九州ツーリング 4日目 (熊本-阿蘇-鹿児島)
朝風呂に入り、お堀が見える朝食ビュッフェ。
ルートインだからか、こちらもあまり郷土色はない模様。
今日は熊本観光して九州ツーリングのメイン「阿蘇」を周り、鹿児島泊の予定だ。
ホテルを出発してお城近くの「村上カラシレンコン店(熊本市中央区新町)」に行く。
ここでのお目当てはもちろんカラシ蓮根ともう一つ、カラシ蓮根コロッケだ。
今日は店は休みだそうだが、昨日の電話でわざわざ開けてくれたらしい。
ものは予約していたのですんなり買えた。
カラシ蓮根の辛みと歯ごたえが相まってとても美味しかった。
熊本城(熊本市中央区本丸)へ行く。
築城の名手であった加藤清正が持てる力を発揮して作った名城。
石垣は始め緩やかな勾配が上に行くにつれ垂直に近くなる「武者返し」と呼ばれる登りにくい形をしている。
城内には銀杏の木があり、これは朝鮮出兵中の食糧不足から、篭城戦になった時の食料確保の為に清正公が植えたらしい。
同じ理由から井戸の数が多いらしい。東京にも明治神宮清正の井戸と言うのがあるが。
豊臣秀頼をかくまって江戸幕府と戦う事を想定した城らしく難攻不落の城と呼ばれたらしい。
(実際、明治10年の西南戦争では薩摩軍の猛攻にも耐え抜いた)
豊臣秀頼を迎える昭君之間と言う部屋があったらしい。
元国宝の「宇土櫓(うとやぐら)」は櫓と言っても天守閣くらいの大きさがあり熊本城では一番古い建造物らしい。
熊本に古くから伝わる伝統の和菓子いきなり団子を食べる。
あんこと生のままのサツマイモをだんごで包み蒸したものらしい。
「いきなり」は「すぐ出来る」と言う意味らしい。

熊本城を後にして、九州ツーリングの醍醐味と言っても過言ではない「阿蘇」を目指す。
世界でも有数の大型カルデラと外輪山があり、「火の国」熊本のシンボルだ。
前回は大分から「やまはみハイウェイ」→「ミルクロード」→「大観峰」と経由して阿蘇山の中岳に行ったが今回は逆だ。
熊本から「阿蘇パノラマライン」を走るが、途中から景色が変わって鳥肌が立つ。
「米塚」を見る。
引き返して「草千里」を見る。
イメージではもっと大きいと思うが、思ったより小さかった。
日光の戦場ヶ原も子供の頃に見た時は広かったが、大人になっていくと「あれ?こんなに小さかったっけ?」と思う。
野生馬がいる。
さらに引き返して、阿蘇山公園道路「中岳」に行く。
エメラルドグリーンの池は「日本三大オカマ」?で有名だ。(草津白根山の湯釜・蔵王のお釜・阿蘇中岳の湯だまり)
活火山なので白い噴煙(火山ガス?)が出ている。


その日の危険度の案内と、噴火した場合の待避所が設置されている。
世界遺産を目指しているらしい。
「阿蘇パノラマライン」で「大観峰(だいかんぼう)」に行く。
大観峰は阿蘇北外輪山の最高峰で、カルデラ盆地の阿蘇谷や阿蘇五岳をはじめ、九重連山を一望できる。
まさに絶景だ。

鹿児島へ向かう為に大観峰を出発する。
途中で阿蘇五岳が見える。
阿蘇五岳はお釈迦様が寝ている姿に似ていることから「阿蘇の涅槃像」と呼ばれているそうだ。
熊本ICから九州自動車道に乗り鹿児島を目指す。
この高速はトンネルが多いく、八代から人吉ICまでで23連続トンネルがあり、6kmを超える長距離トンネルもある。
ナビには車速センサーが付いていないのでトンネルには行ったら動かない。トンネルの外に出てもGPS衛星を探してる間にまた次のトンネルに入ってしまうの連続だ。
もしかしたら、ナビが動かない間に降りるICを過ぎてしまうのではないだろうかと心配になる。
途中、えびの高原や遠くに霧島連山が見える。
こちらも阿蘇に次ぐ九州のツーリングスポットだが、自分は前回行ってるのでパスする。
途中のPAで休憩と食事を取る事にした。
ツレにスゴイ景色見たか?と尋ねたら、トンネルの連続で睡魔と戦っていたとの事。
天ぷらと、蕎麦、うどんを食べる。
それと熊本でテイクアウトしたカラシ蓮根コロッケも食べる。
桜島が見えてくるとテンションが上がってくる。
とりあえず観光案内所で宿を探すために「鹿児島駅」に向かったのだが、何かおかしい。
よく見ると「鹿児島駅前」とか書いてある。
どうやらコチラではないようだ。
JRのターミナルは「鹿児島中央駅」らしいのでそちらに向かう。
桜島の噴煙の風向きなのか景色がかすんでいて、肺が少し痛くなってきた。
鹿児島中央駅に到着したがスゴイ人混みだ。浴衣を着てる人もいる。嫌な予感がする。
案の定、観光案内所に行くと宿がないとの事。
何でも今日の鹿児島は錦江湾の花火大会らしい。
駅の大階段で座りながらiモードで調べて片っ端からかけるが全滅。
雪のように灰も降ってくる。肺も痛い。
これはヤバイなと思っていたら1軒、宿が空いてる所につながった。
ただ民宿と言うより簡易宿泊所で、部屋は6畳の和室、トイレは共同で和式、風呂は・・・
もう仕方ないか!取れただけましだ!と言う事で予約する前に、最期のチャンスで観光案内所へ。
先ほどのお姉さんがシャッターを降ろそうとしている所だったが確認してもらったら、何と!
「ホテル法華クラブ鹿児島」にキャンセルが出たとの事で予約が出来た。
「ホテル法華クラブ鹿児島(鹿児島市加治屋町)」に到着し裏にバイクを停めさせてもらう。
ここは繁華街の天文館まで徒歩3分、鹿児島中央駅まで徒歩10分と場所がいい。
フロントから今日は鹿児島一でかい花火大会だと聞かされる。
そこで一計。
これは花火見てたりすると終了と同時に居酒屋に客が殺到して入れなくなるんじゃないのか?
つー事は、花火をしてるうちなら居酒屋は空いてるんじゃないのか。
と言う事で、始まった花火の音だけが聞こえる大浴場にささっと入る。
天文館にある昭和21年創業の郷土料理のお店「吾愛人(わかな)本店」に行く。(鹿児島市東千石町)
「吾愛人(我、人を愛す)」の「愛人(かな)」とは、奄美大島の方言で「愛しい人」「大切な人」と言う意味で、幕末の偉人「西郷隆盛」が好んで使った言葉「敬天愛人(天を敬い、人を愛する)」から来ているらしい。

昼が遅かったので、郷土料理と極上六白黒豚のしゃぶ鍋コースを1人前だけ頼む。
名物だという味噌おでんに、お約束のさつま揚げ、黒豚のとんこつ、黒豚の豚しゃぶ鍋、きびなご刺身、薩摩地鶏のタタキにちゃんぽん麺とフルーツが付いてくる。
それに、きびなご天ぷら、さつま汁、サラダなどを合わせ宴会を楽しむ。
ビールの次はやはり芋焼酎だろうと言う事で芋焼酎を注文する。
ツレが「ロックで」と言ったらスタッフさんが小さく「えっ!?」と言ったのを見逃さず、「地元の人はどう飲むの?」と聞いたところ「お湯割りが一般的」とのこと。(1年中お湯割りで飲む人が多いらしい)
なんでも店員さんが言うには鹿児島の芋焼酎は割るのを前提で造られていて、コップに、ここまで焼酎を入れる印と割ものを足してベストになる印が付いてたりするそうだ。
芋焼酎は特にお湯割りの方が芋の香りが引き立つとの事。
ロックやストレートでは、カルピスで言うと原液を飲むようなものなんだと納得。
早く酔えそうだし、二日酔いにもなりづらいかもしれないし、確かに理にかなってる。
やはり郷に入ったら郷に従えが一番だ。
どれも美味しかったが、甘めの醤油や味噌、酢味噌、豚汁に薩摩芋が入ってるなど、九州地方と言うか鹿児島の特徴だと感じた。
少しプラプラして、ホテルに帰って風呂に入って爆睡。
8/21(土)320km
熊本→阿蘇→鹿児島