全国どこにでもある、こんな状況の道路。用水路と民家に挟まれた、道幅約4m程度の市道で、お互いに気を付ければ、すれ違いは十分可能である。しかし何カ所か電柱が設置されている場所があり、そこではどちらか一方が停止するなどし、道をゆずりあう必要がある。一時停止しなくても、対向車の速度などから予測して、減速するだけで、電柱を避けてすれ違うことが出来る。まさに「阿吽の呼吸」というべきか、運転経験が長いと、自然と身に付く技量であると、私は思っている。しかしドライバー全員がそうであるとは限らない。今風にいうなら、「空気が読めない」ドライバーもいる。前方に障害物がある方が減速するのが一般的だろうが、どうもそれが出来ない、せっかちなドライバーも少なくない。特に相手が軽自動車だと、そんな一般論は無視して猛進してくる。結果的に、お互いの車のミラーをかすめながらすれ違うことになる。対向車が大手飲料水メーカーや宅配業者の場合は、さすがに所作を心得ているドライバーが多く、ナイスなタイミングですれ違うことが出来るが、大型箱バンなど、道路の中央を猛進してくるのドライバーも居る。もし、ただ単に威嚇が目的なら、あまりに危険な考えだ。しかし一方でダンプカーなど大型車ドライバーの話では、自車が最初から左いっぱいに寄せて走っていると、対向車が油断して左に寄り切れず、すれ違いに困る事もあるそうだ。それに対する「警告」の意味もあるという。どちらが先に電柱を通り過ぎることが出来るのか、そんなことを競うつもりは、毛頭ない。ただスムーズかつスマートに運転がしたいだけだ。歩行者、自転車が居る場合でも同様で、それは交通弱者を危険にさらす愚行だ。すれ違いなどは、時間にすればほんの数秒である。その程度の余裕を持って、運転できないものだろうか。