見つめたその先は

さて最近の恒例の「東方昭和伝」を観ております。　内容が濃く１日２〜３話を基準に観ている最近、本日は「２２６事件」の本編を鑑賞。

「２・２６事件」近代日本始まって以来の軍事クーデター、昭和維新を掲げた青年将校率いる約１２００名に上る兵士達は当時の重鎮達を襲撃し殺害、官庁中心を完全に占拠する。

この事件はおいそれと語れるものではなく多くの因果関係や陸海軍内部の権力抗争等多岐に渡る事情が存在し複雑怪奇である。

しかし個人的には暴力的手段に訴えた「クーデター」は如何なる理由をもってしても許されざる行為であり、それがたとえ亡国の危機にあろうとも変わらずと考える。

首謀者の青年将校達の思いは非常に単純かつ純粋な思いである事に疑いはない。　しかし先に述べた暴力的手段にうって出た時点で如何なる「正義」も「大罪」となる。

当時の日本の現状を憂いた多くの青年将校は多くいた事は事実で不況を脱しつつあった日本であったが其れは財閥等等に限られ地方の中小企業や農村は疲弊し身売りが相次ぎ失業者は溢れかえっていた。

そんな中で機能不全に陥った議会政治　己の利潤のみを追求する財閥　その不信や憤慨は積もりに積っていたに疑いは無い。

その中での此の事件はどのような意味合いがあったのか？？　それは個々の判断に任せよう。　歴史の解釈は個々により異なり答えは個々の数だけあると思えば良い。　絶対的な答え等は存在しなと自分は考える。

でも多くの想いが連なり「事」は起き、　その中にはその時々の社会事情等も加わり形を成しながら最終的な「事」の形となり其れが「歴史」の一幕となる。

「歴史」となり過去に語り継がれ後々の人はその「歴史」を「評価」するに至る。　「評価」も数々の紆余曲折を経ての「評価」、更にその「評価」を元に更に新たな「評価」が生まれる。　何とも果てしない事だろう。

人は「絶対的評価」を求めるが過ぎ去った事に「絶対的評価」を下す事に本当の「意味」があるのか？？

その時起こった「事」の真相はその時の当事者達以外は知る良しもなくその当事者間でも錯誤があるのにその「事」が起こった後の我々に「絶対的評価」が果たして下せるのだろうか？？

自分は只只当時を生きた先人達の「記録」とその「想い」に少しでも近づける事を「目標」とし此れからの探求に望んでいこうと思う。

最後に「東方昭和伝」第１８章EDに使われた此の曲に感慨深いものを覚えた今日此のごろ。
　喪失の雪夜

Artist: Seventh Heaven MAXION
Album: Former Frontier 1+2
Original Song: 夢消失　～Lost Dream - Vanishing Dream ~ Lost Dream