この正月休みに郷里の九州・福岡に帰省しました。
県内を散策した際,この古い映画との関連を感じる「おっ!?」と思わせるものに遭遇しました。
そこで少々長くなりますが筆を執ることにしました。
「隠し砦の三悪人」は1958年(昭和33年)に発表された黒澤明監督による日本の映画作品で,国際的にもよく知られた作品です。
一時期,古い邦画に首ったけの時期があり,何度もこの作品を見た記憶があります。
戦国時代を題材にした時代劇です。
秋月家と山名家が戦い,秋月家は破れる。秋月家の侍大将は,お家再興のため,遺された姫君,軍資金の黄金,そしてひょんなことから従えることとなった2人の農民とともに敵中突破によって友好国の早川家へと向かう,そんなお話です。
「スター・ウォーズ」(後のエピソードIV)の元ネタとなった映画であることもよく知られた作品です:侍大将(=ルーク・スカイウォーカー)が二人の農民(=C-3POとR2-D2)を従えながら,敵中突破によって姫(=レーア姫)を救い出し,盟友の元に連れ帰る...
実際,G・ルーカス自身はこの作品をベースに「スター・ウォーズ」を制作したことを公言しています。
エピソードIVが特に影響が強いといわれていますが,エピソードVIにも色濃い影響が感じられます。
で,今回遭遇したのはこれです。
福岡県嘉麻市の小夜地区というところにある非常に小さな神社,小夜神神社の縁起について記された文です。
秋月藩(現在の福岡県朝倉市に存在)は九州征伐のため筑前に乗り込んできた豊臣秀吉と戦ったが破れた。その際,秋月藩の家老は姫君(小夜姫)を連れ出し落ち延びた。しかし,現在の福岡県嘉麻市で命を落とした。この姫君を弔うため,当地では年に一度祭りが催されている。
そうしたことが記されています。
姫君は命を落とされてはいますが,ほとんど「隠し砦の三悪人」ではないか!と思ってしまいました。ひょっとしてこの作品のベースになったお話?とも思ってしまいました。
調べてみたところ,この時の直感は誤りのようです。
しかしながら,確かに秋月氏の物語は「隠し砦の三悪人」の脚本の底流にあるように思われます。
秋月氏は平安時代以来の家柄だそうで,瀬戸内で朝廷に対する反乱を起こした藤原純友を討伐した功績により九州に所領を与えられた大蔵氏を祖とした氏族です。
平家を名乗っていたそうですが,源平の争いでは源氏に与しました。しかし源頼朝から信頼を勝ち得ることはできず,頼朝の命を受けて九州に派遣されてきた少弐氏、島津氏、大友氏など東国御家人の傘下に置かれたとのことです。
時代は下って戦国時代。秋月氏は大友氏の家臣の地位にあったとのことです。
しかし1557年,当時の当主・秋月文種は,毛利元就を当主とする毛利氏と手を結び,大友宗麟を当主とした大友氏に反抗します。しかし,返り討ちに遭い,文種と嫡男の春種は討ち死,秋月氏は滅亡していまいます。
しかし,このとき残りの子供たちは家臣らに守られ,毛利氏の元に落ち延びます。
そして,1559年,毛利氏の支援を受け秋月氏は再興,種文を当主に大友軍を撃退し旧領を回復します。
種文の時代,秋月氏は最大の版図を誇り最盛期を迎えました。
しかしその時代は長くは続きませんでした。
1587年の秀吉による九州征伐に対し,島津氏とともにこれと戦いましたが敗北。
家をつぶされることは免れましたが,大きく所領を減らしての国替えを命じられます。
以上の中で,大友氏に対する秋月氏の反抗失敗,そして子供たちの毛利氏への避難が「隠し砦の三悪人」の物語と一致すると言えそうです。
史実にある大友氏と劇中の山名氏という名前に接点は見いだせません。
しかし,深読みしすぎかもしれませんが,毛利氏と早川氏は接点があるといって良さそうにも思えます。
毛利元就の有名な三人の息子の一人,隆景は養子に出されています。そして,その養子先の家名は小早川氏なのです...(笑)
本当なのか行きすぎた想像かは分かりませんが,どうも有名なあの映画と郷里の福岡県は何となくつながっていることを思わせる何かを見つけたというのがこのエントリーを書かせました。
駄文,長文失礼しました(笑汗)。
Posted at 2012/01/05 00:48:47 | |
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