R35 GT-Rの開発を率いた水野 和敏さんによる👇の記事を読んでいたところ…「現行フリードの走り味は、まさに3代目フィットそのもの」という記載がありました。
https://bestcarweb.jp/feature/column/730380
同じホンダの5ナンバー車であり、エンジンやミッションなどパワートレーン周りはほぼ共通なこの2台。では、走りの骨格とも言えるプラットフォームは、どの程度共通しているのか?
気になったので、少し調べてみました。
※以下、素人考察なので悪しからずご容赦ください
[ボディの比較]
まず、こちらが3代目フィットのボディ。後期型デビュー時(2017年9月)のプレスリリースから引用していますが、マイナーチェンジで色々手が加えられたみたいです。
ホンダのM&M(マンマキシマム&メカミニマム)思想に則り、室内空間が最大限確保されています。
フィットは伝統的にセンタータンクレイアウトを採用しているため、前席の床が高くなっています。
また、フロントバルクヘッドと左右のストラットタワーを繋ぐように補強が入っているのが特徴的です。
対して、こちらがフリードのボディ。こちらもM&M思想に基づき、室内空間が最大化されています。
よ〜く見ると、フィットと同様、バルクヘッドと左右ストラットタワーが板状の部材で補強されています(自車なのに、気づいていませんでした(汗)今度確認してみます)。
ただ、そもそも車両のカテゴリーが違うため、バルクヘッドから後ろは完全オリジナル。それどころか、ストラットタワーを含むフロント周りも、ほとんど別物のように見えます。衝突安全性を確保するためにも、そっくりそのまま流用というわけには行かないのでしょう。
というわけで、少なくともボディ(ひいては車体剛性)という点では、全く別物のようです。
[サブフレームの比較]
それでは、サス周りの設計が共通なのか?と思い、フロントのAアームなどが取り付くサブフレームを調べました。
こちらは3代目フィットのフロントサブフレーム。
対して、こちらはフリードのサブフレーム。
パワートレーンが共通なため、サブフレームも共通かと思いきや、全くの別物でした。フリード専用に起こしたものだと思われます。
ちなみに、フリードのリアサスペンションに限っては、容量の大きな液封ブッシュが専用のブラケット(アルミの鋳物)を介して奢られており、開発陣の走りに対する強いこだわりを感じます。
実は、我が家は現行フリード(といっても前期型😅)に乗っていますが、実家では3代目フィット(後期型)に乗っており、乗り比べると確かに似たような走り味です(フリードを選んだ理由の一つでもあります)。
これだけの違いがあるにも関わらず、なぜ3代目フィットと似た走り味を感じるのか?下記にて結論づけることにしました。
◾️パワートレーンは共通な一方、ボディやサブフレームといった大物部品は別物である
◾️前後のロール剛性配分、ダンパーの特性、電動パワステのアシスト特性など、細かいチューニングの妙が走り味に大きく効いており、同じ方向性でチューニングされている
的を射ない考察になってしまいましたが😅
車高が高く、運動性能的には不利なミニバンを、コンパクトカーと遜色ない走り味にまとめ上げる技術は、凄いものだと感心します。
逆に、細かいチューニングが車の動特性を決定付けており、如何様にも走り味が変わることには、車の奥深さと面白さを感じます。
限界性能を試せば、両車共にまた違ったキャラクターが現れるのかもしれませんが、街乗り域における両車の走り味は、とても気に入っております😊
Posted at 2023/12/05 21:44:25 | |
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