
スイフトは軽量で走りの良さに定評がありますが、一方で積載性の不足が指摘されています。
私はトランクルームに10インチサブウーファーBOXを設置して乗っていますが、こうしてしまうと積載性がほとんどありません。
今回、贅沢にスペースを占有しているスペアタイヤ(車載工具)部分に着目し、そこにサブウーファーを埋め込むべくワンオフでエンクロージャーを製作しましたのでご紹介します。
まずざっくり3DCADでエンクロージャーを設計します。
MDF板は従来のエンクロージャーを踏襲して厚さ18mmとします。
今回使用するウーファーユニットDIATONE SW-G50は奥行きが140mmあるのでエンクロージャーの高さは板厚含め約200mmとなります。

実写から採寸した結果、エンクロージャーの直径はφ620mmとしました。
車体にはスペアタイヤ取付用のナットが凸面になっていますのでそれをかわすように底面にφ70mmの凹部を設けます。

設計したエンクロージャを設置しただけでは荷室に凹凸が残るので上から板を被せてフラットな面を作ります。

以下車体に設置したときのイメージです。

Apple iPhoneには12 ProシリーズからLiDARというレーザ式距離センサが内蔵されており、専用アプリを使用することで簡単に車体を3Dスキャンすることができます。
この機能を使用してスキャンした3Dデータと設計した3Dモデルを組み合わせてみました。
多少の測定誤差はありますが、試作することなくここまで確認できてしまうというのは便利な時代になったものです。
さて、設計方針が決まりましたので実際に製作していきます。
使ったもの(工具以外)
・MDF板 2000×910 厚さ18mm 2枚
・MDF板 200x300 厚さ6mm 1枚
・プラスチックダンボール 1000x600 厚さ4mm
・アルミ複合板パンチング 300x400 厚さ3mm
・滑り止めシート 1000x300mm 2枚
・木工用ボンド 500mL
・木工用パテ 500g
・気密防水パッキンテープ ブラック 10mm×2m 2個
・多用途強力接着剤(木、PVC、PEに対応し、痩せないもの)
・両面テープ 15mm幅 10m
・木ねじ 長さ30mm 23本
・スピーカーケーブル 2m
エンクロージャーのみの製作であれば2000x910のMDF板は1枚で足りると思います。
底面と側面のパネルをカットし木工用ボンドで接着します。
側面パネルの隙間は木工用パテで埋めた後に再度木工用ボンドで機密性を向上させます。
側面パネルのどれか1枚にスピーカーケーブル用の穴を空け、スピーカーケーブルを通しておきます。
スピーカーケーブルとエンクロージャーとの固定は多用途接着剤で行います。
(木工用ボンドだとケーブル外皮材と密着しない可能性あり)

底面中心凹部分は6mmMFD板で一回囲ってから穴を埋めるように板を張り付けます。
6mmのFDF板を2枚重ねて実質12mmとしました。

側面パネルと天板の固定については、側面パネルの全周に機密パッキンテープ張って天板からビス止めで固定しています。(分解しないならボンドでの固定でもOK)
天板とスピーカーを固定し車体に設置しました。

天板は1000x590mmで製作し、エンクロージャーと干渉しない高さまで下駄で調整します。
今回はウーファーが見えるように穴を空けました。

アルミパンチング板をスピーカー部に配置し、両面テープで固定します。
このままではパンチング板が出っ張るのでプラスチックダンボールでほかの部分を覆い、高さと色を合わせます。

最後に滑り止めシートを全体に張って完成です。

ウーファーが隠れてしまうのが残念だったのでカッティングプロッターでDIATONEのロゴプレートを作成し内装に貼り付けました。

気密性も抜群で素人のDIYにしてはキレイに仕上がったと思います。
元々あった車載工具は天板下の空きスペースに詰め込みました。
結果的に音質を犠牲にすることなく荷室のスペースを確保でき大満足です。
細かい部分は割愛しましたがイメージだけでも伝われば幸いです。
Posted at 2021/06/13 18:21:12 | |
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