レストア中のCBR250F。
前回の作業でようやく欠損していたヘッドライトとウインカー、ホーンの取り付けが完了しました。
これで安全性等を一切度外視するならば、とりあえず公道走行の準備が整った事になります。(^-^)
でも、作業を進めるにつれ次々と問題点が出てくるので自賠責保険等はまだまだ先ですね・・・。
⑥の積み残し作業に書きましたが、本体のレストアとは別に外装関連の補修も行っています。
今回はその中で『ど真ん中から割れていたフロントフェンダー』の補修作業の途中経過報告です(^0^)/"
なぜ途中かと言いますと、まだ本塗装に入る前つまり下地処理段階だからです。(^^;
でここで手を抜くと逆にみすぼらしくなるのでかなり神経をとお金をかけています。
本体から取り外した直後の状態です。
ものの見事に割れています。
しかもかなりの年月が経過していたので隙間が開いた状態で癖が付いていました。
自分はプラスチックマニアではないので詳しくは分かりませんが、純正のフロントフェンダーのほとんどの材質はポリプロピレンではないかと思います。
よくパテ等にセットで付いているヘラのアレです。
この材質はパテ等が使えない(定着しない)し、接着剤も使えない事から、今回は溶接にて補修していきます。
溶接と聞くと大げさな機器を使うように思われがちですが、今回使用するのは半田ゴテです(^^;
でも、電子工作用ではヒーターの容量が低いので真鍮等を半田付け出来るような発熱容量の大きいものを使用します。
作業前にまずこの変形してしまった破損部を開かない様にしなければ作業になりません。
ですのでフェンダーの表側を養生テープで無理やり張り付けて隙間を閉じてから作業を開始します。
少しでも作業中の強度を上げる為にまずは本体裏側を溶着していきます。
ここはタイヤを取り付けてしまえば外からは見えないので仕上がりを気にする必要はありません。
割れた部分をガンガン溶かし込みましょう。
裏側を溶着したら今度は表側です。
後ほど修正するのでここも仕上がりを気にする必要は無いので容赦なく溶かし込んで行きます。
この時注意するのはあまり一か所を長時間加熱しすぎない事です。
長時間加熱しすぎるとPPが焦げます。
その焦げが溶着部に混入すると強度が一気に落ちるので、走行中の振動等で割れてしまいます。
適切に加熱と溶着を行う事が肝心です。
要はこまめにコテを動かしながら溶着したい部分をお互いに混ぜ合わせていきましょう。
溶着完了です。
この段階では正直言って汚いです。
それも半端なく・・・・。
ですので塗装に入る前にデコボコになった部分をデザインカッターでおおまかに整えた後、耐水サンドペーパーで削ります。
私はこの時#220を使いました。
すごい有様です(^^;
で、これが研磨完了品です。
溶けた部分が均一になるまで頑張りましょう(^0^)
研磨完了したら今度は下地塗装に入ります。
先にも書きましたが材質がPPの為、金属用プライマーは使えません。
完全乾燥後に少しでも曲げると剥離します。
そこで用意したのが『プラスチック用プライマー』です。
これを厚めに塗装していきます。
スプレー塗装は塗料が垂れない様に少しずつ塗るのがセオリーです。
でもプライマーは垂れなんぞ気にせずにガンガン行きましょう。
後ほど修正すれば良いだけの話です。
画像の右下に写っているのがプラスチック用プライマーです。
これが何気に優秀で、以前CRM50のフェンダーを塗った時も乾燥後に塗料が剥がれる事なく無事に使用できました。
で、見ての通りこのプライマーは透明です。
このままでも本塗装は可能ですが、今回はこの上から金属用プライマーを塗装していきます。
その理由が↓です。
見ての通り表面がデコボコしているのが分かるかと思います。
プラスチック用プライマーは透明なのでこのデコボコが分かりにくいのです。
それに比べ金属用(カー用品店にあるやつ)は艶消しの灰色なので、このデコボコが非常に分かりやすくなります。
ここからは根気との勝負です。
プライマーが乾いたら#800ほどの耐水サンドペーパーで塗装面を研磨します。
これを業界用語で『水研ぎ』と言うのですが、耐水サンドペーパーで塗装面を磨く事で傷の中に入り込んだプライマーを残し、出っ張った部分の塗料のみが削られ徐々に表面が均一になってきます。
つまり塗装→水研ぎの繰り返しになる訳です。
ちなみに塗装後の最初の水研ぎ時はこんな状態です。
見事に傷の中に残ります。
この地道な作業をひたすら繰り返し傷等が完全に塗料で埋まるとこうなります↓
どうですこの美しさ!!!
まるで新品のようです!!!!!(誰も褒めてくれないので自画自賛・・・。)
たまに街中で見かける汚らしい自家塗装の車両はこの作業を疎かにしてのでしょう。
水研ぎによる下地処理で手を抜くと完成品があり得ないくらい汚い仕上がりになります。
今回の作業はここまでで終了です。
サイドカウルも現在補修中なので、外装関連の補修がすべて完了したらまとめて塗装に入ります。
では(^0^)/"
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2019/11/01 12:06:57