
東日本大震災(津波)にて被災された方々 心より御見舞い申し上げるとともに、 お亡くなりになられた 多数の尊い命……御冥福を御祈り申し上げます。
【被災地での感染症の予防】
地震や津波の直後は、倒壊した家屋や流された車両などによる外傷患者が多発します。
この傷口から侵入する感染症にまずは注意が必要です。
こうした感染症は消毒薬や抗菌薬で治療可能なものが大多数であるが、破傷風はワクチンによる予防を要する感染症である。
いずれにしても、大きな怪我を負った方は早めに医療機関で処置を受けて下さい。
震災後1週間程度してから発生する感染症が、インフルエンザや感冒などの呼吸器感染症です。
インフルエンザについては3月になり流行が終息しつつあるが、避難所のように集団生活する場所では新たな流行が発生する。
特に被災者は栄養状態の悪化などで抵抗力が低下していることが多く、呼吸器感染症に罹りやすい状態になっている。
避難所では手洗いやうがいを励行するとともに、マスクの着用も必要に応じて実施すべきである。
この時期に発生するもう一つの感染症として経口感染症があります。
日本のように衛生環境が整備された国であっても、震災後には飲料水や食品が汚染されるなどして、食中毒や下痢症が多くなります。特にこの時期はノロウイルスが流行しやすい季節であり、水や食品は加熱したものを摂取した方がいいでしょう。避難所で飲食物を提供する自治体なども、この点には注意していただきたいです。
震災後数ヶ月を経過した時点で流行する感染症として、発展途上国では蚊に媒介されるマラリアやデング熱があります。
これは、水溜りで蚊が繁殖することに由来します。
ただし、日本国内では元々患者が少ないため、こうした昆虫媒介の感染症が震災後に増加する可能性は低いと考えられます。
なお、ゴミ処理の停滞でネズミの数が増えると、それに媒介されるレプトスピラ症やハンタウイルス感染症などが発生する可能性もある。
いずれにしても、震災後は衛生環境の整備に力を注ぐとともに、年単位にわたりに感染症の発生を監視する必要があるでしょう。
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Posted at
2011/03/21 10:18:55