目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
初級 |
作業時間 |
3時間以内 |
1
先日、高速道路を含めて250km程走る機会がありました。家を出発して一般道を走っている時にエンジンの吹け上がりが若干ギクシャクする事に気付きましたが、暖機が完了していないせいだろうと思いながら高速道路へ。しかし100km/hの定速走行に入ってもやっぱりおかしいです。2100rpm辺りからゆっくりアクセルを踏むとボコボコと振動を伴っていて加速しません。ガバっと踏むとレッドゾーンまではキッチリと回りますが、今までより馬力が落ちたような印象です。
2
特定の回転数を除いて不具合は無いようなので燃料系統は除外しました。先ずは作業が簡単なプラグコードから始めてみます。予備の物と交換してみましたが変化なし。インジェクターやスロポジセンサーのコネクター、ECUに繋がるハーネスを抜き差ししてみても状況は変わりません。空燃比フィードバックのLED点滅具合からO2センサーは正常と判断しました。
3
テスト走行を繰り返しているうちに、不調の原因は意図しないタイミングで入る燃料カットの可能性が濃厚となってきました。特定の回転数での失速は以前に経験したスロポジセンサーの接触不良の時と似ていますが、今回は明らかに違う症状です。そうなると残すはエアフローメーターですよね。整備要領書にあるようにフラップを動かしながら32番端子と33番端子、もしくは32番端子と34番端子間の抵抗値を測定してみると、テスターの針がピョンピョンと跳ねて安定しません。「0または∞Ω以外で抵抗が変化する」には確かに当てはまりますが、フラップの開度をモニターしているとは到底思えない挙動です。33番端子と34番端子間の抵抗値は129Ωで、100〜500Ωという規定値を満たしています。
4
これまで未開封で来たエアフローメーターでしたが、意を決して開封します。想像よりは酷い状態ではないものの、一部分に端子の削れカスが確認できますね。
5
パーツクリーナーを含ませた綿棒で摺動部分を擦ってみると真っ黒になりました。僅かな段差はありますが、完全に削れてしまっている訳では無さそうです。フラップと連動して動く接点側も同様に掃除しておきました。施工前と同様に各端子間の抵抗値を測定してみます。基板の構造からして抵抗値が無段階に変化する事はないと想像できますが、テスターの針がピョンピョン跳ねるような事はなくなりました。それにしてもかなり段付きな制御なんですね。
6
今後の整備性を考慮して(?)蓋はコーキングではなく、ねりブチルで貼り付けます。純正のコーキング剤を綺麗に剥がす事に最も時間を費やした気がします。蓋の中に乾燥剤を入れておいた方が良かったかもしれませんね。
7
序でにエアクリーナーボックスのクリップ固定部分も修理しておきます。FJ20ET搭載車のようにアルミダイキャスト製にして欲しかったですよね。この材質は接着剤やプラリペアが効かないので、同じ材質の破片をハンダゴテで溶かしながら新たに造形しました。かなりの強度が出ましたので、いずれは全部の場所に施工しようと思います。
8
テスト走行の結果、ようやく完治しました。以前よりも車体が軽く感じられ、排気ガスの匂いが気にならなくなりました。エアフローメーターに関するトラブルは起きていなかったので完全に油断していましたね。そこはやっぱりR30だけあって気を抜いてはいけません。
不調の原因が多岐に渡るインジェクション車ならではの故障と言えます。一度接触不良を起こした箇所は必ず繰り返すという認識でおりますので、不調時のチェック項目が増えてしまいました(悲)
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