3月4日
何回目かの誕生日。
たくさんのプレゼントと温かい言葉をいただき、今年も頑張ろうと強く思った。
プレゼントを持ってどこへ出かけようかと思いにふけり、
3月12日から1泊で旅行にでかける計画を立て、千葉の宿を予約したあの日、
数日後にあんなことが起こるなんて思ってもいなかった。
3月11日 14時46分 東京都大田区
グラッと、大きな横揺れを感じた。
すぐ治まると思い、PCの画面を見つめていたが、
次第に「ゴゴゴゴ」という地鳴りのような音と共に揺れが強くなってきた。
ついに来たか(関東大震災が)・・・
つい先日、母親が左肩を骨折するという大怪我を負った。
急遽手術ということになり、3月10日にボルト留めの手術を行うこととなる。
術前と術後に立ち会ったが、全身麻酔が合わなかったらしく、
酷い吐き気に襲われ、息も絶え絶えで言葉も発せない母を目の前に言葉を失った。
1分・・・2分・・・どのくらいの時間が経っただろう。
すごく長い時間揺れていたような気がする。
揺れが治まり、すぐに車で母の病院へ。
院内は騒然としていた。
エレベーターが停止し、看護士は階段を使って病室を行ったり来たり、
院内ではNHKの地震情報が大音量で流れており、皆不安げな表情をしていた。
母のいる病室へ向かうと、昨日の様子が嘘のように元気な母がそこにおり、
とはいえ、大きな地震直後ということもあり、不安と安堵の表情を見せていた。
その直後に第二波の大きな揺れがあり、一時騒然とした。
揺れている最中も看護士が笑顔で病室を回っており、
「すごい揺れてるね、でも大丈夫ですよー」と声をかけていた。
若干不安げな表情は隠せないが、このプロ根性には素直に感動した。
大きな余震が治まったあたりで自宅へ戻ることに。
地震発生から2時間、すでに都内の交通網は麻痺していた。
渋滞の中、カーナビのTVで地震の詳細を知ることとなる。
幸いにも家族全員と連絡がつき、無事に家に辿り着くことができた。
身内に帰宅困難者が出ていることもあり、
ご飯を炊き大量のおにぎりを作ってバッグに詰めて迎えに行った。
家を出る前に風呂に水を張り、更にご飯を多めに炊いておいた。
嵐のような一日が終わり、朝を迎える。
テレビを付けると、目を覆いたくなるような惨劇がそこにあった。
東京では大きな被害はなかったものの、
関東大震災を予感させる揺れと交通網の麻痺状態は、
都民の心を折るには十分だったようだ。
夕飯の買い物にスーパーへ行くと、食料がなにもなかった。
コンビニにも同様だった。
食べられるものはすべて買い尽くされていた。
それだけではない、飲料水、電池、ティッシュ、トイレットペーパー、生理用品も消えた。
不安にかられた都民による買占めが横行していたのだ。
食料や紙製品は、朝一番でスーパーやドラッグストアに並べば買うことはできた。
しかし午後を過ぎるとほとんど何もない状況がしばらく続いた。
品物がないわけでなかった。
一人が必要以上に買い溜めるため、他の人に回らないだけなのだ。
そしてなぜかガソリンも不足していた。
製油所の火事などのニュースにより、駆け込み需要が増えたためと思われる。
「無くなる可能性があるなら今入れておこう」と普段車を使用していない人たちが殺到したのだ。
このため、本当に必要な人も長蛇の列に並ぶことを余儀なくされた。
怪我をした年老いた母を病院へ迎えに行くにも朝から給油待ちの列に並ばなければならず・・・
原発事故の件で、関東では計画停電が実施されることとなった。
懐中電灯は大小合わせて複数所持いたが、
肝心の電池が手に入れずらい状況に歯がゆい思いをすることに。
結局、比較的手に入りやすかった充電池を購入して代用した。
しかし、一部を除き23区は計画停電から除外されることになった。
これを不公平だという声があるようだが、首都東京の電気を落とすリスクも考えたほうがいい。
なんでもそうだが、自分にとって損得でしか物事を考えられない人は改めたほうがいいと思う。
計画停電および節電の影響で、夜ともなると街灯もほとんど消えており、
真っ暗になってしまうところもあった。
所要により友人と第三京浜(有料道路)を走行中、
後ろから来たパトカーに前を塞がれたことがあったが、
理由は前方の照明が落ちている区間に鉄パイプが散乱しているとのことだった。
節電もいいが、夜に死角が増えることは事故増加や治安を悪化させることにもなりかねない。
地震から1週間が過ぎ、食料や生活物資も手に入りやすくなってきた。
コンビニやスーパーに商品が並んでいる光景は安心感を生む。
「いっぱい売ってるから大丈夫」と思わせれば誰も買占めしなくなるだろう。
また、数量限定販売に切り替えたことも効果的だったと思う。
有事の際、人の良心はアテにならない。
最初から数量限定で販売すれば、当初の混乱は避けられただろう。
水も手に入りやすくなったと思った頃に葛西浄水場で放射能汚染のニュース、
ニュース直後に都内からまた水が消えた。
3月12日に予定していた旅行は当然キャンセル。
地震後の慌しさ、錯綜するマスコミの情報、政府の怠慢・・・
ストレスが溜まってきので、ふと思い立って静岡まで出かけることにした。
おでん横丁でおでんを食べて帰ってきただけ。
それでも気分転換には十分だった。
地震で大変な地域もあることを考えれば、自分だけ遊んでていいのかという気持ちもあるが、
元気な者がいつまでの自粛自粛と落ち込んでいても仕方がない。
現状を受け止めた上で、やれることをやればそれでいいと思う。
静岡駅周辺まできたのだが、そこでふと立ち寄ったドラッグストアでの出来事。
「トイレットペーパー/ティッシュは一家族1個まで」の張り紙。
あまり影響のない地域でも買占めが行われていたというのだろうか。
自粛ムードはとどまることを知らない。
花見もダメ、お祭りもダメ、夏の花火も中止。
バカ騒ぎをする必要はないが、少し行き過ぎ。
地震の被害に対して国民全体で喪に服すのは気持ちの問題であって、
日々の生活や娯楽に干渉する必要はないと思う。
テレビを付けると「エーシー」「ぽぽぽぽ~ん」「子宮頸がん」「こだまでしょうか」のエンドレス。
クレームまでに発展したのはどうかと思うけど、さすがに飽きる。
こんなのが出来るくらいネタ扱いになったわけで。
こんなときだからこそ、こういうユーモアは良いかな。
なんにでも不謹慎だと文句言う人って、なにが不謹慎かと問われると明確に答えられないよね。
4月に入り、東京の桜も咲きはじめてきた。
露店が出て賑やかでなくても、花見はできる。
春の暖かい陽気に桜の花は、すさんだ気持ちを少し明るくしてくれる。
都内のアミューズメントスポットにも人が集まるようになり、
少しずつ活気付いてきたように見える。
しかし、満開の桜を見にいこうと東京タワーのふもとにある芝公園へ行くとそこは・・・
プロ市民団体の集合場所として占拠されていた。
東電に文句があるなら、東電前で現地集合すりゃいいのに。
公園内に車で進入し、移動時に桜の枝に引っ掛けて木を傷つける始末。
本当、迷惑。
そして今日、友人宅前で久しぶりに洗車。
洗車をしようと思えるようになったということかな。
新調したコンデジで愛車をパチリ。
風が強く、桜がブレてしまったのが残念。
まだまだ使い方を勉強しないと思ったようには撮れないかな。
みんカラのあの機能を使ってみた。