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イイね!
2006年12月25日

大好きな詩の一節を抜書き

母さん、僕のあの帽子、どうしたんでせうね?
ええ、夏、碓氷から霧積へゆくみちで、
谷底へ落としたあの麦わら帽子ですよ。

母さん、あれは好きな帽子でしたよ、
僕はあのときずいぶんくやしかった、
だけど、いきなり風が吹いてきたもんだから。

母さん、あのとき、向こうから若い薬売りが来ましたっけね、
紺の脚絆に手甲をした。
そして拾はうとして、ずいぶん骨折ってくれましたっけね。
けれど、とうとう駄目だった、
なにしろ深い谷で、それに草が
背たけぐらい伸びていたんですもの。

母さん、ほんとにあの帽子どうなったでせう?
そのとき傍らに咲いていた車百合の花は
もうとうに枯れちゃったでせうね、そして、
秋には、灰色の霧があの丘をこめ、
あの帽子の下で毎晩きりぎりすが啼いたかも知れませんよ。

母さん、そして、きっと今頃は、今夜あたりは、
あの谷間に、静かに雪がつもっているでせう、
昔、つやつや光った、あの伊太利麦の帽子と、
その裏に僕が書いた
Y.S という頭文字を
埋めるように、静かに、寂しく。

※西条八十『ぼくの帽子』(『コドモノクニ』)より


私は子供のころに父がやはり取引先のどなたかから頂いて来たのをポケットでは潰れてしまうからと大事そうに懐に入れて持ち帰ってくれた焼菓子を思い出しました。

親子の情というのはなにものにも代えがたいですね。
今では筋金入りの因業爺になってしまった父ですが大事にしたいと思っております。



今回は、父さん、ぼくのあのクリスマスケーキ、どうしたでせうね? を読んで書かせて頂きました。
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2006/12/26 12:56:22

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この記事へのコメント

2006年12月26日 22:30
これは「人間の証明」だと思っていた僕は昭和43年生。
コメントへの返答
2006年12月27日 9:19
使われていましたね。
というか、それで有名になりました。

watermelonmanさんは音楽の方に興味があったのでしょうが私は当時の宣伝文句通りに読むのが先か観るのが先か迷いました。

今回意外だったのは脚絆が変換出来なかったこと。
手甲とセット物のイメージだったのにな。
2006年12月27日 22:06
こんばんは。トラックバックありがとうございます。お父上を大切にして差し上げてください。
コメントへの返答
2006年12月28日 13:27
父も母もベタベタ甘えてくるタイプではないのですが、生温かく見守りたいと思っております。

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