2017年07月15日
このまま自動運転の車が走り出したら大変なことになりそう
最近自動運転がマスコミで話題になっていますが、現状のまま自動運転の車が走り出したらますます高速道路が走りにくくなるのではないかと危惧するのは私だけでしょうか。
高速道路を走る機会はあまりないのですが、東名、新東名、名神どの高速道路を走ってもいらいらすることばかりです。
その一番大きな理由が2003年から取り付けられた大型トラックの90km/hリミッターです。それ以前の大型トラックはものすごい速度で走っていました。私のイメージでは120~130km/hくらいかそれ以上の速度で追い越し車線を走るトラックがいっぱいいて、オートクルーズを使える速度で追い越し車線を走っていると後ろからパッシングされるのでいつもバックミラーを気にしながらながら走っていました。
そんな高性能なトラックを突然普通車の制限速度より10km/hも低い90km/hしか出せなくなってしまったのです。制限速度100km/hの道路に90km/hしか出せない車を一緒に走らせるという考え方に唖然としてしまいましたが、思った通り高速道路の走行マナーは最悪になってしまいました。
88km/hで走っている大型トラックを90km/hしか出ない大型トラックが追い越しをかける状況が当たり前になってしまいました。そしてなかなか追い越せないので追い越し車線を100km/hで走っている普通車が近づいてきて邪魔するのを分かっていても、無理やり走行車線に出てくる。そんなことが当たり前になってしまいました。
トラック運転手の方が少しでも早く走りたい気持ちも分かります。決められた時間までに荷物を届けるには僅か2㎞/hぐらいの差でも速く走りたいのは仕方がないことです。
アウトバーンでは遅い車が追い越し車線を走り続けると違反になります。追い越し車線は速く走るための車線であることが当たり前で走る車もそのマナーを守っているから制限速度を設けなくても安心して走れるわけです。
その当たり前の走行マナーが日本の高速道路では守れない状況が物理的に作られているわけです。
90㎞/hリミッターのせいで有効に利用できない新東名
新東名は元々140㎞/h制限の道路で設計されていることを知っていましたか。そのためにカーブには大きなカントがつけられ100㎞/h以下で走ると右カーブなのに軽く左にハンドルをきらないとどんどん内側の壁に迫ってしまう違和感のある走りを余儀なくされます。
新東名の一部区間で120km/h制限にしようという話が持ち上がっていますが。もしそうなると大型トラックとの制限速度の差は40km/hもあることになります。
120㎞/hで走っていたら突然90㎞/hしか出ない大型トラックがでてきて目の前の道を塞ぐのです。場合によっては制限速度+10km/hの130km/hで追い越し車線を走っている車の前に、制限速度の80km/hより遅い速度で走っている大型トラックを追い越そうとする大型トラックが突然追い越し車線にみ出してくるのです。
この状況は今の東名高速の走り方方を見ていると普通に考えられます。その場合は50km/h以上の速度差です。これは一般道で道路脇に止まっていた車が突然発進して目の前の道路を塞いだり、一時停止を無視して左折した車が目の前に現れるのと同じことです。
そんな状況は考えただけでぞっとします。大型トラックのドライバーも普通乗用車のドライバーもいらいらは今までとは比べ物にならないくらい大きくなると思います。
トラックのドライバーから見れば速度差が大きすぎて追い越し車線はもう走れないと思ってしまうかもしれません。遅い車を追い越しにくくなればそのストレスは倍増し休みたくても休めない状況が助長されそうです。
80km/h制限にし続けなければならない理由が分からない
大型トラックの速度制限を80km/hに押さえなくてはならない理由は何でしょうか。私にはさっぱりわかりません。バイクも軽自動車も昔は80km/h制限でした。それがいつの間にか100㎞/hになっています。バイクと軽自動車の制限速度を普通乗用車と同じにした理由は何だったんでしょう。
それがもし車体の性能が向上し100㎞/hで走っても問題ないと考えられたものだとしたら大型トラックの走行性能は全く問題ありません。何故なら昔は普通車に対してパッシングしながら追い越し車線を走るトラックがいっぱいいたからです。
トラックは慣性力が大きく追突した時のエネルギーが大きいからという考えもあるようですが、そのことが制限速度を押さえる理由にはなりません。制限速度を100㎞/hから80㎞/hに下げたからといって衝突時の安全性が確保されるわけではないからです。
そもそも現在一般車で80㎞/hで衝突して安全性を保障している車は一台もないのです。その理由は80㎞/hでの衝突試験そのものが行われていないからです。現在100㎞/hで衝突して命を守ってくれる車はカーボンモノコックで囲われた車ぐらいしかありません。現実的にはF1やインディのレーシングカーが一番安全な乗り物なのです。
危険なのは流れを乱す車
速度が速いだけで危険だというなら航空機は一番危険な乗り物ということになってしまいます。新幹線もおなじです。車もレーシングカーが一番危険な乗り物ということになってしまいます。レーシングカーのドライバーがあんなに接近しながらものすごい急加速と急減速を繰り返しながら走れるのは加速や減速のタイミングがお互いに分かっていてリズムを乱されないからです。接触してしまうのは相手が予想外の動きをした時です。どんなに速く走っていてもお互いの速度差はあまりなければ安心してレースができるのです。
アウトバーンが安全に走れるのも追い越し車線を走っている車を邪魔しないというマナーが徹底しているからです。それが今の日本ではできなくなっています。
その原因は大型トラックの90㎞/hリミッターです。欧州の人から見ればそれはあり得ない状況ではないでしょうか。大型トラックが追い越し車線走行禁止になっていればまだましかもしれません。しかし、それでは大型トラックのドライバーがかわいそうです。
それを解決するもっとも簡単な方法は高速道路を走る全ての車の制限速度を同じにすることです。現在の車なら性能的に問題になる車は殆んどないでしょう。もし。新東名の制限速度を120㎞/hにするなら大型トラックの速度リミッターもその速度で走れるように120㎞/h+10㎞/hにすべきです。
それが無理だというなら制限速度を100㎞/hにして速度リミッターを110㎞/hにすべきです。
そうすれば大型トラックも無理して追い越し車線にはみ出してくる必要もなくなり追い越し車線を走っている乗用車も安心して一定の速度で走れるようになります。
100㎞/hで走り続けられない!東名も新東名も名神も
現状では東名も新東名も名神も制限速度の100㎞/hを維持して走り続けることができません。速く走れないならその分金返せと言いたくなってしまいます。速く走れるから高いお金を払っているのですからそれができないなら正規料金を受け取る権利はないのではと思ってしまいます。
速く走れないイライラが続くとその反動がでてついついアクセルを踏み込んでしまいます。そうさせている大きな原因となっているのが90㎞/hリミッターです。
自動運転の車に危惧すること
自動運転の技術は確かに素晴らしいと思いますが、自動運転の車と一緒に走ることを考えると不安だらけです。それは自動運転の車が何を考えてどのような運転をするのか想像できないからです。
例えば車線変更のタイミングは何を見て決めるのか、気象条件や工事などによって変化する制限速度に対してどのように制御するのか、追い越しするかしないかどうやって決めるのかソフトウェアの設定でいろいろ変わるはずですが、メーカーによってそれが統一されていないとあるメーカーの車はこのタイミングで追い越しをかけるけどこのメーカーは遅い車がいたらずっとその後を追従するだけというようになるのではないか。
そうしたらこのメーカーの車は追い越し車線にはみ出してくるかもしれないと考えこのメーカーなら安心と判断しなくてはならなくなります。しかし、そんなことは現実的に無理な話です。ソフトウェアの違いで何を考えているのか分からない車だらけになってしまうのではないかと考えただけでぞっとします。
特に高速道路では心が休まる時が無くなってしまいます。今現在は大型トラックが前方に見えるといつ出てくるか分からないので常にブレーキが踏めるように気遣いながら追い越しをかけています。それがトラックを追い越す時だけでなく全ての車に対して常にブレーキを踏める体制にしておかないと追い越しができなくなってしまいます。
最近は普通車でも制限速度に満たない速度で追い越し車線を走り続ける車を多く見かけるようになりました。自動運転する車は走行車線を95㎞/hで走る車を追い越そうとするのでしょうか。そして追い越すときの速度はやはり100㎞/h以上は出せないように制御しながら追い越すのでしょうか。
大型トラックの制限速度をほかの車と同じにしてほしい考えは多くないのだろうか
2003年から義務付けられた大型トラックの速度制限、これを普通の車と同じ流れに乗って走れるように改善してほしいと思うのは私だけでしょうか。
そう考えている人がいっぱいいることが分かれば考え直してくれるのでしょうか。
大型トラックの高速道路の制限速度を100㎞/hな上げたほうがいいと思う人がどれくらいいるのでしょうか。
大型トラックの高速道路の制限速度を100㎞/hな上げたほうがいいと思う人は思う人がいたらいいね!してください。
反対意見もあるでしょうから反対する理由も聞いてみたいです。
自動運転の車が走り出す前にやっておかなければならないことは他にもあるはずです。
例えば100㎞/hでぶつかっても命を守ってくれる車。タカタのエアバックの欠陥問題が大きな問題になりましたが、それよりも高速道路の制限速度を守って走っている時にぶつかっても命の保証をしてくれる市販車がないことの方が大きな問題ではないでしょうか。
Posted at 2017/07/15 11:24:31 | |
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2017年07月05日
やはりウィングカーは素晴らしい
インディ500で佐藤琢磨さんが優勝しました。これはとんでもなくすごいことなのに日本ではちょっとニュースで報道されただけでした。
インディ500に使われているレーシングカーはF1のレーシングカーに比べウィングが小さく後輪は殆どフェアリングに覆われて空力的にはF1より数段優れた形をしています。時速380kmクライの速度で競い続けるインディーカーの優れた空力はやはり車体でダウンフォース得るウィンカーのおかげです。
インディカー以外のレーシングカーはフラットボトムが採用されていますが、実はフラットパネルは車体によって大きなダウンフォースを得ることができないようにするための規制だということを知らない人は意外と多いのではないでしょうか。フラットボトムは車体の性能を規制してカーブの通過速度が速くなり過ぎないようにするための規制で車の性能を下げるためのものなのです。
しかし、我々素人はF1に採用される技術は速く走るために最も優れた最新の技術が投入されていると考えがちですが、実はF1というカテゴリーの複雑な規制の中でいかに速く走れるかを考えたもので空力が最も優れているわけではありません。空力を考えるならタイヤがしっかり覆われたウィングカーが一番優れています。
しかし、何故かいまだにウィングカーの考え方は市販車に採用されません。何故か空力を規制するためのフラットボトムが空力の一番優れた形だと思い込まれてしまっています。
F1で禁止されてきた技術が革新的で優れた技術
F1でも昔ハイドロサスが全盛だった時代があります。常に車体をフラットに保ち、燃料消費によって重量が軽くなっても一定の車高を保てるため空力的に安定した性能をレース開始から終わりまで維持できるため他の車を寄せ付けない圧倒的な速さがあり、車体の重さの変化によって車の挙動も変化しないので常に安定したハンドリングが得られドライバーの運転も楽そうに見えました。
しかし、開発費に膨大な費用が掛かるため弱小チームでは最新技術を取り入れることができず、毎回特定のお金のあるチームが優勝するつまらないレースになってしまったため禁止されてしまいました。しかしこのハイドロサスの性能の高さは本当に他の車を圧倒していました。
車の常識は世間の非常識
車社会ではカーブを曲がる時に車体が外側に傾くのは仕方がないことで当たり前だと思われてきました。車が発明されて100年以上たっていろいろな技術は進歩してきたのにこの考え方だけはいまだに変わっていません。ばねの動きはダンパーで押さえる。この考え方も昔から変わっていません。
しかし、世間一般の常識は体を内側に傾けながら曲がる事が当たり前です。考えてみれば外側に傾きながら曲がっているのは世の中で車ぐらいしかないのです。
身体を内側に傾けながら曲がるのは、足元が進みたい方向と上体が進みたい方向を一致させて、上体と足元の動きをバランスさせながら曲がるということしているわけです。傾けるということは上体の重心を内側に移動させるということで、そなまま真っすぐ進もうとする力と内側に移動させようとする力の合力で上体は斜め前方に向かって進みます。この方向がカーブの曲がりに一致していれば上体と足元の進みたい方向のずれが無くなり自然な体勢で曲がることができるのです。
しかし、車の場合はタイヤだけで曲がろうとするため、そのまま真っすぐ進もうとする車体とカーブに沿って斜め前方に進もうとするタイヤの動きのバランスが取れない状況でカーブを曲がっています。だから、車体は足元をすくわれたような形になって外側に傾き、遠心力に耐えながらカーブを曲がらなくてはならないのです。
専門家の方達も実はこのことは分かっていて高速道路のカーブは速度設定に合わせて路面を内側に傾けています。しかし、何故か車体は遠心力によって外側に傾くという考え方に疑問を持つ人が今までいなかったようです。
私は長年バイク中心で自分の車を所有したのは30歳を過ぎてからでした。ずっとバイクのに乗っていたため外側に傾きながら身体が外側に押し出される力を感じながら曲がらなくてはいけない車の走行感覚にはずっと違和感があり、車もバイクのようにすーっと曲がれるようにならないのかと思っていました。
不純な考えが車の動きを変えてくれた
きっかけはホイールハウスとタイヤの隙間を狭くしたくてゴムベルトを使ってサスペンションのばねを縮めたことでした。ローダウンするキットがなかったため苦肉の策がゴムベルトで引っ張ってサスペンションのばねを縮めればいいのではないかと考えたのです。これなら車検の時取り外すだけですみ、費用も1000円くらいしかかかりません。
そしてこのことが車の動きを全く変えてしまいました。カーブでは自分が求めていたハンドル操作と同時にすーっと曲がるコーナリングに変わっただけでなく乗り心地までよくなってしまったのです。
乗り心地に関してはこの後悩まされ続けたのですが自分の意志通りに曲がってくれる素直なハンドリングは手放せないものとなってしまいました。
その当時乗っていた車はホンダレジェンド2drです。当時のBMW M635CSiに似たピラーが細いクーペスタイルの車でした。この車は結局15年間で15万キロ乗りました。2.7LV6のFF車です。大排気量のFF車と聞けば曲がらないというイメージを持つと思いますがゴムベルトを装着した後は実に素直なハンドリングを楽しませてくれるようになりました。
ゴムベルトを装着したことで自分の中で車の常識が一変しました。乗り心地については長年悩まされ続けました。すごく良い時とすごく悪い時があるのです。ほとんどがすごく悪い状態でした。何故かタイヤの空気圧を規定より高くすると乗り心地が良くなるのです。そして空気圧が下がるとサスペンションが動かなくなり乗り心地は最悪になります。一般の常識的な考えとはまったく逆の現象でなぜそうなったのかなかなか理解できませんでした。
その疑問を解決してくれたのが航空機の整備で学んだ知識です。航空機の尾翼は水平安定板といわれています。実は航空機の尾翼は機体の後ろ側を下向きに押さえつけるように翼とは逆に下側が膨らんだ形状をしています。なぜこんなことをしているかといえば期待を安定させるためです。だから水平安定板なのです。
効率を考えれば尾翼も上向きの揚力を発生させた方がいいことは誰でもわかります。でもそれだと僅かな風の変化で機体が常に揺れてしまうのです。そうならないように機体の重心をわざわざ翼の揚力中心より前方になるようにして機体が下向きになるようアンバランスな状態を作り出しその動きを尾翼を下向きに押さえつけることによってバランスを取っているのです。
柱を一人で支えるのではなく二人で両側から支えるイメージで安定させているのです。ゴムベルトによってサスペンションの動きが変わったのはこれと同じ状態に変わったのだということに気付いた後は考え方が一変しました。
両側から押さえることによって押さえている力より大きな力を加えないと動かすことができなくなります。ゴムベルトによってサスペンションのばねを余分に縮めておくとその余分な力を超える荷重変化が起きるまでサスペンションは伸び縮みしなくなります。このことがサスペンションの動きを大きく変えてくれるのです。コーナリングの反応が良くなったのは車体が傾いてから曲がり始めるという動きが車体が曲がり始めてから傾き始めるという動きに変わったからだと考えられます。
空気圧を低くすると乗り心地が悪くなってしまうのはタイヤが中途半端に衝撃を吸収してしまうとサスペンションのばねに余分な力(プリロード)を超える力が加わらなくてタイヤで衝撃を吸収しきれなくなった瞬間に伸び縮みできないばねを介して車体にダイレクトに衝撃が伝わってしまうようになってしまうからです。
そうであればタイヤの空気圧を高めたりホイールサイズをアップしてタイヤの扁平率を低くすればサスペンションのばねは伸び縮みしやすくなります。一旦伸び縮みし始めればゴムベルトはばねを縮める動きを助けばねが元の位置を超えて伸びようとする動きを押えるように作用してくれるので乗り心地は格段に良くなりサスペンションのダンピング効果も高まります。
そう考えるとサスペンションを縮めるようにプリロードをかけることはいいことだらけです。しかし、現実的にはそう簡単にはいかずプリロードの大きさとタイヤ剛性のバランスを取ることが難しくそのバランスがぴったり合った時は素晴らしいハンドリングと乗り心地の両方が手に入るのですが、多くの場合バランスを維持することが難しく、ハンドリングは良くても乗り心地が最悪という状況を我慢しながら乗ることになりました。
20年悩み続けた乗り心地の問題をを解決してくれた整流板
サスペンションのばねをゴムベルトで縮めてプリロードをかけたのは今から20年も前のことです。それ以来ずっと乗り心地の悪さを我慢しながらゴムベルトでプリロードをかけ続けてきました。ゴムベルトは半年から一年で切れてしまうため切れたらやり直すということを繰り返してきました。このままでは車検も通らないと勝手に思い込んでいたので車検の時は取り外していました。
しかし、ゴムベルトを取り外してしまうと、ハンドルをきってもなかなか曲がってくれない、何となく車がフラフラゆらゆらして落ち着かない、乗り心地も柔らかいわりにガツンとくるのです。結局これらのことが我慢できなくなってまたゴムベルトを装着するということを繰り返してきました。
シトロエンC5に乗るようになってハイドロサスのおかげで大きなプリロードをかけられるようになり状況はかなり良くなりました。サスペンションのばねを直接縮める方法ではプリロードを大きくしすぎるとサスペンションがフルストローク伸びた時にばねの自由長がサスペンションのストロークより短くなってばねが外れそうになってしまうためかけられるプリロードは制限されていました。今考えると長年乗り心地の問題が解決できなかったのは大きなプリロードをかけられなかったからだ思います。
シトロエンC5のハイドロサスはセンサーで定常走行時の高さがサスペンションにかかる荷重に関係なく一定になるような制御がされているためゴムベルトを増やして大きなプリロードをかけられるようになりました。このことで乗り心地の問題もほぼ解決し他と思っていました。
しかし、F1のウィングカーに興味を持ったことから遊び感覚で試したホイールの整流板によって理解できないびっくりするような変化が起きました。
きっかけは普通の車もウィングカーのように車体の下側にいっぱい空気を流した方が大きなダウンフォースが得られるのではないかと思ったことです。車体の下側にいっぱい空気を流すにはどうしたらいいかと考えた時思いついたのが走行中常に回転しているホイールの動きを利用してホイールから空気を吸い込み車体の内側に向けて斜め後方に流れ込むようにすれば車体の下側の流速が速まるのではないかと思ったのです。
ホイールの内側に斜めに整流板を取り付ければ整流板が送風ファンの羽根のような役目をはたしてホイールの外側から内側に向かって空気を吸い込んでくれるはずです。空気の流れは内側に向かって直角に流れ込むはずなので車体底面にその流れを内側斜め後方に向きを変えるような整流板を取り付ければ車体底面の空気の中央に集まって勢いよく後方に流れるのではないかと考えました。
はたして思い通りにダウンフォースが増えるのか、それとも車体底面に大量の空気を送り込むことで車体が浮き上がってしまうのかどちら何だろう、駄目だったらホイールの内側に取り付けた整流板を取り外すだけなのでその結果は興味津々でした。
結果はまったく想像していたものとは違う思いがけないものでした。まず感じたのは乗り心地が良くなったことです。角の取れた乗り心地になり長年悩み続けた乗り心地の問題が解消してしまいました。そしてハンドリングはさらに良くなりい分の予想ラインより車が内側を通過してくれるようになりました。何故か今まで感じていた遠心力も感じません。更にびっくりしたのが爽快感のある走りに変わったことです。今まで車の動きを邪魔していたものが無くなったようなすっきりした走りなのです。
最初にはっきり感じられたのは乗り心地の変化でした。それ以外の変化は最初は何となく変わった感じがするという程度のものでしたが走りのペースを速めるとその違いがはっきりしてきて何だこれはと思ってしまったのです。
ホイールだけでこれだけ変わるならホイールハウスの中の流れも変えてみようと思いホイールハウスカバーの内側の空気の流れも外側から内側に向かって空気が流れるようにイメージしながら整流板を取り付けてみました。するとホイールの内側に整流板を取り付けた時の変化がよりはっきり関jられるようになり、今までに経験したことがない程車の動きの変化を感じました。
その走行感覚は今までとは全く違う車に乗っているような大きな違いを感じました。とにかくよく曲がってくれるようになってくれました。しかも車が傾くこともなく遠心力を感じることも殆どありません。通常速度を上げていくとなかなか曲がってくれなくなるのですが速度が速いほうが車体が内側に向気を変えて進もうとする感じが強くなっていきます。しかもそこからさらにハンドルをきりこめば更に曲がってくれるのです。
このことはカーブでの走りをとても楽にしてくれました。カーブの途中でいくらでも修正がきくので安心してカーブに入っていけるようになりました。その限界はかなり高く一般道路ではその限界を試すのが怖いくらいの速度でないと限界が見えないようです。まさにオンザレールという感覚で走れるのです。昔から求めていたバイクの曲がり方に近い理想的な曲がり方が偶然にも手に入ってしまいました。
シトロエンC5で試した後、BMW130iでも試して見ましたが同じような感じで変化してくれました。BMW130iに整流板を取り付ける前に六甲の峠道を走った時この車こんなに曲がらなかったかなと思ってしまったほどです。整流板を取り付けた後のBMW130iは正に峠を走る車としては文句のつけようがない理想的なものです。リッターバイクで峠道を走っていた頃の走行感覚をBMW130iは思い出させてくれます。安心して気持ちよく峠道を楽しめる車として文句をつけようがない車になりました。
なぜあんなに小さな整流板で車が変わってしまったのか
ホイールとホイールハウス内側の空気の流れを変える整流板、そして車体底面の空気の流れを内側後方に流れを変える整流板、この僅か1000円程度の材料費で試せる整流板で今までに経験したことのないような変化が起きたのは何故なのか考えてみました。
それは空気の力が車の動きを変えてしまったということだと思っています。空気の力で動く乗り物の代表は航空機です。何百トンもある航空機が空中に浮かび時速1000kmで飛べるのは空気の力のおかげなのです。航空機と同じ原理を利用した乗り物にヨットがあります。ヨットの帆は航空機の翼と同じ揚力という力を利用して前に進みます。
どちらの乗り物も重要なのは空気をきれいに流すことです。空気をきれいに流して速度差や圧力差を生じさせることで大きな力を利用しています。どちらも空気が綺麗に流せなくなると力を利用できなくなり失速してしまいます。
車の空力の基本は大きなダウンフォースを得ることです。タイヤ接地面にかかる力を大きくすることが車を速く走らせるのに一番重要なことだと考えられているからです。しかし、レースの主催者側は車体底面のパネルをフラットに規制してできるだけダウンフォースを減らして速度が速くなり過ぎないようにしようとします。レースに参加するチームはその規制の中で何とか抜け道を考えながら何かいい方法がないかいろいろな工夫をしてきます。そしてその工夫が革新的で優れた技術だとまたその技術を使わせないように規制するということを繰り返しています。
特にF1レースでは何を求めているのか分からない状況になってきてしまいました。現在はエンジンその物の性能より電気の力をいかにうまく使えるかという方が重要になってきてしまい久しぶりにF1に戻ってきたホンダも散々な結果しか残せなくなっています。ホンダもF1を撤退した後の技術の変化に取り残されてしまったようで悲しいです。
整流板を取り付けた後の変化を見ると空気の力というのは凄いんだなということを改めて実感させられました。現在の車の空力はダウンフォースを得ることが最優先で、その次が車体の上面に沿って流れる空気をスムーズにすることです。車体の側面を流れや車体の底面を流れは重要視されてきませんでした。最近になってやっと高級車では車体底面の空気の流れをスムーズにするという考えが定着してきましたが考え方の基本はフラットパネルです。
そして空力パーツの多くが速度の速い空気wによって空力パーツを押さえつけるとによってダウンフォースを得ようとしています。しかし、ヨットや航空機の考え方からすると、空気はきれいに流さないとその力を有効に利用できないのです。きれいな空気の流れがあるところに取り付けられた空力パーツは小さなものでも大きな力を発揮することができます。しかし、空気の流れが淀んでしまうところに大きな空力パーツを取り付けても何の効果も得られません。
小さな渦を使って大きな渦を押え空気をきれいに流す
最近の車の空力パーツとして注目されているのが角に近い部分に小さな突起を設けることですが、この考え方は航空機ではボルテックスジェネレーターという名前で昔から使わてきた考え方です。
小さな渦を発生させて空気の流れを変え大きな渦の発生を押さえるものです。
空気の渦は空気の壁です。車体の空力を考える時重要なのは車体に沿って綺麗に空気が流れるようにするよりも空気の壁に沿った空気の流れがどうなるのか考えることが重要なのです。大きな空気の渦流は大きな空気の壁となって抵抗を増やします。流線形の空気抵抗が少ないのはこの渦流の発生が少ないからです。砲弾型と流線形をの形を比べると前半分の形はほぼ同じです。真ん中から後ろの形の違いがCd値0.3と0.03の違いを生み出しています。砲弾型は背面が直角に切り落とされた形をしています。その背面に生じる渦流と負圧空間の発生が抵抗を大きくしています。
空気抵抗を減らすには大きな渦流の発生と負圧空間を小さくすることが有効な手段となります。そう考えると車体の下側に多くの空気を流した方が車体背面の負圧空間を小さくした大きな渦流の発生も抑えられるはずです。車高を下げて車体底面を流れる空気が流れないようにすると車体が遮る空気の殆どが車体の上側に押しあげられることになります。その空気が車体の上側を通過してまた車体の背面に入ってこないと車体背面には周囲より圧力が低い負圧空間ができます。そしてこの負圧空間に引っ張られるように空気の流れができそれが大きな渦流となります。
空気抵抗を少なくするには流線形に近い形にすることが良いことは誰でも知っていると思います。しかし、車体の上側だけ流線形にして車体の下側はフラットにするという考えは流線形にするという考え方ではなく揚力を生み出す翼の形にしているようにしか見えないのですがこの考え方は間違っているでしょうか。
ホイールハウスから噴き出される空気の流れは逆噴射
ホイールの内側とホイールハウスの内側に取り付けた整流板が思いがけない変化をもたらした理由を一つ一つ考えていくとホイールハウス周辺の空気の流れは思った以上に大きな抵抗を生み出していることが見えてきました。その一つがタイヤの回転によって生じるタイヤトレッド面に沿う空気の流れです。タイヤトレッド面の動きに引きずられるように生じる空気の流れはホイールハウス内の空間に沿って想像以上に強い流れが生じているようです。
YOUTUBEでドラッグレースのバーンナップの映像を見ると発生したスモークがタイヤの回転に沿ってホイールハウスからタイヤの前方に噴き出される様子が見られます。そしてホイールハウスの前ぽから噴き出されるスモークはホイールハウスとタイヤの間から外に向かって噴き出し渦流となって後方に流れていく様子も見られます。
タイヤの回転に沿う空気の流れはホイールハウスカバーの内側に沿って向きを変えながらタイヤの後方の空気を吸い込みタイヤの前方に向かって下向きに噴き出されます。下向きに噴き出された空気は前方に移動するタイヤと路面の間で遮られ行き場を失いタイヤによって押し広げられる形にな値ます。このことによってタイヤ接地面前方の圧力が高まりタイヤは圧欲が高まった空気の壁に突っ込むような形で前方に移動していきます。この圧力上昇は想像以上のものです。
この圧力上昇はホイールハウスから下向きに噴き出す空気の流れを阻害しホイールハウス内の空気も行き場を失ってホイールハウスとタイヤの隙間から外都側に向かって噴き出されることになります。この時タイヤの上方の隙間から噴き出される空気の流れは大きな抵抗になります。何故ならタイヤに沿う空気の流れはタイヤの上側では後ろから前に向かって噴き出されるからです。この空気の流れは航空機が着陸の時に使うエンジンの逆噴射と同じです。
車はホイールハウスから逆噴射しながら走っていると言うとまさかといわれそうですが、雨の日にホイールハウスから噴き出される水しぶきの大きさを見ると確かにそうかもしれないと思います。
ホイールハウスとホイールの内側に整流板を取り付けてタイヤの動きに沿う空気の流れをタイヤの内側に導くことにより今までホイールハウスの外側に噴き出されていた空気の流れが減少したこととタイヤ接地面前方で遮られていた空気の流れが内側にずれたことによって圧力上昇が押さえられたと考えれば抵抗感の無いすっきりした走りになった理由も理解できます。ホイールから空気を吸い込み車体底面を流れる空気の量が増したことも車体背面の負圧空間を小さくするのに役立っていると考えられます。
整流板によって空気抵抗が減ったことによりすっきりした走りになったのはプラシーボ効果だけではないことはこう考えれば納得できます。
ダウンフォースで乗り心地が良くなった?
ホイールハウス内に取り付けた整流板は空気の流れをタイヤの内側に変えます。この時整流板には空気の流れを変えることに対する反力が生じます。タイヤの前方に取り付けた整流板には下向きに押さえつける反力が作用します。タイヤの上側に取り付けた整流板には前方に押す反力がかかります。このことと車体底面を流れる空気の流れが良くなったことで車体全体のダウンフォースが増し、車体が上側に押し返されにくくなったと考えると乗り心地が良くなったことも理解できます。
ホイールにかかる反力の差が車体を内側に動かす?
カーブでの反応が良くなり楽に曲がれるようなったのはホイールの内側に取り付けた整流板のおかげでホイールが空気を吸い込むファンとして機能させるようにした結果空気を吸い込むことによってホイールに生じる反力がハンドルを操作してホイールの向きが変わるとホイールが車体を引っ張る力に左右差が生じ結果的にホイールにかかる反力の差によって車体が内側に向きを変えるような力が作用するようになったと考えられます。ホイールハウスに取り付けた整流板に作用する反力も車体を内側に押すように作用しているとも考えられます。
この考え方が合っていればカーブを曲がる時にそのまままっすず進み続けようとする車体を内側に移動させる力を加わることによって、カーブに沿うように進む向きを変えることができるようになったと考えることができます。一般世間のものと同じように上体の動きと足元の動きをバランスさせながら曲がれるようになったと考えると反応が良くなったことも、思ったより内側を曲がってくれるようになったことも、タイヤが踏ん張って曲がる感じも、遠心力を感じにくくなったことも説明できます。
整流板を取り付けてみて思ったことは車も車体を内側に移動させながら曲がればこんなに快適に曲がることができたんだということです。逆に、サスペンションを硬くして車高を下げないと思い込み街中で我慢しながら走っていた苦労は何だったんだろうと思ってしまいました。
車体底面の空気の流れを流線形にする
車体底面をフラットにして空気抵抗を減らすというのが今の高級車の考え方です。BMW130iも車体底面はほぼ全面敵にカバーで覆われています。しかし、とんぼの羽根の構造を知ってその考え方が変わりました。とんぼの羽根の表面は薄い紙を複雑に細かく折り曲げたような構造になっています。とんぼの羽根はこの表面のでこぼこにより小さな渦を発生させその小さな渦に沿って流れる空気が流線形に沿う空気と同じように流れるようになっているのです。
そう考えると整流板で小さな渦流を発生させればとんぼの羽根と同じように車体底面の空気の流れを流線形に近づけることも意外に難しいことではなさそうです。車体底面にV字型に取り付けた整流板は車体底面中央に集められた空気の流れが整流板を乗り越える時に渦流が盛り上がるような形になれば車体底面の中央を膨らませるのと同じ効果があるのではないかと思って試したものです。
それが結果的に良かったかどうだったかははっきりしませんがこの整流板があるのとないのでは感じられるダウンフォースに大きな差がありました。
プリロードと整流板は車の常識を変えてくれる
ゴムベルトを使ってサスペンションを縮めるようにプリロードかけたことも、ホイール内側に整流板を取り付けたことも違う目的で試したことが思わむ効果を効果をもたらしてくれた偶然の産物です。
しかし、その効果は想像をはるかに超える大きなものでした。その効果は今までの車の常識では説明できないもので理解されにくいかもしれませんが、一般常識や航空機やヨットの常識から考えると実に理にかなったものでした。
車も車体を内側に移動させながらカーブを曲がるという世間一般の常識を取り入れればハンドリングと乗り心地の両立が可能になることを実感しました。理想はカーブでは車体を先に動かし初め、その動きを追いかけるようにタイヤの向きを変えることです。そうすれば車高が高く慣性力の大きな車体を持つSUVやミニバンでもびっくりするくらい快適に簡単に曲がってくれるようになります。
車体を内側に移動させる方法として考えられるのは今回試したホイールとホイールハウスの整流板が一番気軽に試すことができます。後はハンドル操作に合わせてキャンバーを変えるとか、サスペンションのサブフレームと車体の位置関係を左右にずらすというようなことも考えられます。
サスペンションにプリロードをかける方法としては、ダンパーの中にサスペンションを縮めるように力を加えられるばねを組み込むことです。サスペンションを縮めるように作用するばねはダンピング効果もあるのでその分ダンパーを柔らかく設定できます。カーブを曲がる時の荷重変化はプリロードをかけるばねで押さえ込み、路面の凹凸を吸収する大きな動きに対してはダンパーで押さえるという考えのダンパーをメーカーから提供してほしいとゴムベルトが切れるたびに思っていました。
ホイールハウスが車を変える
今回整流板を取り付けてみて強く感じたのは今まで注目されることのなかったホイールハウスカバーはとても大きな可能性を秘めているということです。ホイールのデザインも同様です。ホイールとホイールハウスから空気を吸い込んで車体底面の中央に集めて車体背面に大量の空気を送り込む。この考え方を取り入れることで車の動きは全く違うものになります。
しかも、SUVやミニバンのような車高が高くて重い車体の車の方が大きな効果が得られるのです。現在の常識的な考え方では常にピッチングやローリングを繰り返しながら走るSUVやミニバンを無くすことはできません。
プリロードと整流板の組み合わせはカーブでも直線でも快適に走れる車に変えられると思っています。
ただ、空気の流れというのはとても難しく一カ所でも流れが滞ってしまうと全体の流れが悪くなって思ったような効果が得られなくなります。入り口から出口まできれいに空気を流すという基本を守らないと思ったような効果は得られません。
今までいろいろ試した中でも期待しながらいっぱい整流板を取り付けたのに何も変わらなかったり、困難で効果あるのかなと思ったけで試してみたらびっくりするくらい変わったということがありました。
空気の流れは難しいけど面白い
今考えているのは私が今まで経験したことをできるだけ多くの方に知ってもらって試してほしいということです。自分の中でも整流板の取り付け方もどうするのが一番いいのかまだ結論を出せるように上体には至っていません。しかし、現在所有しているシトロエンもBMWもこれ以上望むことがないくらいそのハンドリングと乗り心地に満足してしまっています。
今一番興味があるのはSUVやミニバンで同じことを試したら自分の思い通りに変化してくれるかどうかということです。誰か試してくれる方はいませんか。
今まで試してきたことに興味のある方は「専門家が気づかなかった車の非常識」で検索してみてください。現在の常識を疑っていろいろ試し現在の考えに至った記録が書いてあります。
Posted at 2017/07/06 13:48:20 | |
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2017年07月03日

低速でトルクの弱い2LエンジンとAL4オートマの車でも手を加えれば素晴らしくスムーズで気持ちよい走りを見せてくれます。この車を選んだのはハイドロサスの車に乗りたいというのが目的だったためとても満足しています。
Posted at 2017/07/03 12:08:20 | | クルマレビュー