1980年頃から自動車のエレクトロニクス化が始まりました。
とりあえずLSIを使って何か作ってみるかということでしょうか、当時から「?」という装備が続々登場しました。
R30スカイラインやS12シルビアのドライブガイド(メーカーオプション)
U11ブルーバードのセーフティードライブアドバイザー(最上級車に標準)
は両横綱でしょうか。
比較的多くの車種に搭載された物にドライブコンピューターがあります。
走行情報と燃料消費状況から残走行距離を予報する物ならそこそこ利用価値もありますが、当時の日産車のそれは単なる走行距離や平均速度を算出する程度の物でした。
日産車ではS110シルビアで初登場し、430セドリック・グロリア、910ブルーバード、F30レパード、C31
ローレルに搭載されました。
S110、430、C31では最上級車にメーカーオプションでしたが、910ではSSS-XのGタイプに、F30ではSF-Lに標準装備とされました。
私の910ブルーバードは2.0 SSS-Xだったので当初は不搭載でしたが、解体屋で見つけたため搭載してしまいました。
インパネのデジタル時計の下に表示器、メーター枠下側のシーソースイッチが在る所に本体と一体になったキーボード、グローブボックス上のインストパッドの中にブザーを仕込みます。
電源等はデジタル時計から分岐できるので距離も短くて簡便です。
ただしあまりに小さな筐体に収めたためが故障が多く、結局2台が壊れてしまいました。
ということで、910用は諦めてF30用を使うことにしましたが問題はその大きさ。
体積比で6倍はあろうかという本体はグローブボックスに押し込み、表示器と一体化したキーボードは分解して前者はインパネに、後者は910用のキーボードを再利用することとして無理やり押し込みました。
では、何が出来るのかをご紹介しましょう。
ちなみに910、S110、C31用は計算機を除いて他の機能は並行作動できませんが、430、F30用は全ての機能が並行して作動します。
トリップメーター
1. Cキーを押すと0kmからの積算距離計となります。
2. 任意の数値を入力してSキーを押すと、その距離からの加算する距離計となります。
3. いかなる状態でも、-キーを押すとその時点から走行距離が減算される減算トリップとなります。
4. Cキーを押してからの時間・分表示の経過時間計となります。
TRIPボタンを押す度に、トリップメーターと経過時間計に切り替わります。
ナビメーター
5. 任意の設定速度を入力してSキーを押すことにより、現時点での設定速度に対しての平均速度・時間の進み遅れ・距離の進み遅れを表示します。
設定速度と平均速度
進み遅れ距離
進み遅れ時間
ホールドキー(この場合はMキー)を押したホールド状態
NAVIボタンを押す度に、平均速度表示と誤差距離表示と誤差時間表示に切り替わります。
アラーム
6. 910用だと経過時間と残時間表示の秒までのストップウォッチですが、F30用は時刻を設定するアラームとなります。最大5個の時間警報がセットでき、20秒間ピーとブザーが鳴ります。
設定可能数の表示
吹鳴時刻
計算機
7. 8桁の四則計算ができます。
私は使っていませんが、他に
8. デジタルチューナーの番組予約
9. インジェクター信号を拾って燃料消費量表示→キャブ仕様なので実現不可能です‥。
これらの機能はどう使えば良いのでしょうか。
一般的には電卓にしか使えないと言われますが、これは単機能しか使えないタイプのことだと思います。
私は出発時にトリップと経過時間計とナビをリセットします。目的地に着いたら距離と経過時間を記録します。これで次回の来訪時の目安が出来ます。
平均速度とは不思議なもので、速度の乗るバイパスを気持ちよく走っていても信号待ちでどんどん下がっていき、40km/h台にはなかなかなりません。
910のカタログにある「コンピューターがドライビングの質を変えました」を実感できましたでしょうか?
えっ、やっぱり電卓ですか。
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Posted at
2012/05/03 13:18:10