部の地域で試験的に導入することを決めた」と報じました。
ところがこの記事、よく読んでみてもこの新プレート(スマートプレート)のメリットが見えてきません。
「渋滞緩和など次世代の交通システムや、排ガス規制に違反する車両の自動取り締まりの実現につなげるのが狙い」
「東京都などが検討中の車両流入規制“ロードプライシング制度”を見据え」
そもそもETCとVICCSで次世代交通システムを築いていくというのが、国交省の方針ではなかったのでしょうか。しかも、この新プレートも国交省の管轄なのに、記事の中ではそうしたETCや他のシステムとの連携について何も触れられていません。
ん? 待てよ。これは、何かおかしい……誰だってそう思うでしょう。
で、ちょっと調べてみると、わかりました。
国交省といっても、ETCは旧建設省、スマートプレートは旧運輸省の管轄だったんですね。それでいまだに協調路線をとらず、別のことをやっているというのが真相のようです。
実際、ETCは急速に浸透してすでに500万台以上のクルマに搭載されているのに、スマートプレートは試験段階。担当課長とすれば、記者の尻をひっぱたいて話題づくりをしないことには、来年度の予算取りにも苦しむといったところでしょうか。
なんとも暢気な話でした。
ブログ一覧 | 日記
Posted at
2005/02/09 01:45:17