2008年04月13日
教科書の値段は?
娘の新学期にあたり、中学校からもらってきたプリントが興味深かったので抜粋しました。
以下はそのままの内容です。
今日皆さんにくばられる教科書は、1冊目に限り無償(無料)になっています。
みんなのお父さん、お母さんが小学生のころもそうでしたが、おじいちゃんやおばあちゃんたちが小学生のころはそうではありませんでした。
それが無料になったのは、次のような理由があってのことなのです。
1961(昭和36)年、高知市の近くにある漁村でのできごとです。
母親たちは、毎年4月を迎えるのがつらかった。子ども達に教科書を準備してやらなくてはならなかったからだ。たいていは、近所や親戚から古い教科書を譲ってもらうのだが、教科書だからそう毎年もは使えない。買わなくてはならない子どもが何人かは出てくる。
そのころの教科書の代金は小学校では1000円位、中学校では1500円位であった。しかし、その村では親の一日の賃金は一日中めいっぱい働いても300円位にしかならなかった。
実際には、このお金も生活費にあてるのがやっとの状態だった。
困った母親たちは学校の先生と話し合った。
「義務教育だと言うのに、教科書くらいくれんもんかのう。」
「そういえば、どっかに書いてあったぞ。」
誰かが思い出しながら、子どもの教科書にのっている憲法のところを探してきた。たしかにある。
【第26条】
すべての国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負う。義務教育はこれを無償とする。
「これだ。これだ。」と何べんも読み返してみた。まちがいなく“無償”と書いてある。欲しいとか買うとか言うのではない。初めから国が買い与えることになっているのだ。母親たちは、話し合いの輪をどんどん広げ近くの農村の人たちと一緒にたたかう事とし、「教科書を無償にする会」を結成した。「無償にする会」は、署名運動を続け、集会を開き、一緒にたたかう団体を増やし、高知市教育委員会にその要求書をつきつけた。その後この高知における教科書無償の取り組みは、次の年も次の年も引き続き行われた。そしてこの動きは全国的なものになり、最後は国会にも取り上げられた。その結果1964(昭和39)年から、ついに教科書無償が実現し、現在まで続いている。
当時の教科書の値段は今の金額で約30,000円くらいだそうです。
1年間に中学校の教科書に対して使われる国の予算は約5~6億円だそうです。
くしくも1964年とはわたしが生まれた年です。
大学の教科書も1冊ン千円、高いものは万がついてたのも記憶しております。
モノを大事にしなくなって入学・新学期の度に教科書が配られる事が当たり前になった今、わたしも考えさせられた一枚でした。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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Posted at
2008/04/13 21:49:51
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