キャブレターを装着すれば、OERという国産・東大阪製の信頼のキャブだし、新品だし、あとはジェットのみをセッティングすれば、調子よくバッチリ走るし楽しめると、そう思ってOERキャブを購入し、赤玉号のジェットセッティングを参考にジェットも買い揃えました。
まず、OER45キャブに最初からついてくるジェット類ですが、
・PJ=60、MJ=150、AJ=200
です。そして赤玉号の
・PJ=62,5、MJ=170、AJ=220
これを参考に
・PJ = (60) - 62.5 - 65
・MJ = (150) - - 165 - 170 - 175
・AJ = (200) - 210 - 220 ※ () は標準サイズ
以上、3種7つ × 4気筒分のジェット 合計約15000円分(送料消費税込)を買い揃えます。
そして、まず赤玉セッティングから始めると、「濃いーわトクちゃん!」状態だったので、一旦は標準サイズに戻して何とか走る状態にして、今度は逆に薄いセッティングが可能なように、
・PJ = 55 - 57,5 - (60)
・MJ = 140 - 145 - (150) - 155 - 160
・AJ = 190 - (200)
と買い揃えていきます。これもまた、およそ1.5マソ円(;;)
ちなみにですが、ジェット類はこの写真のように100均で売っている小袋にきちんと分別して入れ、これをまた100均のハガキケースに入れて、ダッシュボードに備え付けます。そして、
この小さなマイナススタビドライバー、これがジェット類交換の際にピッタリと合うんです。携帯性もよい。
この大きなやつしかないかなぁ?と思ってたけれど、
このようにスロージェットも、
そしてエアジェットもピッタリです。ちなみに、交換の時はこんな感じ。
とりあえず、まずはスロー系統からベストなセッティングを探っていきます。最初の見立てでは62.5では濃すぎ、なのでそれまで鮫蔵のセッティングでもあった57.5に変更し、エンジンスタート。アイドリングはOK、少し濃いかな?空燃比計の数値は、10.5〜11。
ですが、そこから少しだけアクセルを開けると・・・空燃比はどんどん薄くなり、14とか15になってしまいます。
なぜ?ゆっくりアクセルを開けて、ホールドし、2000rpm位を維持して暖気をしようとすると、このような状態になってヘタするとエンジンが止まってしまいそうになる。実走すると街乗り常用域である2000〜3000が薄くてホント走りにくい。(3000rpmを超えると安定する)
そこで考えられることは、回転が上がり吸入空気の流速が確保されていれば、きちんと燃料が供給されて燃調が合い、またアイドリング=スロットル全閉では、スロットルバルブ〜インマニの間に負圧が発生して、それによりアイドルポートから燃料が(少し過剰に)供給されて、アイドリングもする。しかし、アクセルを微妙に開けると負圧がなくなり、供給される燃料の量が吸入空気に比べて少なくなってしまう。
そして、今度は薄いからとジェットを62.5に戻して、アイドリングから少し開けた状態の燃調をいい感じに合わせて実走すると、濃くて全然走れない。仕方なく、標準サイズの60番に戻し、パイロットはもうこのジェットで行くしかないなぁ・・・という妥協的状況になっております。これがウェーバーだとFナンバーなどの違いでもっと細かいセッティングが可能なんでしょうが・・・OERではこれが限界なのかなぁ?
このような状況に関する不満を、周りのキャブ名人にグチりますと、「そらね、FCRとかの最新鋭のキャブというか可変ベンチュリーからOERに戻したら、言うたら退化ですやんか」とか言われます( ´∀`)
確かに(;;)つーか、FCRからOERにしたら、イベントに言っても注目度少ないし(;;)それはいいとして、、
車庫入れの時とか、ホントに不便だし・・・そういえば昔オートハウスハルキの社長がキャブ車に乗るのがほぼ初めてだったゴーン辻さんに「辻君!キャブ車乗るのヘタやの!貸してみ」と言いながら、ブォン・ブォンと少しアクセルを空ぶかしさせながら車庫入れしてたことを思い出して、その話をすると「そんなんキャブ車はみんなそうですよ、サニーなんかトルクないからちょっとした傾斜ですぐエンストですわ」とのこと。
つまり、OERに限らずオールドなバタフライ式のスポーツキャブでは、ちょっとしたハイカムが入っているようなエンジンの場合、中間域が薄いのは仕方がないことで、ブォン・ブォンと加速ポンプを動かしながら燃調を合わせて動かすと・・・そんなところなのでしょうか?
MIXIのキャブレター板では、そのあたりはSOLEXやWEBERとOERでは何かが違っていて、だからOERはスロー系の調整ができにくいという話があったような気がしますが、日付を見ると何年も前の話だけれど、今も状況は変わってないのかな?とにかく、レーシングキャブなので、ある程度の妥協は仕方がないでしょう。
とりあえず、冬から春にかけてはスロージェット60で何とか走っていました。そして
このようにリンケージもちょっといじって何とかアクセル全開にできるようになって、堀北エンジンらしい凶暴な感じの唸り声がようやく聞けるようになり、メイン160、エア210位で、サニー乗りの亮ちゃんに試乗してもらった時は「何か上の方は悪く言えばもっさり、良く言えば二弾ロケット的な加速やね」ということで、メインを145エアを200に落とします。これで試走するとホント胸のすくような回転の上がり方なんですが、空燃費計の数字はちょっと薄くて怖いので、結局・・・
・PJ=60、MJ=150、AJ=200
って、最初に着いてたところに戻ってますやん!(;;)諭吉3マソ分のジェット類は・・・果たして必要だったのか?( ´∀`)
ではまた次回
Posted at 2016/05/26 00:26:23 | |
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