
いやはや、最近は速い車やエンジンパワーのある車は沢山有りますが、何かこう、心を打つような、運転して一目惚れしてしまうようなハンドリングの車って、本当に無いなあって思っていました。
こう、運転していてトランス状態になるような、気持ちのいい車です。
まあ、欧州車や、高級なスポーツカーやスポーツグレードの車なら有るのかもしれませんが、日本車のエントリーモデルとなると中々無いと感じていました。
まず基本的に、非スポーツ系の大衆車にマニュアル車が少ない!!と言うか、ラインナップ自体に無い物が多い!
マニュアルはレスポンスが良かったり、好きなエンジンパワーを引き出せるだけでなく、シフトチェンジは、とても楽しい操作なのに…。
昔は、安い車ほどマニュアルって言うイメージでしたけどねぇ。
また、最近では気持ち悪い電子スロットルを始め、ヘタにコンピューターが進歩したために、機械としての素性が悪くても、電子制御で無理矢理性能を出している車が多いと感じます。
まあ、時代の流れ何でしょうが…。
せっかくハンドリングがいいと思ったら、マニュアルの設定が無いと言われてずっこける事が多々有ります。
しかしそんな私の考えを、根底から覆す車に最近出会っちまいました。
その車の名は、「デミオ」。
マツダの車です。ちなみに現行車ではなく、1個前のDY型と言われる物です。
正直言って、私はマツダに上手なFF車作りは無理だと勝手に思い込んでいました。
マツダはNA型のロードスターを乗れば分かる通り、FRを作らせれば天下逸品ですが、FF作りのノウハウはあまり無く、やはりホンダに一日の長が有ると思っていたし、実際に今まで乗ったホンダのFF車は良く出来ていました。
また、FFのヴィッツやマーチでワンメークレースをやっている、トヨタや日産にも劣るだろうと、正直思っていました。
実際に、最近のトヨタ車や日産車のFFは、キャラの違いはあれど、上手くまとまっている、と言うか、良く出来ていると思います。
例えば初期型イストなんぞハンドリングも走行性能も素晴らしく、マニュアル車の設定が有れば、ラリーでも戦えるほどの素質を持っていると思います。(トヨタさん、MT作りましょうよ(笑)。)
しかしまあ、良く出来ていると言っても正直言って、欧州車のFF車を知ってしまうと、日本車には完全に越えられない壁が有ると感じた事も間違いありません。
今でも、欧州仕様のフォーカスSTやアルファロメオを運転した時の衝撃は忘れられません。
欧州車を運転した後に日本車に乗るとオモチャみたいな感じで、車としての完成度が全く違うと思いました。
日本車は、「ハンドル切ったらちゃんと曲がりますが、なにか文句ありますか?」って言われている感じを受けました(笑)。
カタログの数値や、外見からだけじゃ分からない事が沢山有るんだと痛感した物です。
とにかく日本車は、安くて壊れない。そこそこ速い。でも、味が無い、つまらない、気持ち良くない、とまあ合理主義の権化みたいなイメージでしたかね。
ちなみに今までに最高に完成度が高いハンドリングと、気持ち良さを持っている日本車のFFは、ホンダのストリームでしたかねぇ。
初期型は抜群に良く、現行車は試乗中に営業マンにしばかれそうになったので(笑)あまり走れませんでしたが、良さそうでした。
そうです。インテRやシビックRでもなければ、アコードでもありません。
これらは、エンジンはたまらなく良く回るし、ハンドリングもパキンパキンで爽快で、メチャ速い車ですが、味が有るかと言われるとどうもオモチャっぽいんですよねー。
街乗りは何か疲れるし、ある程度スピードを出さないと面白くないんですよ。
それと比べて、ストリームは、街乗りも疲れないし低速域でも楽しいんですよね。もちろん攻め込んでもコントロール性が良く、期待にキッチリ答えてくれて気持ちいい車でした。
まあ、具体的にはヨーの立ち上がり方が気持ち良く、先が予測しやすいんですよね。
ヨー軸の位置も前過ぎず、リヤが常にしっかり接地していてコントロール性が高く、いい感じでした。
ドラポジも絶妙です(私はホンダ車でドラポジに不満を持ったことは有りません)。それが、疲れずに楽しく運転出来る一番の理由じゃないかと思っています。
同様に、同世代(一個前)のシビックの5ドアハッチバック車も良かったですね。
さすがに、こだわってFFなのに後輪にダブルウィシュボーンのサスペンションを採用しただけの事は有る感じです(昔は4輪に採用だったが)。
ここらは、ホンダのプライドなんですかね。
ただ、両車ともにマニュアルの設定が無いのはケンカ売ってるんですか?ホンダさんよー?(笑)
実質、マニュアルの1500ccクラスのコンパクトカーと言うと、フィットRSしか無いのが実状の様です(RS以外のモデルにはMTの設定が無い)。
現行車は、MT車に乗ったことが無いし、ワインディングの試乗が出来なかったので今一分かりませんが、初期型のフィットはまあ良く出来ているとは思いましたが、そのハンドリングは心を打つと言う物ではなかったですかねぇ。
「あ、やっぱダブルウィシュボーン止めるとこうなっちゃう?」と思ったのを覚えています。
どちらにせよ、マニュアル設定のあるRS等のグレードは価格がぐんと上がっちゃいますしね。
結局心を打つ以前に、コンパクトで小排気量の、安いマニュアル車と言うと、実質選択肢が無いのですよ…。
昔はこの辺のクラスは、ホンダの得意分野だったのに…。
何だか、走りを楽しめるマニュアル車は、「タイプR等のスポーツグレードを1種類だけ出しとけばいいんだろ?」って感じがして仕方が有りません。
「ホンダさんよー、あんた変わっちまったなぁ」ってか(笑)。
長年ホンダ党の私ですが、そろそろホンダと決別する日が来たのかもしれません。
そんな訳で、「心を打つ車」を探し求めて、メーカーを問わず試乗の旅を続けたのでした。
そこでついに出会っちまったんです。あの車に(笑)。
続く…。